忘れ物


どこかに出かける日、ずっと家にいる日、毎日忘れ物をする。

提出期限の日に書類を忘れたとかの大きな忘れ物はあまりしないけど、薬飲むの忘れたとか、日焼け止め塗るの忘れたとか、イヤホン忘れたとか、そういう些細な忘れ物は毎回する。

こういう忘れ物はなくならないものかなあと他人事のように思っている。
でも多分なくならないだろうなあとも思っている


別にここで、忘れ物がない人生なんてつまらない、忘れ物をしないことが忘れ物なんだ。みたいなしょーもないことを言うつもりはない。

忘れ物なんてしない方がいいに決まってる。

忘れ物をした時、運命論的に「この忘れ物が次の出逢いに繋がってる」なんていうふうにポジティブに捉える必要も無い。
忘れ物をポジティブに捉えている奴は絶対次も同じ忘れ物をする。

遅刻なんかでそう捉えられたらたまったもんじゃない。


同じ間違いを繰り返すのは最底辺の人類がやることだ。
この前ハゲたジジイがバスを待つ列に割り込みして、その上乗る時に荷物が多くてもたついてた。
アレも最底辺の人類だ。
道徳の忘れ物をしている。


夏目漱石の「こころ」でKという人物が
「精神的に向上心の無い者はばかだ。」
ということを言う。

今の話に置き換えて言うなら
「同じ忘れ物ばっかするやつはカスだ。」
ということになる。

中学の時の部活の友達に、何度言われても同じ間違いしかしない奴がいた。
そいつは柔道部だったのだが、全く同じ技を全く同じかけ方で擦り続け、毎回負けていた。そして毎回同じ怒られ方をしていた。

アイツもカスだ。


そして僕もカスになろうとしている。
忘れ物をしないことを諦めようとしている


だから僕は抗わないといけない。
無くなるはずのない忘れ物を無くそう無くそうともがかないといけない。


今日の忘れ物を振り返り、次はしないようにと反省しないといけない。


今日の忘れ物は、目薬をさしわすれたこと。
目がかゆい。

あとはヘアセットが全然上手く出来なかった。
気に食わない。


これで忘れ物は二つ、なくなっただろうか。

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