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Helldivers2(ヘルダイバー2) はなぜ高いプレイ継続率を維持しているのか

ヘルダイバー2を遊びました。
このゲームは、発売後から高いDAUを維持しています。
数字を見るとSteamゲームの中でも異例で、参考にすべきタイトルです。

【参考記事】

上記記事から引用

RimWorldやSatisfactryといったゲームもこのグラフと同じようにアップデートごとにDAUは増加傾向にあります。

買い切りで1回遊んだら終わり、というスタンスの場合、一通りクリアしたらやることがなくなるため、ユーザーは離脱します。
なので、ユーザー数は基本的に右肩下がりとなります。(例:エルデンリング・パルワールド)

真に優れたSteamゲームは、ユーザーに飽きられることなく何度もプレイされ、口コミで新規参入者も増えるため、徐々にDAUを伸ばしていきます。

ヘルダイバー2は厳密には運用型タイトルなので、買い切りではないのですが、グラフを見るに真に優れたタイトルと言えます。

良い

・サクッと短時間でも爽快感を味わえるMO式
・ウォーボンドの課金システム
・戦術支援による強制的な連携
・マッチングの快適さ

サクッと短時間で爽快感を味わえるMO式

ヘルダイバー2は、”母艦で装備調整→ミッション出撃”をくりかえすいわゆるMOタイプのゲームです。
イメージ的には、Warflameをシューターに寄せ、課金圧をものすごく弱くしてよりカジュアルにしたゲームです。

スターシップトゥルーパーズをインスパイアしており、未開惑星に降り立って巨大な虫やロボットを撃ち殺していくだけのゲームで、ストーリーはほぼありません。
そのため、どんなに日中の仕事で疲れていてもサクッと起動でき、1ミッション10分~20分くらいで会社や上司への怨念を爆散させて、心穏やかに眠ることができます。

ウォーボンドの課金システム

ヘルダイバー2の最も優れているシステムです。

説明すると長くなるので結論を先にまとめると
・ものすごく薄いプレイヤー強化、スキン、エモートを売っていて全部そろえるには膨大なプレイ時間が必要

・全部そろえてもそんなに強くはならない(武器や戦術支援の増強で対応できる状況が増えていくイメージ)

・課金して開放するプレミアムショップもあるが、時間をかければ無課金でもすべて開放できる

ヘルダイバー2の通貨は2種類あります。
ミッションをクリアするとえられる"メダル"(無償通貨)と、課金で購入できる"スーパークレジット"(有償通貨)があります。
スーパークレジットは、無課金者でもミッションをプレイしていればごく微量を入手できます。

●ヘルダイバー2の商材
・武器
・防具
・パッシブスキル(1個しか装備できない)
・ヘルメットとマント(見た目スキン)
・エモート
・旗(スキン)

これらの商材を、ウォーボンドという購入スクラッチをメダルを消費してめくっていきます。これは単に買える順番が決まっているショップで、奥まった商品ほど高額で性能がやや良いです。

ウォーボンドには通常ウォーボンドとプレミアムウォーボンドがあります。

●通常ウォーボンド
・通常のショップ。最初から解放されている。

●プレミアムウォーボンド
・1000スーパークレジットを払うと解放できる特別ショップ
・複数のプレミアムウォーボンドがある
・プレミアムウォーボンドにある装備がものすごく強いというわけではない

つまり、最初にまとめで記載した通り「無課金でも長い時間をかければ全部そろえることができ、かつゲームが気に入った人は追加課金して好きな武器やスキンを使う」という仕組みになっています。

強さが極端に変わるわけではないので、Warflameのように効率厨に怒られたり、”絶対にこのフレームじゃないと参加できないコンテンツ”というのはありません。
無課金者がほぼ不満を持たない追加課金要素として成立しています。

戦術支援による強制的な連携

指定地点への砲撃要請

戦術支援は、ヘルダイバー2独自のおもしろいシステムです。

プレイヤーがクールタイムごとに使用できる強力スキルで、「砲術支援」「支援武器要請」「死亡した味方の復活」などができます。

例えば、砲術支援を要請すると大気圏外に待機している宇宙戦艦が特定地点を砲撃してくれます。
砲術支援は、敵の小拠点や”小銃では歯が立たない重装甲の大型ロボット”を一撃で粉砕します。

フレンドリーファイアが強制ONなのがミソで、私が砲術支援を要請したら一緒にプレイしている友人はそれを見て爆発から退避しなければなりません。
私も、友人がガトリング砲台を設置したら、それを見て射線に注意しないと味方のスキルにハチの巣にされることになります。

これが無言の連携を演出します。

他には、「支援武器要請」で味方に強力なグレネードランチャーを配給したりとか・・・
一人が持っていける戦術支援は4個までなので、友人とかぶらないように選択すれば多くの戦況に対応できます。
もっとも最適な組み合わせを相談して考えるのも楽しいです。

死亡した味方は、生存している味方が「増援要請」で復活させないといけないのも、なんとなく連携している感じがあります。


ちなみに、これを成立させている重要なルールがあります。
「味方の死亡は、パーティ全体の報酬の減衰」です。

仮に野良で当たった味方が下手だったとして、フレンドリーファイアで撃ち殺したり、そいつの離脱成功を妨害すると、自分の報酬も減額されます。
このペナルティがあることで、自分の戦術支援に味方を巻き込まないように考えたり、暴君プレイヤーのしょーもない味方殺しを防いでいます。

・マッチングの快適さ

クイックマッチングがあるので、ボタン一発で望む難易度の野良パーティに1分で合流することができます。
つまり、固定の友人が退席していても、いつでもパーティプレイが楽しめます。

APEXよろしくピンをたてて目標地点や敵を知らせる機能があるので、上記戦術支援とあいまって野良でも十分に連携が楽しめます。

これも隙間時間のプレイに貢献しています。

例えば、友人と別のゲームをしていて、友人が先に寝てしまい、自分が消化不良で終わったとしましょう。
このゲームを起動して野良とマッチングして戦場に向かうのに、だいたい3分くらいで済みます。

まとめ

ヘルダイバー2は
・隙間時間に遊べる手軽さ
・連携を生む独自の仕組み
・マッチングの快適さ
・継続を促す課金システム

が相まって、高いプレイ継続率を実現しているのです。
シンプルなゲームシステムながら、斬新なアイデアが随所に光る注目すべきタイトルと言えるでしょう。

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