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日向坂46 東京ドーム公演「3周年記念MEMORIAL LIVE ~3回目のひな誕祭~」感想

3/30と31の2日間に東京ドームで行われた「3回目のひな誕祭」、私は1日目はリピート配信で、2日目は現地で参加しました。

セットリスト

楽しみにしすぎて1週間前にこんな妄想セットリストを投稿をしていたので、まずはこれに関して。

妄想セットリストを考えるにあたって、今回のライブは2日間あるのでセットリストが変わるのか同じになるのかは最初に考えていました。
このライブは「ひな誕祭」ということで、コンセプトはグループの誕生日を祝う、乃木坂46でいうところのバースデーライブになります。乃木坂46のバースデーライブは、曲数が増えた今は変化しているものの、初期の頃は毎年それまでにリリースした全曲を披露するものでした。
なので3回目のひな誕祭でも、全曲は難しいかもしれないが2日間でセットリストを変えて多くの曲を披露するという可能性は考えましたが、乃木坂46は選抜とアンダーに分かれるほど人数が多いからできることであって、現状22人しかいない日向坂46では準備の負担が大きいのでそれは無いだろうと、その可能性は排除し先の投稿では全く触れていませんでした。

そして1日目の配信を、明日はこれを生で見れるんだなという気持ちで見ていました。(私が現地に行く理由は「その場を直接体感できること」を楽しむことなので、ネタバレを気にしないタチです。初日ということで初めて東京ドームの舞台に日向坂46が立つ瞬間を見ておきたいと思い配信を見ました。)

セットリストが1日目と違うとは全く頭にないまま2日目の開幕は現地で迎えましたが、1日目はメンバーが登場してからOvertureが流れていたのに、その日は登場せずにOvertureが流れ、ステージでは卵を模した白い布が膨らみ始めました。この時点で「お、昨日とセトリ違うのか!?」と感じ始め、会場も少しどよめきました。
Overtureが終わると卵の中から1日目の後半に来ていた衣装を身に纏ったメンバーが登場、キュンのパフォーマンスが始まり、その次はドレミソラシド、ここまでは曲順が違うだけかと思っていましたが、3曲目においで夏の境界線のイントロが流れたとき、セットリストが2日間で違うことを確信し、会場も大きく盛り上がっていたと思います。

2日間のセットリスト
黄:両日共通曲
青:1日目のみ
緑:2日目のみ

その後も中盤まで1日目と違う、また最近のライブではあまり披露されていない過去の曲が多く並び、2日間でこんな曲数を準備するのは相当大変だっただろうなということ、それだけこの東京ドーム公演に込めたもの、ファンが期待しているものを届けたいし自分たちもやりたいという想いがあったなのかなということを想像し、パフォーマンスそのものとともにそんな部分にも、「期待を上回ってくる日向坂やっぱ凄えな」とずっと感動しっぱなしでした。

ちなみに上記セットリスト表の曲目の隣の○は、妄想セットリストに含めていたものです。うーん、やっぱり妄想だけあって全然当たってませんね。ただ、2日目に7thシングル曲のサプライズ発表があるんじゃないかという予想は当たっていたので、それだけは大金星じゃないかなと思います。

1日目 〜配信〜

青春の馬

小坂菜緒さんが復帰したものの、今回もこの曲に関しては不在期間にずっと代理センターを務めてきた金村美玖さんがセンターをになっていました。私は金村さんの真剣で緊張感が伝わるパフォーマンスが好きなのですが、今回も手が震えているのが見えた場面があって好きでした。

何といってもハイライトはCメロの場面、金村さんだけトロッコに乗って前方のステージへ移動しソロダンスを見せますが、本来なら今回欠席となった濱岸ひよりさんも一緒に移動しペアダンスだったはずのパートです。しかし金村さんのパフォーマンスは、1人にもかかわらずいつもと同じように手を取って一緒に踊っている、紛れもなくそこに濱岸さんが「いる」とわかるもので、鳥肌ものでした。

イマニミテイロ

私が日向坂46を追い始めたのは改名した後だったので、この曲の背景は「歴史」としてしか知りません。しかし、「今の僕たちじゃ無理」なんて誰ひとりとして思わないところまで辿り着いた今、東京ドームでこの曲を歌う1期生の姿は、めちゃくちゃ喰らうものがありました。

私は日向坂46を見るときに勝手に2期生目線で見ていることが多いのですが、この2日間を通してこれ以外にも披露された1期生曲の時に放たれるものは、どう形容すれば良いかわからない重さがあって、「やっぱ1期生には敵わない」という感覚がありました。

2日目 〜現地〜

絆とはそこにいること

私が日向坂46の単独ライブに足を運ぶのは今回が初めてになります。現場自体は2019年10月のラグーナミュージックフェス以来2回目ですが、やはり単独ということと、5万人規模なだけに昼くらいから会場周辺にはたくさんのおひさまで溢れており、その多さと幅広さに驚きました。(少ないですがいないと思っていた中年女性もいました。)

現地の醍醐味というのはやはり同じ空間で同じものを見て感情を共有する一体感を味わうことだと思うので、特にJOYFUL LOVEの虹色の中を白く輝くメンバーが歩いていく光景はそれを強く感じて感動しました。ライブの楽しみ方を強制する/されることはあまり好きじゃないんですが、老若男女住んでいる場所も置かれた環境も違うけど「日向坂46が好き」ということだけで繋がっている、今回は5万人もの人が1つのものを作り上げる、JOYFUL LOVEのこの文化は本当に良いものですね。

