ハースストーンeスポーツの2023年度制度で変わるものと変わらないもの。

0.はじめに

 こんにちはこんばんは、Ombreです。
 1月20日にハースストーンのeスポーツ部門の新制度が発表となりました。
 私の誕生日だったのですが、飛んでもないサプライズプレゼントでした。

https://twitter.com/Hearthstone_jp/status/1616254313550041089

 世界中に衝撃を与えた発表となったわけですが、個人的な感想としてはこの制度変更の影響を直接受ける層は私を含む競技にオールインしていた一部の人間だけであり、HS日本コミュニティとしてはそこまで影響がなくHSを楽しめるのではないかと考えています。

1.新制度で変わるもの

 この変更によって最も影響を受けたのは、マスターズツアーへ毎回のように参加していた一部のプレイヤー達だと思います。日本でも20名居ない程度の極めて少ない層です。
 世界各国のこれまで上位をひた走っていた層も引退や競技シーンから離れるといったネガティブな意見が多く上がっています。

 実際のところ、私はこの新制度の元では世界選手権を目指すことはしません。
 理由は以下の3つです。
 あくまでも私の個人の理由であり、他のプレイヤーはきっとそれぞれの理由や考えがあるかと思います。

①3か月・11か月と中期・長期的な取り組みが必要になったこと。
→ 新制度で最上位を目指すには毎月のランク戦でTOP5以内の成績をコンスタントに上げる必要があります。特に世界選手権への権利8枠のうちの5枠がラダーの成績のみで招待されます。
 試行回数を好きなだけ取れるので熱量と勝率があるプレイヤーであれば十分に可能性はあると思いますが、おそらく上位3~10位は1勝分の範囲内に集中することになるかと思います。そんな中で1度でも失敗した瞬間に3か月、もしくは1年を棒に振るというのは少し私には厳しく感じられました。
 特にHSは新弾のメカニズムによって環境が大きく変わるので好きな環境・デッキもあれば嫌いな環境やデッキもあります。それであれば大好きな環境の時だけ遊んで「運が良ければマスターズツアーに出れたらいいなぁ」くらいで考えるのが自分には合っているように感じられました。

②賞金を獲得できるのが世界で8人のみとなったこと。
→ 世界選手権自体の賞金総額は昨年と変わっていませんが、参加者が8名となり一人当たりの賞金は一昨年と同じ配分となりました。
 大きな変化はマスターズツアーの賞金が無くなったことです。これにより中期的な目標建てに対しての報酬が見込めなくなり、賞金が世界選手権参加者に一極集中となりました。
 今年もオンライン開催のようなので遠征費などHSを続ける上で必要な費用は無く、全く問題なくHSに取り組むことが出来るのは事実ですが小規模でも成果や報酬に繋がっていた方が個人的に好きでした。
 世界選手権への参加で確定する40000ドルは他のeスポーツシーンと比較しても十分に魅力的ですが、それよりも昔「ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー」などで憧れた100万円くらいの賞金が手に届く範囲にある方が好きなんですよね。6時間「シェー!」や「命」ポーズをしたりゲームで勝ったりで賞金を得たいわけです。
 世界選手権の賞金を下げなかったのはプロモーション的な面もあるかと思うので仕方がない気もします。これは完全に好みや求めるものが何かによるモチベーション面の問題ですね。

③トータルの賞金総額が昨年比で25%と削減されたこと。
→ 個人的にここが一番大きかったです。
マスターズツアーの賞金が全額無くなったことによって、競技シーン全体での賞金は25%となりました。実は2年ほど前から段階的に削減されていたので今年も半分くらいになるかなとは覚悟していたのですが、まさかの1/4は驚きました。
 削減されるにしてもその賞金はバトルグラウンドの方に回されると予想していましたが、バトルグラウンドもロビレジェの回数が減ったことで30%になるなど全体的な賞金の見直しが行われました。
 落ちているナイフは拾えないというのが個人的な決め手でした。
 
 一人の競技プレイヤーとしての考えをツラツラと書いてきましたが、これまでよりも更に頑張るか、もしくはこれまでよりも少し他の部分に軸足をずらすかという意味でも競技プレイヤーの取り組み方はそれぞれ大きく変わっると思います。

2.新制度でも変わらないもの

 対して、新制度でも変わらない部分もあります。
というか先に上げた競技プレイヤーの動向とそれによる配信コンテンツの変化以外には、普段ハースストーンを楽しんでいるプレイヤーの皆さんにはほぼ影響はないと思います。
 特に日本は各種個人や団体の開催するコミュニティ大会をはじめ、昨年はジャパンカップのような公式主催の大会等もありました。
 今年どうなるかはまだ分かりませんが、これらが続いていく限り皆さんの好きなHSシーンは続いていくでしょう。特にバトルグラウンドは盛んです。
 私もジャパンカップなどがある際は選手としても、お声がかかれば解説としても参加するつもりです。元々大会が好きでHSをしていたので丁度いい難易度や規模感の大会が今年もあれば楽しみながら参加できればと思っています。
 posesiとgloryさんが参加するアジア競技大会も9月に開催予定であり、全力で応援したいので完全に情報すら追わなくなることはないでしょう。

 サービス自体が終了するわけではないのでHSを好きな人や、HSで好きな人を応援したい人の場が完全に失われるわけではありません。なのでそれほど心配しなくても良いでしょう。アンデッド目指して6発見しましょう!

3.まとめ

・競技プレイヤーは各々の考えに基づいて、更にHSを頑張るか、少し離れるかの選択を迫られた。
・コミュニティは存在し続けるのでハースストーンを好きな人は好きなままで居続けることができる。
 
以上です。素敵なHS生活を。
そして離れ行く友人はお元気で。いつでも帰ってこい。

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