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一原章裕
2021年3月3日 10:33
枯葉と呼ぶか、落ち葉と呼ぶか、それによって人々が抱く情景はそれぞれ趣が微細に変化するであろう。風に舞う枯葉は可憐さと儚さを誘うように・・・散策で踏みしめる落ち葉はまるで伴奏者の肌触りのように・・・新緑と紅葉はどちらがお好きですか? と尋ねられたら、私は嬉しい悲鳴を挙げるに違いない。どらも感動ものだが、人の心に二通りの感情を懐かせる。それはわざわざ私が言葉を費やさなくても、春と秋に木の葉から
2021年3月4日 13:46
日本古来の美術には、水墨画など侘び寂の系統と、琳派など金色極彩色の系統のものがあるように、否、そういう対局の概念もあるとしよう。千年も昔の仏像も最初は極彩色だったようだが、今日では侘び寂の佇まいを呈するものも多くある。ここで経年変化の科学的な話しなどをするつもりはないが、正直言って、今作られたような極彩色の仏像よりも、経年変化後に魅せる美に惹きつけられてしまうのは何故だろう。枯葉や人物をモ