おそ松さん第二期13話感想

2017年最後の放送。年末回です。小話詰め合わせ回。個人的に小話がいっぱいあるショート集が二期で一番好きかもしれない(二期五話とかみたいな)。今回もとても楽しい回でした。

『』内にある日付つきの引用は当時ツイッターのものです(誤字脱字や二次創作的コンビ名などは訂正しています)。

①よいお年を

年末を迎え一年の過ごし方に思いをはせるチョロ松。餅みたいな顔を緩ませながらひたすらに怠惰な愚痴を漏らします。若干引き気味のおそ松兄さんが何とも言えない味を出してる。

「あの頃この年齢になった人達はもっと大人だと思ってたよ…意外といくつになっても子どもなんだな。駄目な奴ってずっと駄目なんだな~…」って発言するチョロ松はライジングしてた一期に比べれば少しは成長みられるとは思いますけどね。

結局おそ松の「大丈夫だよ」発言により帳尻を合わせるべく年末にいい事すりゃいいだろって結論に。でも、おそ松が大丈夫とかいう時って大体大丈夫じゃないんだよなぁ~って思ってたらやっぱりのラスト。

イヤミでスノボするチョロ松が風を切って進む姿がカッコいい(この感想だけ見たらどんな話だって感じだけど)。世のクズ(代表イヤミ)を抹殺した後、最後におそ松・チョロ松二人で「後は自分たち~!」って崖から落ちていくとこ最高にクール。虚無の表情で落ちていくのが可愛いです。

②年末ジャンボ

公式キャプションでカラ松・一松の二人が絡んでいて一体どんな話なんだと話題になったのがこの話でした。

『やっぱり小話詰め合わせ回の松は外れなし
からまつが死ぬとい聞いてメンタルが殺される方だったらどうしようと思っていましたがむしろ幸せ心中でしたね
その代り予想だにしない松がとんでもない目に合っていましたが(末弟~!!)
15:04 - 2017年12月26日 』

一言でいうとラストにカラ松と一松がともに死にます(雑なあらすじ紹介)。はからずも一話目の「今年こそは」とオチが一緒じゃん!?(心中ブーム)。

何が良いって宝くじ購入をおそ松にどんなに勧められてもかたくなに「当たらないよ。知ってんだよおれ」と譲らなかった一松が、カラ松の誘いにはホイホイと乗り怪しい森の中の発売所を「当たりそう」だと思ってしまった事なんですよね。一松の一見理論的リアリストでありながら内実はロマンに強く憧れる部分が良く出ていると思います。

突然公園の草むらから顔を出し「こっちこっち」と蠱惑的に誘ってくるカラ松がたまらなく謎めいているのがセクシー。明らかに現実離れしたところへ引き込まれているのに素直についていく一松は一体何を考えているのやら。

『普段のヘイブラザァ~な感じじゃなくて「いちまつ……(平仮名呼び)」っぽいガチトーンなのがなおさら誘われちゃうよね
15:15 - 2017年12月26日』
『それにしても次男
公園の入り口すぐそばなのになんでわざわざ草から顔を出したんだ?
私へのサービスかよ(可愛いからなんでもいいよ)
15:18 - 2017年12月26日』
『宝くじの話さー何が良いって最初に長男の誘いを断っているところですよ
あの一期では絶対服従だった長男の誘いをさ
今期の四男はノーと言える男なんだよ
その上でのあの展開だから
21:46 - 2017年12月26日』
『長男の誘いには乗らなかったのに一か八かでいざとなったら一緒に死のうぜっていう(意訳)次男の誘いに乗って一緒に死んじゃうのね……
21:47 - 2017年12月26日』
『割と公式からも周囲の松からも大事に扱われていて物語中でも単独で酷い目に合う事は少ない四男
そんな四男をあっさりと殺してしまう次男になんだか背徳的な萌えがある
21:50 - 2017年12月26日 』

これらのツイートはとんでもない意訳なので公式でこんな言動があったという訳でなくあくまで私の頭の中にあるイメージと考えてもらえるとありがたいです。なんせ全体的に見てストーリー自体は訳分からんとしか言いようがないのです。

とにかくカラ松と一松が可愛いからもう何でもいい。まさか二人の公式での初めてのお出かけがこんな形になるとは思わなかった。普通に仲良く会話一杯したし、とても貴重な回です。

