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ひだまりが聴こえる 文乃ゆき


いやあ~~泣いた泣いた。

友人に借りて泣いた記憶あるけど単行本を買っていなくて、とりあえずリミット編1まで購入。やっぱり好きだなあ。なんと最新刊(リミット編3)があと三日くらいで発売されるらしい。曖昧。運命を感じつつ、最新刊を心待ちにする。


この物語は「難聴の男の子と健常の男の子の恋愛」ではなく、「純粋な主人公とちょっと不器用な男の子」のお話だと思う。

太一の純粋な人間性が、わだかまりみたいなものを解きほぐしていく。

ほんで、みーーーーんなそんな心の美しい太一が大好き。航平も大学の友人もマヤも、そして私たち読者も。

太一が次にぶつかる困難とか理不尽な場面をどうやって乗り越えるのか。ずっと見守りたいと思わせてくれる。

もちろん辛いことだけじゃなくって、幸せなことも。こんなに人のいい太一が今後どんあ幸せを掴むんだろうなあ。


聴覚障害、というのがこの物語のキーワードになるわけだけど、太一はそんなのかんけーねーじゃん!って気持ちのいいほど威勢よく吹き飛ばしてくれる。

最近自分がよく考えることなんだけど、障害のある人でも生きやすい社会を、ってめちゃくちゃ当然のことだし、誰もがそう考えてる。それでもやっぱり生きにくい状態を生み出してしまうのって、誰もが少しは「あんまり関わりたくないなあ」って心のどこかで考えちゃうからじゃないのかなあ、、、。例えば、電車の中で言葉にならない言葉を叫んでいる人にできるだけ近づかないようにしたりするやん。例えその人が知的障害を持った人でも、それは一見関係ないやん。この例は極端なんだけど、でもそんな風に思ってしまうことがあって、そんなことを考えてしまう自分が嫌で、それならもういっそ何も考えない方が楽やん。そういう悪循環がある気がするねん。でも、私がこうやってじめじめ考えていることを、太一はスカーーーーーーーっと蹴り飛ばしてくれる。だから見ていて気持ちいい。

だから彼の生涯が今後どんな風に進んでいくのかが気になるねん。

新刊楽しみ。

おわりー!