紛れもなく、他でもなく、この僕でした

君とこの手も結べない男に どんな願いを結べるというのだろう
君の気持ちに応えられない男が 誰の期待に応えられるというのだろう

片付けてくれたのは 心の中と部屋の中
ドアノブやスニーカー 重りを取ってくれた人

僕の心の 穴ぼこを埋めるために 君の心に一体いくつ穴を開けたのだろう
「君はひとつも 間違ってはいないんだよ。」 そんな言葉を 僕はいくつ否定したのだろう

都会のせいだよね 君に気づけなかったのは
都会のせいだよね 君が涙しているのは
分かりきっているだろう 泣かせてしまったのは
あぁ 紛れもなく 他でもなく この僕でした

君がいなくちゃ 街に出れない男が どんな所へ 辿り着けるというのだろう
君と一緒でなくちゃ 部屋を散らかす男が 渋谷みたいな 心をどう片付けるだろう

ゴミ箱に捨てたのは 僕の未来や優しさか
煙草はやめたんだよ 褒めてくれる気がしたから

東京全てを 睨んでる男に 誰が優しさの手を差し出すというのだろう
前も向かずに 俯く男よ 一体どの口が星が見えないと抜かすのだろう

都会のせいだよね 席を譲れなかったのは
都会のせいだよね 寝たフリで誤魔化したのは
分かりきっているだろう 目を瞑ってたのは
あぁ 他でもない ろくでもない この僕でした

あぁ 紛れもなく 他でもなく この僕でした

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