お客様の志向に合わせてネット通販プラットフォームを複数ご用意しています。
東京・府中の小さな文具メーカー、ノウトです。
今までの、文具メーカーの通常の営業パターンというのは、問屋さんに卸して全国の小売店さんに販売してもらうか、小売店のバイヤーさんから直接注文をいただくかという感じになるかと思うのですが、うちの場合ほとんど問屋さんからのお声掛けがないため(まだメーカーとして認識されていない?)、例えば地方で近所にお店がない地域のユーザーさんにも不自由なく買っていただけるように直販サイトもご用意しています。
それが「ノウト通販係」です。
当初は通常販売ルートの補助的なものとして運営していましたが、コロナ禍でおうち需要が高まることにより、通販経由のご注文が増えてきました。そうしたご注文に対応するうち、ひとくちに通販と言っても、ユーザーさんの志向によっていろいろなんだなということがよくわかりました。
自社ネットショップ
最初に立ち上げたのは、自社の販売サイトです。楽天に出店とか、そういうスタイルではない、いわゆる独立系です。カートシステムはBASEを使っています。独自のドメインを設定していますので、BASEと知らずにご利用されている方も多いかもしれません。
直販ということで、慣れない作業に手間もかかりますが、粗利も中間がない分は残りますので、その分はお客様に還元ということで、オマケをお付けしたり気まぐれに割引クーポンのキャンペーンなどをしながら楽しんでいます。これも気まぐれですが、たまにお客様にちょっとした手紙(お礼状)を書いたり。
メーカーにとって、直接商品をお渡しできる機会ってなかなかありませんので、自分としてはそれがうれしいのです。ひとつひとつ発送するのは、かなり労力もかかりますので、大変ではありますが、今後もこのチャンネルはホットなまま、残したいと思っています。
イメージとしてはオマケ好きな駄菓子屋のおばあちゃんのお店でしょうか。
Amazon
その次にAmazonにも出品するようになりました。自分もその傾向がありますが、とりあえず欲しいものがあったらまずAmazonで調べて、ほぼそのまま購入するというAmazonユーザーがかなりいらっしゃるからです。もうインフラに近いですね。
利用者さんは、クレジットカードや住所を登録してありますから、やはり圧倒的に楽ですよね。購入者さんはAmazonに発注する形になりますので、いろいろ安心ですし。
しかし、Amazon経由で売れたものは、かなりの料率の手数料を取られますし、(Amazonに言われて)ポイントもつけてるし、月々の固定利用料もかかりますので、オマケやお手紙をつける余裕はありません。Amazonの形式に従って、受注したものをコツコツと出荷しております。
きっと、Amazonユーザーさんもそれをお望みなのだと思います。いつものように、いつもの納期で機械的に届く。これがAmazonが巨大化した理由ですし。
ただ、Amazonのシステム上の問題で、弊社の商品で弊社しか出品してなくても、カートボタンが出てこない現象(要は複数出店時に安売り競争を誘発させる仕組み)が多発したり、納得のいかないことも多いので、いつか、いきなりやめてしまう可能性もあります。
ヨドバシ.com
知っている人はかなりハマっているはずの、ヨドバシカメラさんの通販サイトです。こちらの最大の特徴は、送料完全無料ということ。今やAmazonでも2,000円以上まとまらないと送料無料にならないルールになっていますが、たとえ50円の消しゴムひとつだけ買っても、ヨドバシ.comではお支払いは50円のみです。
しかもポイントもちゃんとつきます。本当に申し訳ないくらいのサービスです。つまり、家電量販店さんですから、メインの家電では送料分を賄っているのだと思いますが、単価の低い文具雑貨類などは、本当に穴場ですね。
こうなると、文具などの単価の安いものを買う場合は、ヨドバシ一択のお客さんもかなりいらっしゃるようで、こちらも一定の出荷量があります。
ここはAmazonのように誰でも出品できるわけではなく、専属の問屋さんが中をコントロールしていて、メーカーの新製品が出たらバイヤーさんにプレゼンして登録してもらう、倉庫の定番在庫が少なくなったら出荷依頼がくる、ロングテールの商品は客注があったときにその都度、のような感じで回っている世界です。Amazonのように倉庫からシステマチックに出荷されますので、配送も速いです。
ですから、当然オマケはありませんが、とにかく一番安く買いたい、送料を払いたくない、という方は、ヨドバシさんで検索してみてください。欲しい商品があったらめっけもんです!
海外向けはShopify?
そして、今年ぜひ取り組んでみたいと考えているのが、第4のプラットフォーム、Shopifyです。まだ全貌を把握しておりませんが、元々カナダ発のシステムということで、越境通販に強い印象があります。
同じ文具業界のトップランナー、カキモリさんもコロナ禍のバタバタを経てShopifyに全面的に乗り換えたということで、その様子も伺いながら、追っかけてみたいなと。(もちろんカキモリさんはしっかりしたブランディングプランの上でのことですから、単に外側を真似しても意味ないですけどね。)
ただ、先に書いた、Amazonへの憤りもありますので、Shopifyが日本にも浸透して、Amazonの代わりになる兆しが見えてきたら、Shopify移行への取り組みは加速すると思います。
お客様は賢く住み分けている
ということで、通販の需要がいまだかつてないほど高まっている今、お客様の住み分けはどんどん進んでいるような気がします。
ノウトの商品を通販される場合も、おおまかに
・メーカーとの交流やちょっとしたオマケに楽しみを見出してくださる方は自社ショップ
・Amazonの便利さや総合性に重きを置く方はAmazon。
・とにかく安く買いたい方はヨドバシ.com
という具合に分かれます。
ただ、ここにきてちょっと地図が変わるかもという出来事がありました。自社ショップ「ノウト通販係」のカートシステムであるBASEで、AmazonPayでの支払いができるようになったのです。
つまり、Amazonで便利に決済しながら、オマケもゲットすることが可能になったということですね。これはお客様にとっては、ちょっとした買い物ハックですし、通販業界的にもすごい衝撃になりそうです。
さてさて、今後も通販界隈はますますの激動間違いなしです。わたしたちもお客様に最大の満足感でお買い物していただきたいですので、勉強を続けます。足りない部分は、いろいろと教えていただければ幸いです。
m(_ _)m
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