見下していた明日15

人間は、また反乱を起こした。
これで何度目だろうか。
今回は大人と子供の混成集団である。
「救いの子と名乗る自称神の手先は、悪人のアスペガイジである。
子供を襲う事ばかり考えるのが障害者だ。
セーブ・ザ・チルドレンは確かに子供を襲った。
しかし、子供の為を思って子供を襲ったのだ。
白人の性的虐待は正しい行動。しかし黄色人種は何もして居なくても、
生きて居るだけで犯罪者なのだ。だから児童ポルノ禁止法は必要だっだのだ。
何もしていなくても犯罪者に仕立て上げられる
素晴らしい法律だったじゃないか。
子供の尻を叩くな。白人の奴隷にもう一度戻るんだ!」
この集団は、エホバの証人の一世、白人、
無法の世界に於いて尻を叩かれていなかった子供等で構成されていた。

結局、人間は上辺を選んだのである。

人間は、耳障りの良い言葉が大好きだ。
「永遠の命」だの、「楽園」だの、「今より良い暮らしが出来る」だの、
「簡単に儲かる」だの、「子供の為」「子供が安全」「子供を守る」だの、
上辺の言葉をすぐに信じる。
救いの子はわざわざ
「こうすれば助かる可能性が高い」
という方法を提示しているのに、
敢えてその反対を選ぶのが人間だ。
それは嘗て、にこやかな顔だけ見せて「子供の事を考えている」と口達者に
テレビで語っていた何処かの大学教授をしていた教育評論家の男に、
多くの親が騙されて居た事に似ている。
「子供の尻を叩く」という愛情を与える行為を否定し、
親子の関係を上辺だけに仕立て上げ、そして虐待を益々エスカレートさせる。
その上で「もっと叩かなく成れ」と国民に命令し、
子供が次々と虐待で死んで行った。
そんな人間のせいで、どれだけの幼い命が死んで行っただろう。
それでも嘘つきは、「子供の神様」だったのである。
この男の手先は「子供を叩かない素晴らしい時代に成った」と、
虐待だらけの時代を称賛して居た。
その時代は自殺者が沢山居て、いつもみんなイライラして誰かを攻撃していて、
その上、人と人の繋がりは極端に薄くて、寂しさと空しさが蔓延していた。
そんな時代を誤魔化す様に、
「日本は素晴らしい国」「今はとても良い時代」「昔はこんなに酷かったんだぞ」
馬鹿の一つ覚えの様に、言い訳を唱えて目眩ましに終始していた。
「子供の神様」はお金を沢山抱えて、何を思って居たのだろうか?
悪人は、不幸が増える程儲かる。
だが、みんなそこから目を逸らして、
マスコミが造った「分かり易い悪人」を叩いて溜飲を下していた。


反乱を起こした人間達には、新しい死が待っていた。
裁きの子は、救いの子と違って「おしりを叩いて許せばいい」なんて、
絶対に言わない。
逆らったら、魂の死を与えるだけだ。
人間の体は新しい。
嘗て、バベルの塔の反逆において「人間の言葉」は分離されてしまったが、
人間の体は最新バージョンに成った事で、全ての人は同じ言葉を話し
理解する様に成った。ベースは日本語だ。
日本語は平仮名と片仮名と漢字、アルファベッドまで組み合わせられる言語で、
これは無法の世界に於いて最も優れた言語だった。
よって、事前の決定通り、日本語ベースで標準言語が人間にプリインストールされた。
子供も、プリインストールされた言語を自然と覚える様に作り変えられている。

そして、大人にはもう一つ新しい機能が加わった。
自動で魂を処分する機能である。
子供の処分機能とは別に設けられており、
大人の場合は、内部の「魂処分コード」に該当した行動を取った場合、
額に「この人間はもうすぐ魂が死にます」という文章が現れる。
文字色は黒である。末期時においては赤と成る。
この文章が外部出力されてから24時間以内に魂が死亡する点は、
子供の魂を処分する機能と同じである。
今回の反乱は、「人間が本来の生活を取り戻した事に対する反逆」つまり、
「人間が人間である事を認めなかった」事であると同時に、
人間としての権利を得るという事は、同時に責任を伴っている
という事を学習させる機会でもある。
無法の世界の終わりに於いて、障害者を
「私達がお前達を生かしてやっている」
と傲慢に見下していた、反逆をして居る人間達。
今は、自分達が「生きて居ても良いかどうかを判断される側」である。
無法の世界の終盤に於いて
「障害者はいじめられて当然」
と、フェミニストの女は言ったという。
ならば、見下していた人間達は
「選別されて当然」
では無いだろうか。

晴れてアンロックされた新機能。
反乱した人間達は案の定喚き始め、暴言を繰り返す。
その度に魂のタイムリミットにブーストが掛かり、文字は赤く滲んで行く。
あっと言う間に時間切れに成り、
「子供の尻を叩くな」と騒ぐ人間の魂は爆ぜた。


作られた者が、作り主を忘れてしまう。
それが人間にとって、無法の世界における最大の不幸かもしれない。
そして、人間の本質を忘れてしまった事も。

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