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おすすめハラスメント_本棚編(お茶代11月ジユー課題)
このたびは本棚を使って合法的ハラスメントができるというので、悩みに悩んで悩み抜きましたが、「おすすめ」という規範上、やはり手に取って読んでいただきたいので、比較的簡単に購入できる本に絞って紹介したいと思います。
博学なダツ氏においては、すでに読んでいるものも多くあるかと思いますが、私はダツ氏を通じてお茶代ストの皆様に訴えかけているので悪しからず。
拙著の中で病院系の設定や描写、死生観的なテーマが多いのは、完全にこれらの影響です。
小川洋子「薬指の標本」「刺繡する少女」「夜明けの縁をさ迷う人々」
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どれを読んでも圧倒的なフェティシズム力(ぢから)に満ち溢れ、読者をバンバン狂わせていく小川洋子。
その中でも特に狂いの強いものを……!と思ったけど、選びきれなくて3冊になった。全部読んでほしい。
どれが何のアレ、というのは言及せずに、それぞれ好きなシーンをあげておきます。全部読んでほしい。
うっかり活字盤を落としてしまった主人公。
床にぶちまけられた活字をひとつ残らず拾うように指示され、腕組をして見下されながら這いつくばって活字を拾う。
ガラスに映る影を見ると、まるで彼の靴に口づけしているかのようだった。
小説家の男と不倫している主人公。
触ったらダメだと言われている彼のワープロを勝手に開き、ムササビの大腸に巣食うぎょう虫のことを考えながら、書きかけの小説に「きせいちゅう」と入力しまくる。
楽器のメンテナンス用に涙を売って生活する主人公。人体楽団に所属する間接カスタネットの彼に恋をしてしまい、上質な涙を収集するべく、自分の体のいろんな部位をどんどん切断していく。
皆川博子「開かせていただき光栄です」
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外科医ダニエルの解剖教室から謎の死体が発見されるところから始まる本格ミステリ。
あまりにも耽美でグロテスクで、しばらくのあいだ18世紀ロンドンから抜け出せなかったが、マシューズという名前のコーヒーショップはどこを探しても見あたらず、羊皮紙と羽ペンを買おうにも、近所には原稿用紙と万年筆しか売っていなかったので、どうにか現代日本に戻ってくることができた。
ちなみに、続編のアルモニカ・ディアボリカは図書館で読んだ。こちらもアフタヌーンティーセットの如きボリューム感なので、おまけデザートの感覚でいくと大変なことになる。
由緒正しきハヤカワミステリなので、持ち歩くときはブックカバーのサイズに困る。
大塚英志「木島日記」
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近所の古本屋でジャケ買いして即日読破、衝撃を受けて乞丐相とコミックスを追加購入し、同じ店で北神伝綺とくもはちを入手し、八雲百怪は新本で揃えた。待望の新刊はまだ読破できていないが、安江大佐がミツマメを食べるシーンで懐かしさ極まり、ただいま~!という感情になった。
昭和偽史三部作によってあらゆる癖が狂い、幾多の扉が開かれた。人類補完計画をものともせず、ライ麦畑がなんぼのもんじゃ!というぐらい重度の厨二病を患ったが、後にルーシー・モノストーンとロリータ℃を被弾してしまい、今もなお脈々と心酔中である。
![](https://assets.st-note.com/img/1669736787612-ieiONdhTm9.jpg?width=800)
ビーフジャーキーが苦手になり、ゼリー系飲料が苦手になり、カタツムリが妙に怖くなるなど、トラウマの8割は大塚英志作品によって刻み込まれ、行き場のない巨大感情がすくすくと育まれていったが、最後は岩井俊二映画にとどめを刺されて爆発四散し、収まるところへ収まった。(「PiCNiC」最高~)
勢いで書いてはみたものの、そろそろ恥ずかしくなってきた。
ZはZanies(道化役者)これにて退場!
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