社長のルートのために頑張った日々
めっきり寒くなってきて岩もいよいよ本番って感じな今日この頃ですね!!ちなみに私の右手は諸事情あってなかなか難しいんですが、、。
今回の内容はジムのリードルートのことを綴ったものです。忘備録として書いております。
話は大分さかのぼって今年の2月。この頃は右手の手首を痛めていてボルダーは本調子に程遠い時期でした。でも城ヶ崎であまりに登れなかったことは手首の痛みだけを言い訳にしてはいけないと思っていて体に負荷をかけるにはやはりリードかなと思い、エッジアンドソファー伊那店に向かったのでした。リードなら過度に悪いムーブは出ないし(もちろんグレードにもよる)長い時間張り付いていれば体幹にも良いと思ったからでした。
ここには我がロクボクの社長がセットしたルートがあることは知っていてそれもやってみたいなと思ってもいたのです。
そしてこれはやりたい!!っと思ったのが冒頭の写真のルートだったのです。アチーブ壁の最も被った部分を登るルートです。ですが初日から触りはしませんでした。私はこの時、インドアのリードで12台を登ったの2本だけでしたし、まだ件の手首が駄目でしたから。
11台を数本、優しめな感じの12Aを触ってその日を終えました。
しかし、頻繁に伊那に通ったわけではありません。天気が良かったり、誘われたら岩に行ってましたから。それでも2週間後くらいに行って、その時にトライし始めたのが「とくながのと」(当時12A)でした。
核心まではガバ、だけど手数多く核心はスローパーから細かい数手となかなかに厳しく初日はダメダメでした。
次に行ったのはもう梅雨の頃。難しいのよりも数をこなすことを考えていた時もあって、疲れた状態でとくながのとをやってやはりダメ〜って感じを繰り返していました。そんな頃に触ったのが見るからに苦手そうなホールドが続きそうな「桜の花道」(11D)でした。
これは垂壁に付けられた持ちどころのないスローパーを繋げるルートでした。もともとキッズトップロープ決勝課題だったそうで大人がやると狭いところがあったりクリップしにくいなどの難しさがあるとのことでした。
でも実際やってみると狭さは感じませんでした。純粋にムーブが悪いのです。右足で滑りそうなホールドにヒールしてかかりの悪いスローパーを取る。このムーブの悪さは未だに覚えています。ラスト2本分から性格がいきなり変わり薄い板カチホールドを繋ぐこのルートは2dayでの完登になりました。巧みに足を使うことを学びました。
そして暑さが苦しくなってきた7月から8月は天気に見放され、そして仕事でクタクタになりクライミング所ではないなんてこともありました。
9月の初め頃に久しぶりに伊那に行って、久しぶりにとくながのとをトライするとなんと一発で登れてしまったのです。ロクボクの長物で鍛えていたこともかなり成長に繋がったのだと思います。そしてようやくあの「すばらしき日」をトライするときがやってきたのですが、最初のトライは散々なもので3手目位で落ちました。すぐ出てくるすべすべのホールドが僕には苦手だったのです。さらにそこから間髪入れずにスローパーホールドで切り返してそのままクリップするのですが、それも保持するのが大変でなかなか克服することが出来ずに初日はそこで終了でした。
も一つ、「アンブレラ」(12B)もトライ。こちらはカチカチ系の得意ルートでしたので登るのにそんな時間はかかりませんでした。と言ってもワンデイは出来ずに次に持ち越しでした。
アンブレラはその次に来たときに一発で登れました。この頃になると傾斜しか登らなくなってきていました。傾斜でいろいろなムーブをやってやろうと思い始めていました。まあ垂壁やスラブはロクボクのボルダーで十分だと思ってます。すばらしきのムーブを解明しつつ、ハイカラのラウンドコルネに着手します。右壁にコルネホールドでレイバックしながら登るパワー系ルートです。アンブレラ後なのでなかなか辛いのですが、一便目にして1テンだったのです。これはなかなかに嬉しいことです。結局次回に持ち越しなのですが、12のトライ当日2本目でこれはとても大きいのです。
そして10月に入りました。この頃、アチーブ壁のセット替えを聞き、残された時間は少ないことを知らされます。
ラウンドコルネは一発で登るのですが、かなりパンプしてしまった。でも今日はフリクションが良かった。すばらしきはあの下部の嫌なところがよく持てた。それでも4テンくらい。とてもとても良き印象。初めて感じた。
この日はもうヨレるまでやった。最後のサイババもトライ。イモムシが持ちきれず敗退。
あと来れるのは、、1回だけ、、、。
10月14日。仕事が終わってから高速を使って7時前に到着。この日は一人。いつもお世話になってるアンドーさんはいません。
アンドーさん。あの年であんなに頑張ってる。ほんとにかっこよい。
ビレイはたまたま居たペロさんに任せた。すばらしき日を登ってるパイセン。アドバイスを貰いました。1便目は意外にも繋がって上部トラバースまで。クリップに迷う。どこでクリップするか。大きなスローパーからダメ押しのカチが続く最後の難関。でも最後に冴えた。足替えしてたんだけどしんどかった。だったらしないで最初からその足で行けばいい。いけるやん。あとは気合だ。
40分くらいレストしていざ。
やっぱ最初のクリップするときのスローパーが悪くてちょい焦りました。
中間のレスト用と思われるガバ気味のスローパー。実はこれも苦手。さっさと越える。1手1手が遠い。
件のクリップ。冴えた。今まで2つかけてたクリップ。一気に上のにかけれた。とっさの判断。もうここで落ちるわけには行かんのです。でも余力が大分残ってました。最後のスローパーから左足を一気にあげカチへ。左足あれ!?ここ違うっけ!?もう右足だけでいこう。ガバへ最後の1手出しは見事に決まりました。
嬉しいのかホッとしたのか。よくわかりませんが下から拍手が聞こえて嬉しかったです。
降りてきてしばらくして実感が湧いてきました。嬉しい嬉しい。そしてようやく岩だけに集中できると。
そのあと最後のサイババも登れた。嬉しい12台2本完登です。
結局なにが言いたいのかと言うと、諦めずにやってよかったなと言うことです。「すばらしき日」だけをやっていたら登れなかったと思うのです。たぶんつまらなくなってとかいろいろでしょう。登れるまでの過程が大事なんです。すばらしきまでに登った数々の課題から厳しくもすばらしきレッスンを受けられたのです。
晴れてコンディションも良いだろうというときも伊那に通いました。それは登りたいルートがあったからです。登りたいなら岩でもプラスティックでも一緒だと思ってます。
さあ!!この経験を次のクライミングに繋げよう。
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