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大阪旅行記 その1

初日
真っ暗の中、防寒装備万端で、地元駅まで歩き、一番列車で東京に向かう。
東京から新大阪行きのぞみ自由席。
先の予定もあるので、席で温かい飲み物と極小さなサンドイッチで朝食。
新大阪から大阪に出て、そこから地下鉄で動物園前まで行き、ジャンジャン横丁の串カツやさんに向かう。
ここは、大阪に住むいとこが、先日ドイツ人の親友とわたしが関西旅行をした際、案内してくださったところなのだ。
今回、そのいとこは体調が悪く、ご一緒できないのが、非常に残念だ。
とても美味しかった記憶があるので、再訪である。
まだ開店前で、リュックしょったまま、店の前で立ち止まり、開店時間の掲示がないかとキョロキョロしていたら、70代とおぼしき男性から、大変な大声で、バカ呼ばわり、眺めるな、ぎゃあぎゃあと文句言われ唖然。
怒鳴られるまで、存在にさえ気がついていなかったんだが…。
即座に無言で立ち去る。
時間潰しに的当てに入り、開店第一号の客となり、女性店主に矢を構えたところを写真を撮ってもらい、5本の矢を射る。
指導と惜しいと声援を受けるが、一つも的に刺さらない。
サービスでもう一本矢を射させてくださり、見事的中。
当たったところを証拠写真に残した。
道の真ん中で大声でバカ呼ばわりされた悪い縁起を、この女性店主が全部塗り替えてくれた。
さて、お目当ての串カツやさんである。
案内を受けて席につき、大きなリュックが邪魔にならぬよう、足元にしっかり置いて、おなじみのソース二度付けお断りを、手真似つきでご指導を受ける。
なじみのない客であることを一目で見抜いていらっしゃるのだろう。
まあ、旅行客丸出しだからなあ。
前回は、自分も食べるが、何しろ、ドイツ人の親友のため、初めての串カツの説明と通訳でてんやわんやだったので、美味しかったが、どういう状況かを把握しきれていなかった。
独りで落ち着いて周囲を見ると、若いカップル、年配と妙齢のわけありそうなカップル、朝から背広で腹ごしらえの単独客、本当に様々な方々が楽しんでおられる。
ハラペコなので、先ず野菜や肉物の串カツを幾本か。
ちょっと遠くに、四角い温める器具の中で、沢山の串ものが、黄土色の液体のなかに存在している。
あれは何でしょう?と揚げ手の若い方に尋ねると、牛筋を白みそ仕立てで煮込んだ「どて焼き」というものだと教えてくださる。
「ぎゅうすじ?」ともう一度尋ねると、おでんに入っているものと同じですと言われるが、おでんに牛筋を知らない。
一本お願いできるか?と聞いたら、三本で1セットと言われ、一旦諦める。
でも、この機会を逃したら、一生どて焼きというものを味あわずに死んでいくかもしれないと思い、「三本に挑戦します!」と注文。
流石に三本目は、ちょっとだけくどく感じたが、完食。
驚きだったのが、ほんのり甘い白みそ仕立てのたれで、串カツの合間に頂ける生キャベツの切った物に、このたれを絡めると、非常に美味しい!
きっと牛筋からのだしが決め手なのだろう。
皿をキャベツで舐め切ってしまった。
更に数本串カツを頂き、おなかが満足したところで、店を出て、大阪環状線に乗って、大阪城公園近くで降りて、公園を半周してホテル入り。
荷物を預ける。
身軽になって、船場に向かって歩きながら、レトロ建築物を撮影。
実はこの大阪訪問は、その前の週にテレビ番組で大阪の昭和建築を紹介する内容を見て、思いついたのだ。
その番組で紹介されていた、ドイツ製の大型鏡を有する、古くからの理容店で髪を切ってもらう、駄目でもドイツ製鏡を拝見させて頂くのが、目当てのひとつだったのだ。
理容店を訪れたが、案の定、女性の髪は切らないとご主人がおっしゃる。
だから電話ではなく、飛び込んだのだ、ここが交渉のしどころだとばかり、何十年も地元の理容店で髪を切ってもらっていること、だから後ろ髪もかりあげていることを、お見せする。
ご納得頂いて、思いがけず当日の3時半からの予約をゲット。
まだ時間があるので、更なるレトロ建築撮影とカフェでの休憩。
時間通りにお店に入り、理容店で、最高のサービスを受ける。
大満足。
鏡の前で写真も撮って頂いた。
またホテルに歩いて帰りながら、夕食をスーパーで調達。
本日の歩数は、24515歩。

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