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短歌

私は昔から短歌が好きです。
日本人が短い文章にあれだけ情熱的な想いを込めているのを見ると、日本人は常に静かに穏やかに生きてたわけじゃなくて、抑えても抑えきれない想いや願いを文字にして表に出てたんだなと。声に出すより、より感情がはっきり現れているような気がして、心が疲れた時や仕事で感情が消えてしまった時は、心を戻すために読むようにしています。

好きな歌人は紫式部さんも素敵だし、紀友則さんも情熱的だけど、小野小町さんも凄い素敵な歌を沢山出しています。
有名なのは
花の色はうつりにけりないたづらに
我が身世にふるながめせしまに

桜の花の色は、むなしく衰え色あせてしまった、春の長雨が降っている間に。ちょうど私の美貌が衰えたように、恋や世間のもろもろのことに思い悩んでいるうちに。

私もこの気持ちがわかる歳になってきて、余計身に染みる歌となりました。

他にも

思ひつつ寝ればや人の見えつらむ
夢と知りせばさめざらましを

あの人の事を恋しく思いながら寝たので、あの人が夢に見てたのであろうか。夢だと知っていれば目を覚まさずにいたのに

秋の夜も名のみなりけり逢ふといへば
ことぞともなく明けぬるものを

秋の夜が長いというのはそう言われてるだけだった。思う人と逢うことになるとあっという間に明けてしまうのだから

今の時代でも思う人がいると、こんな気持ちになるじゃないかなと、ちょっと10代の乙女の頃を思い出しながら読んでいます。

まだ好きな歌があれこれあるので、ここに出したいと思います。

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