「行くか」「行こう」「すいませーん!」「宝くじくださーい!」のところの二人がもう最高に嬉しそう。こんな一松の笑顔初めて見たかも。このあと二人で仲良く食虫植物に食べられてしまいますが、グッドラック、実に良い物語だったぜ、ハッピーエンドじゃないかと。ハッピーエンドだよ。

③ニューイヤーフェス

トト子ちゃんニューイヤーフェスに行きたいなら素直に行けや(笑)。二期のトト子ちゃんストレスマックスだな。

④餅つき

ダヨーンによるデカパン殺人事件(雑なあらすじその2)。

年末話人が死に過ぎじゃないでしょうか。年末だから景気よく殺そうってか?

⑤雪遊び

おそ松と十四松が作ったトト子ちゃんの巨大雪像をチビ太が股間部分に突入して壊した(雑なあらすじその3)。チビ太はパンツ派なのだろうか。

⑥雪遊び2

カラ松が作ったカラ松雪像を一松が壊した(あらすじ略)。

それにしてもあの雪像を壊すためにわざわざコンビニトラックをレンタルしてくる一松くんにはむしろ兄への愛しか感じません。兄のボケには全力でつっこむ。考えてみればカラ松のボケに真面目に突っ込んでくれる人少ないしな……。

『やっぱりさボケたら突っ込んでほしいもんね
でも次男のボケって難しいというかツッコムの面倒くさいタイプだから皆がスルーするの分かる
でも次男二期十話見ても分かるけど嫌な思いをする以上にスルーが一番嫌なんだよね
23:33 - 2017年12月26日 』

一松にはこれからもがんばってほしい(トラック運転する一松が真顔可愛い)。

⑦かさじぞう

本当は怖い「かさじぞう」って感じ。善意が踏みにじられる感じいかにも二期松っぽいネタですね。

この辺で私もようやく「あれ……そういえばトッティがずっといないんだけど?」って気がつきはじめました。原作の傘地蔵六つ子とピッタリの数の六体なはずなのに不自然に五体しかいない時点で色々おかしかった。

それにしてもこの話が悲惨な末路をたどったのはもしかしたらオチ担当六体目トッティがいなかったせいかもしれませんね。だって地蔵が五体じゃ原作のように傘が足りないネタも出来ないから。

⑧年賀状

『いちまっちゃんの年賀状ケルベロスなの厨二的だなーって思ったけど、一番の疑問は誰に出すのかという事
意外と世間の常識を知っている四男が普通の大人にあんな年賀状出すとも思えないしああいうの好きな奴といえば……めちゃくちゃ隣にいる松が(迷推理)
15:07 - 2017年12月26日』
『一方その頃次男は自分自身に年賀状を書いていた(予想通り~!!)(やっぱお前友達いないだろ!)
15:09 - 2017年12月26日』

予告キャプ画や冒頭の展開を見て最初は六つ子たちが無責任な年賀状を書いていくのにチョロ松がつっこむネタだと思っていたのに……。

『冒頭の長男・三男話での三男と、年賀状の三男にクソほど笑った
今回のギャグMVPは間違いなく三男
(っていいたいところだけど末弟の身体の張り方考えるとMVPは末弟にあげたい気も)
15:10 - 2017年12月26日』
『そういう意味では二期に入ってから吹っ切れて一番素直に笑いを提供してくれる三男はオアシス(これも賛否はあるでしょうが……)
13話は私年賀状が一番笑ったもん
最初は皆を常識的に諭していたはずなのに何の前触れもなくいきなり狂気のボケにスイッチするのすっかり芸風として身についたな
6:55 - 2017年12月27日』

今回一番笑った話です。心の底から。三男がいきなりスイッチ入って猛烈にボケはじめると止まりません。それを止められるとしたらもう一人のツッコミ役トド松なのですが、やっぱりこの話にも不在です。真顔で見つめてくるチョロ松の狂気よ。

トド松の不在はやはり物語に不穏な影を残しますね。結局三男はだれにも止められないまま奇行を貫ききって終わってしまい。何が何だか。大嘘八百年賀状を出した後のチョロ松は一体どうなったのだろうか。想像するだけで恐ろしいし面白すぎる。それにしてもチョロ松の年賀状ものすごく大量にあったけどどれだけの人に嘘の経歴をばらまくつもりなんだ。六つ子の核弾頭は五男じゃなくてチョロ松じゃないのだろうか。二期の三男からは本当に目が離せません。

⑨戦力外通告2017 −クビを宣告された末っ子−

一言でいえばアホだろ(笑)。唐突な野球ネタに笑いを禁じ得ないパロディ。これまでの話に一切登場しなかったトド松はいつの間にか戦力外通告されていたそうです。もう一度言うぜ、アホだろ!

