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クリッパーズ戦を見て

今でも思うことがある、もしあのウォリアーズ戦であの怪我をレナードをしなければ、ラプターズに移籍しなければスパーズの王朝はまだ、続いていただろうと。

ダンカンがいなくなってもパーカー、ジノビリがいなくなってもレナードとポップがいれば強さは続いていくって思っていた。

でも、レナードがいなくなったら、あんなに当たり前だったプレイオフも遠い存在になった。
BIG3を見て育ってきたファンにとっては受け入れ難い現実である。

そんな中でもポップはチームをスクラップ&ビルドし、戦力の底上げをコツコツと進め、ウェンビーという金の卵を獲得した。

俺も思ったし、他のファンもこう思ったのではないだろうか「ダンカンの後継者をやっと獲得できた!これでスパーズはまた蘇る!」って。

待っていたのは9連敗という事実、文字にして起すのも気持ちいいものではないが、これが事実。プレイオフを夢見ていたファンにとっては絶望的な結果だった。

そして10連敗阻止を賭けたクリッパーズ戦、相手チームのレナードがボールを持つ度、スパーズファンはブーイングをレナードに浴びせた。

現地のスパーズファンはテキサスの州の大きさのようにおおらかなファンが多いと思っていたが、レナードをチャンピオンリングをもたらした英雄というより、チームを切り捨てた裏切り者と見なしているのだろうか。

しつこくレナードに対してブーイングをしつこく浴びせているようなファンの姿は、チームをサポートするというより、勝てないチームへのフラストレーションをレナードに当てているように見えてとても悲しかった。

そして、第二クォーター、ファンはまたもやフリースローを打つレナードに対し、ブーイングを浴びせる。シュートは成功し、二投目を構えるレナード。すると突然ポップの声が聞こえ、学のない俺は詳しくは何を言っているがわからなかったけど、辞めろというようなジェスチャーとブーイングと言ってたことから、ブーイングをするなというニュアンスは伝わった。

今までの試合にこんなことがあっただろうか、試合中にマイクを持ち出して、ファンを諌めるなんてことを。見覚えがあるとすればスラムダンクで桜木花道が試合中に「ヤマオーは俺が倒す」と言ったあのシーンだ。
だけど、これは漫画ではない、実際に行われている試合だ。

この前代未聞のポップの行動を見て、本当のスポーツにおけるカルチャーとは何かというのを改めて考えさせられた。

勝利も大切だが、それ以上に、大切に積み上げてきたスパーズのカルチャーをファンが自ら崩してしまいそうになっている姿をみて、ポップはファンに啓発したのだと思う。

けど悲しかったのはそれでもファンはレナードにブーイングをやめなかったこと。あのようなポップの勇気ある行動もファンの胸に響いていないのはとても残念であった。

でも俺はこの行動を見て、もっとスパーズが応援したくなったし、実際にサンアントニオに行って、スパーズの文化に触れたくなってみた。

どんなに負けてもスパーズを応援するよ📣

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