「あの日の約束、覚えてる?」

1日目に配信で同じ映像を見てるはずで、その時は普通に涙が出る程度だったんですが、2日目に現地でオープニング映像を見た時は、高揚感もあいまってか冒頭から号泣してしまいました。

「約束の卵」が出来た当時のことも私は「歴史」としてしか知りませんでしたが、メンバーやファンから繰り返し語られていることも目にして来たし、そこまでの過程の一部に参加しているという想いもあるので、その瞬間に立ち会えたことは、1人のおひさまとして本当に喜ばしいことでした。

声を出せたら‥

終盤の「NO WAR in the future」や「誰よりも高く跳べ!」では、ペンライトを大きく振ったり跳び上がったりして盛り上がることが出来ました。(周りの方の迷惑にはならない範囲にはしたつもりです‥。)
ただやっぱりそれだけでは不完全燃焼感もあり、声を出せるライブが待ち遠しい!と感じました。

松田好花さん

箱推しに近い私ですが、一番活動を追っているのは松田さんで、近くに来るたびに推しメンタオルとペンライトカラーでレスをもらおうとアピールしていました。それは叶いませんでしたが、うずらの卵を食べて公約を果たし満足げなところ(これは1日目ですが)、NO WARの時にフロートの一番上に乗って弾ける笑顔で客席を盛り上げていたところ、こん好きの久美さんとのペアダンス、未熟な怒りの激しくキレのあるパフォーマンス、ってかのダンスパートでの金村さんとのジャンプ、楽しそうにMCに参加しているところ、JOYFUL LOVEを歌いながら目を潤ませていたように見えたところ、いろいろな場面でのいろいろな表情を直接見ることができて幸せでした。

2日間を通して

ここが新たな出発の場所

ライブ中のMCや前後でのメンバーのブログ等でもしきりに、「ここがゴールではない」「まだまだ夢ややりたいことが一杯ある」ということが語られています。
2日目ダブルアンコール時の佐々木久美さんのスピーチでも、「約束の彼の地と歌い始めたときはここがゴールかなって思ったけど、今日、此処がまた新たな出発の場所となりました。」という言葉が印象的で、当日にTwitterでも書きましたがこれはまさに青春の馬の歌詞「辿り着いたその瞬間考えが(欲しかったものまで)変わるのさ」だなあと感じていました。

日向坂46にとって東京ドーム公演というのは、間違いなくグループにとっての一つの区切りになるものです。突然こんなものを持ち出して恐縮ですが、私は、下の図のような、商品が生まれてからのステージを現す「プロダクトライフサイクル」でいうところの、「成長期」と「成熟期」の転換点にいるのではないかと考えています。ここから先は急ではなく緩やかな登り坂か、平地(高原)を進んでいくことになります。

プロダクトライフサイクル

どんなに良いものだとしても、規模や数字の上では無限の成長は有り得ません。点線のように世の中にある衰退していくものは、これに気づかずずっと数字の成長を求めた結果であることが多いのではないかと考えています。

大きな成長をした後でそれを維持するというのも、簡単ではなく価値のあることだと思います。規模や数字の成長にこだわらず、それを維持できる仕組みで運営し、メンバーの語る次の夢を一つずつ実現していってもらえたらなあと思います。

濱岸ひよりさんの欠席

この話題に触れないわけにはいきません。公演4日前に濱岸さんが参加できないことが決まりました。その後のメンバーからの発信も公演当日も、あまり落ち込んでいる様子は見せず、久美さんを中心に「ここにいなくても魂は22人」という姿勢を貫いていたように思います。

しかし、ライブのオープニング映像で映し出されたおそらくそのことを伝えられた直後の場面、特に渡邉美穂さんが泣き崩れるている姿からも伝わるように、ここに関してはかなり無理をしているなあと感じていました。おそらくこれに正面から向き合っていたら、メンバーは東京ドームのステージには立てなかったんだろうなと思います。

ライブ前に放送されたラジオ番組「日向坂高校放送部」で、小坂菜緒さんの復帰に触れた松田好花さんが、「自分1人立てなかったと思ったら辛いだろうから」と涙する場面がありましたが、それが実際に起こってしまったのです。メンバーとファンが共有する目標であった東京ドームのステージにメンバーで1人だけ立てず、その時を共有出来ていないということは、どんなことをしても埋めることが出来ないものだと思います。

この事実を今後どう昇華していけばよいのか、誰も答えをもっていないと思いますが、糸口はやはり久美さんのスピーチであったように、「そういう思いをしてるのが、自分だけじゃないっていうのが、すごい心を強くしてくれる」という部分で、本人の気持ちを聞いて、想像し、寄り添うということしか無いのかなあと思います。

自分の中に残ったもの

最後は自分の話になってしまいますが、2月後半くらいから今まで、仕事で心折れそうな状況が続いていました。(普段ほとんど落ちることのない人間なんですが。)
そんな中参加したこのライブで、特に「イマニミテイロ」のパフォーマンスと、2日間違うセットリストを実現させた日向坂46を見て、状況は変わっていないものの、自分の気持ちだけは変えて、やれるだけ頑張ろうという想いにさせてもらいました。

「責めるものはいないだろうって 自己弁護は見苦しいよね」
「たとえ傷ついても 一番前で泣こう」
今の自分に言われているような気がしました。

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