毒を吐く その7 「けつをまくる」を女性はどうするか
BGM Tom Jones氏がPrince氏の 'Kiss' をThe Voice UK 2020で歌ったもの
コトバンクによると、
「けつをまくる」とは、
(引用開始)
(ならず者などが着物の裾をまくってすわり込むところから) 窮地に立った人などが、逆に強い態度、威嚇的な態度に出る。いなおる。
(引用終わり)
だそうだ。
私はこの言い回しを、父から覚えた。
何かの折に、父が何度か使い、文脈から私は正しい内容を類推したのだ。
まだ辞典を使える年齢ではなかったので。
ただ、「けつ」という単語は、子供でも「女の子(だった!)」は使わないだろうと考え、何度か「おしりをまくる」と使ったことがある。
しかし、もう少し年齢がいくと、女性が「おしりをまくる」と言うと、妙な情景になりそうなので、「けつをまくる」は、理解はそのままに、自らの使用は封印した。
この言い回しの言い換えはあるだろうか?
「窮鼠猫を噛む」が私の脳味噌に一番先に思い浮かぶが、ニュアンスが違う。
主人公である鼠には、猫に対する圧倒的な力の違い、勝ち目の薄さにより、悲壮感が漂う。
客観的に見ても、鼠に同情するが、そこに掛け金は置きたくないという状況だろう。
「居直る」も同義語だろうが、「ならず者」だろうがなんだろうが、主人公の気勢が表現されていない気がする。
窮地に立った内心の本当の不安と、それを相手に悟らせまいとするいきがった態度のギャップのおかしみが、「けつをまくる」という表現という気がする。
さて、女性の社会進出が著しい。
とくに職場での女性の活躍の場は、立体的に広がりつつある。
人生で、家庭で、職場で、物事を決めていかなければならない場面、時には単独でも決心しなければならない場面に遭遇する確率が増えていくということだ。
私なぞ所謂「100%家計を担うシングルマザー」だったので、それだらけだった。
たまには、どうしても「けつをまくら」ざるを得ない場面にも遭遇するだろう。
「しりをまくる」でいいだろうか?
主人公の状況にぴったり合致し、かつ品を損なわない表現はあるだろうか?
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