元ネタのT○Sの番組を知ってる方が多分楽しめます。あるある~って感じで。タイトル画の雰囲気とか画面構成が番組とそっくりでかなり意識してパロってますから。野球ネタのパロディとしてみればとにかく頭がおかしくて笑えます。

ただ野球パロディの部分を抜きにしてしまうと複雑な所もあるんですよね。

『しかし13話のトッティの話は確かに面白くはあるんだけど紅松合コン会で感じたのと同じ無常を感じてしまう話でもあった
6:43 - 2017年12月27日』
『あの話で一番末弟を苦しめているのは戦力外通告でも兄たちの仕打ちでもなく「松野家の六つ子であること」に縛られ続けている自分自身の心なんだよなぁ
6:44 - 2017年12月27日』
『海外に言った時点でそのまま逃亡した方が絶対幸せじゃん……でも戻ろうとするのが何というか怖い
戻りたいのか……あそこまでされてもって思った
6:45 - 2017年12月27日』
『次男に比べればまだ反骨精神が強い分何とか笑えるとは言ったけどそれでも末弟推しの人だとそれなりにつらいって人もいそうな話だと思った
今期は本当に回によって推しによって好き嫌いが相当に分かれそうな話が多いから万人受けしないだろうなーって思う
6:48 - 2017年12月27日』

この話ってかなり一期五話「カラ松事変」の構造に似てるように見えるんですよ。兄弟から切り離され家に戻れないっていう。兄弟から切り離される話はやっぱり切なさを感じてしまいますよね(しかも、カラ松・トド松とも発端は本人だけの問題じゃないし)。

ただこの話にそれでもまだ笑えるところがあるのは末弟の性格によるところが大きいです。

『ほぼ同じような目に合っているのに全然印象が違うのは「殺してやる!」を表だって言えるか言えないかなんだよなぁ
次男事変だってラストで「扱いがちがぁ~う!」の後全員ぶっ殺すと位言ってれば多分あそこまで切ない話にはならなかったんだ
でも「梨食べたかった」なんだもんな……
20:33 - 2017年12月26日』

カラ松事変(そしてその後のエスパーニャンコ)ではカラ松の存在が本気でいらないものとして扱われています。それどころかエスパーニャンコの話ではむしろカラ松がいない方が良い話で成立すると言わんばかりです(私自身エスニャンの話を見てる最中にカラ松がいない違和感を全く感じませんでした……)。

トド松の不在が今回の年末話では強烈な違和感となって残ったのとは対照的です。あれはカラ松が完全に異分子というか六つ子内で「いらない子」として扱われた話で構造こそ似ていますが今回の戦力外通知とはお話の意味合いが全然違います。

私自身は六つ子内でそういう位置づけにある所はある意味カラ松の強烈な個性の一つとして好きですがギャグとしては多分少しくらいは「あれなんかおかしい……」って思わせた方が正解かもしれません。あまりにもカラ松がいない事に違和感がないので最後の種明かしの時笑うよりも先に私は罪悪感が来ちゃったんですよね。そういう意味では今回の話はカラ松事変をよりかなり救いがあります。

最後には結局兄たちも「やっぱりトド松が無難」とその存在を認めるに至っていますしね。トド松は必要ですよ、絶対。六つ子内でトド松の存在はかなり大きいって痛感した話です。でも兄たちには反省が必要だから最後に皆殺しエンドなんですけど(苦笑)。六つ子たちを盛大に殺し過ぎじゃないでしょうか、年末話。

とりあえず普段は瓶の蓋も一人じゃ開けられない~みたいな顔してるくせにいざとなったらカエル食ってサバイバルも平気でするたくましくて男らしい末弟が大好きです。


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