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横浜地検の海自「特定秘密漏えい」事件不起訴決定と秘密保護法

共謀罪NO実行委と「秘密保護法」廃止へ!実行委は、23/5/8に「5.8 院内集会 : 横浜地検の海自「特定秘密漏えい」事件 不起訴決定と秘密保護法」を開催しました。

・23/5/8 5.8 院内集会 : 横浜地検の海自「特定秘密漏えい」事件
 不起訴決定と秘密保護法(動画)
 https://www.youtube.com/watch?v=A60S4Qv7l6I

講師の海渡双葉弁護士は以下述べました。

2013年に秘密保護法が成立した際、司法修習生だった。それ以来秘密保護法対策弁護団として追及してきた。
https://nohimituho.exblog.jp/
当初から、「何が秘密かもわからない」ことが問題だと指摘続けてきた。

秘密保護法が成立して9年後の2022年の年末にはじめて秘密保護法に基づき自衛隊一等海佐が逮捕された。
その後の報道や防衛省報告書を読んだ。
・22/12/26 防衛省 海上自衛隊における特定秘密等漏えい事案について
 https://www.mod.go.jp/j/press/news/2022/12/26d.html

2020年に元上司に聞かれて元一佐は答えたというが、自衛隊の警察である警務隊は黒塗り文書を元上司に見せて「これについて一佐に聞いたか」と質問したという。
結局は元一佐は不起訴になったが、秘密保護法についてみんなが忘れた頃に逮捕して、「秘密保護法は必要だ」という論調を作るために使われたのではないかと感じた。

毎年秘密保護法の運用に関してレポートが出されている。
・衆議院情報監視審査会報告書
 https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/jyouhoukanshihoukokusyo.htm
・参議院情報監視審査会
 https://www.sangiin.go.jp/japanese/jyouhoukanshi/index.html

それを読んだところ、特定秘密が記録されている行政文書数は20万5454件にものぼる。
また、防衛省・自衛隊職員の約2人に1人が特定秘密を扱っている。
自衛隊の中では特定秘密が膨大に指定されており、元一佐は「元上司が聞いてきても、これくらいよいのでは」となったのではないか。

さらに、形式だけでなく、中身が特定秘密に当たるかチェックする機関がない。
独立公文書管理監は形式のみチェックする。
https://www8.cao.go.jp/kenshoukansatsu/houkoku/index.html
今回元一佐は不起訴になったが、結局最後まで「秘密保護法で保護すべき秘密」だったかわからなかった。

アメリカの高官だったハルペリン氏は「秘密を指定しすぎると、真の秘密を保護するのが実は難しくなる」と述べている。
最終的には歴史の中で開示されるべきだ。

現在、軍需産業強化法案が国会に提出されており、早期成立する勢いだ。
兵器工場国有化へ向かう「企業版秘密保護法案」だ。
装備品についてもさらに広く秘密指定をすることになる。

アベノマスクの調達費用すら黒塗りで、最終的に明らかにせよとなったが、軍需産業強化法案では黒塗りがお墨付きをつけることになる。

現在防衛3文書で大軍拡が進められようとしているが、それでよいのか?
情報が確保されてはじめて民主主義が成り立つ。

参加者から数多くの質問が出ました。

海渡弁護士は「元一佐が懲戒免職になったあとの報道がなく、どうなったかわからない。
裁判で懲戒免職を民事で争えば、状況が明らかとなるが、二重三重に問題が検証できない。」としました。


その後、共通番号いらないネットの原田富弘さんからマイナンバーカードについての発言がありました。
http://www.bango-iranai.net/

「秘密保護法が成立した同じ2013年に、番号法も成立した。マイナンバー法は、個人が識別できる番号を付けて分野を
超えて追跡可能にするもので、当初は3分野に利用限定していた。
しかし今国会で法改正が上程されており、3分野以外にも使えるようにする方針だ。
秘密保護法と番号法は無関係ではないと考える。
秘密を扱う人がふさわしいかどうかチェックする「適性評価」には薬物使用や精神障害、飲酒依存など、医療情報を共有しないとわからない項目があるが、番号法で一発でわかる。
外国人管理もマイナンバーカードを用いるとのこと。
特定秘密保護法があれば、「特定有害活動」について情報収集するという名目がたち、不正を追及する人が秘密保護法違反になることがいよいよ現実性をおびる。
マイナンバーが裏からアクセス可能になる。世界中のスパイ機関で法律遵守するところはない。」

共謀罪NO!実行委員会の角田富夫さんは「今回の秘密保護法漏えい事件は重大な初適用であり、横浜地検不起訴決定に徹底的にこだわりたい。
また、「顔識別カメラシステムに反対する市民団体共同声明」には29団体が賛同してくれた。
https://onl.bz/EM2EHDb
システムに登録されたら、どういうように行動しているか追跡されてしまう」と述べました。



・「秘密保護法」廃止へ!実行委員会
 https://www.himituho.com/
・共謀罪NO実行委員会
 https://www.kyobozaino.com/

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