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【人財育成論4】空気を壊してみる、それこそ自分を変えるタイミング

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相手と利害が対立するとき、どうしますか?

しかも、会社のような共同体内部であり、相手が強力な権力者であり、自分の利益を押し通そうとしてこちらの提案も聞かず、話が通じない時に。

個人的な話をさせてもらうと僕は、結構正義感が強いらしく、言い方には気を付けますが、言うべきことは言うタイプです。相手側に言うべきことを理解できる能力や聞く気がなくても伝えることは伝えます。まあ、何か報復されても困らないようにこちらの防御態勢はいつも確立していますが。

こうしたスタンスなので、過去、僕を嫌って離れていく人は多かったと思っています。もっと職場で周りに恩を売って、プレゼンスを上げておけばと反省することもあります。全国民と友人になりたいくらい職場が変わっても付き合っていきたいと考える人間ではありますが、悲しいかな僕が連絡を取っても距離をとる人は多いのが現実です。

話を戻して、こんな僕のような「変人」?は別にして、多くの人は相手と利害が対立した場合、どうするのでしょうか?

従う?
泣き寝入り?
我慢?
耐え忍んで時を待つ?
批判を公言して、空気を読まないやつとみなされ、轟沈?

それはそれぞれのケースとタイミング、その人のおかれた立場で変わってくることでしょう。なかなか難しいものです。ビジネスパーソン、組織人というのは大変な仕事です。

組織において空気を壊すことの意味

組織というものは生き物です。時には組織の構成員全員が一体感溢れる行動をしたりしますし、自分たちの利害のために法律のグレーゾーンを超えて違反をしたり、ホイッスルブロー(内部告発)をする人を抑圧したり、時には組織の伝統である不文律を冒す・・・そういういきものです。

いい悪いは別としてそんなものです。別にそういうのが正しいとか言いたいわけではないですが・・・。組織というものは、一定の条件下では個々人のかけがえのない成長の場になるし、素晴らしいサービスを開発しますし、暴走もしますし、個々人の行動を抑制もします。

また、たまに、相手と利害が対立するといわないまでも、相手と意見を異にすることがあります。

どう考えても「こうすべきではない」と皆が思っているのですが、短期的にはその取組みをするほうが経営的にも得であるケース、その意見を出す人の利害にマッチするケース、個人的にも自分の立場を守る意味で口を出さない方がいいケースがあったりします。支配的な「空気」を読みつつも、その空気を壊すべきだと皆が思っているけど言い出せない場合、権威主義的な企業風土ではなかなか意見を言い出せません。

空気を壊す意見を言うのは勇気がいりますね。

言い出す時のロジックは、法律、長期的な視点、メリットとデメリットの比較考量、他の視点からの意見くらいしかないのです。特に日本は部下が厳しい意見を言う場合に、上司に度量や受け止める経験がないため、「批判」としてとらえかねません。
言葉一つひとつに気を使わなければなりません。

しかし、自分だけがよければよい、損得勘定で考える、面倒なことを逃げる、立ち向かわない心持ちでいる、といったことを続けていると、結局、組織の中の「飼いならされた社畜の1人」「駒の1人」になってしまい、結果、組織からも丁重に扱われなくなります。時には「こいつはやるぞ」と思わせないといけません。

だからこそ思うのです。空気を変えるべきと心から思った時は、意を決して立ち上がるべきなのだと。
何も言わないで事態を見過ごすことは組織人としてもダメなのはもちろん、皆さん自身の尊厳と個性を徐々にむしばみます。

空気に従う、事なかれ主義は楽なんです。
・発言に責任を取らなくていい
・上司の感情に少しのいらだちも与えない(従順なやつということで覚えめでたいかも)
・自分に関係ないこととして済ませられる

というメリットがあります。

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しかし、最悪の場合、あの時、俺が言うべきだった、思っていることを主張すべきだった、もしくは誰かが声をあげてくれればよかったのに・・・・と後で振り返って後悔の念が起きるかもしれません。

空気を壊すことを言う勇気は、成長のチャンス

空気を壊すことを言う勇気は、成長のチャンスだと思うのです。空気を壊さないように行動していると、結局、上司が自分の都合のいいほうに物事を進めてしまいます。上司が優秀ならまだしも、上司の出来が悪かったりすると物事は一方的に悪い方向に向かいます。

でも、考えてみて下さい。
ビジネスパーソンが一番気にしなければならない「お客さん」の立場から見たらどうなのでしょうか?会社の全体利益や、長期的な利益から見たらどうなのでしょうか?

ビジネスは他人のためにいかにできたかが本質。つまり、相手の期待にそえるか、だと思います(偉そうですみません)。そうした時に、何も言わないで惰性で進んでいく企業、それが良くないとわかっているときに組織内の個人的な損得で言うべきこと言わないでいることがどれだけ会社に悪影響を与えるのかを見図り、その影響度合いが「問題」と思うなら、空気にあらがってほしいのです。

もちろん自分の意見を伝える際は徹底的にロジカルに、根拠も明確にすることが大前提です。

それは会社のためだけではなく、個人にとってもプラスに働きます。
なぜか。

面倒なことに立ち向かうことは、その人を成長させるからです。面倒なことは誰にとっても苦しいことなのですが、何もしなかったときに比べてはるかに成長できます。

・相手の事情やロジック、利害や感情の把握
・自分の意見を厳しく吟味
・利害関係の可視化・調整
・相手との妥協点の発見
・自分が持っている負の感情の調整
・現時点での最適な方法の検討・思考
・相手と腹を割って話して、新たな最適解を一緒に見出す

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結構面倒で、辛いこともあるでしょう。しかし、めんどくさいことに真剣に向き合うことが将来の財産になるはずです。物言い後の議論が終わった後、相手との理解を深められますし、信頼関係も得られるかもしれません。新たな知識や思考様式が身についているかもしれません。これだけのことでも、かなりの経験が蓄積されます。自分の物言いが採用されないことも多いかもしれませんが、その経験が財産になると思います。

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【参考】ターンアラウンド研究所『キャリア形成』サポートサービス:企業向け福利厚生事業等ベネフィット・ステーションのメニュー一つとしてのサービス提供を11月1日より開始しました!

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ターンアラウンド研究所共同代表・人財育成コンサルタント、事業創造大学院大学国際公共政策研究所研究員・ディレクター、NPO法人日本公共利益研究研究所(JIPII)代表・主席研究員、未来学者。accenture、日本能率協会コンサルティングをへて現職。