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東京のラーメン/豚骨ラーメン5撰/愚直

中板橋/愚直

東武線中板橋。
こそっとや蒙古タンメン本店、魂の中華そばなどがある上板橋から一駅のところ。
正直、住んでる人以外はあまり用事はないところではある。

中板橋駅から徒歩10分くらい。
川越街道を横切った先にその店はある。

無名の看板。
一見さんだとこれを見逃す。
到着したのは13時前だ。
ちょうど行列も切れ外待ちも居ない。
これじゃあなんの店か、ましてややってるかどうかなんてここのラーメンを目掛けてこないとなかなか分かったもんじゃない。

「食券先買い」

普段なら外待ちがかなり居る状態である。
かなりわかりづらい場所にあるにも関わらず超人気店なのだ。
基本、とんこつラーメンしかないのでそれを購入し席へつく。
待ちなく座れるとは運がいい。

席につき食券を渡し暫し待つ。
ちょっと不慣れだがチャキチャキと動く礼儀のいいのお姉さんと店主の二人オペレーションだ。
その間にも席は埋まり、外待ちが出来る状態だ。
やはりちょうど客と客の切れ目に来たのだ。
たまにこういうこともあるから嬉しいよね。

基本セットは胡椒にニンニクと辛子高菜だ。
余計なモノは置いてない。
とか考えている間にラーメンが配膳される。

とんこつラーメン
¥650

都内なら破格の値段だろう。
これが一杯¥650
普通の豚骨ラーメン屋なら3分くらいで出てくるところ、この店は少々配膳までに時間がかかる。

何故かというと、普通の豚骨ラーメンより麺がかなり太い自家製麺だからである。
ど直球な豚骨ラーメンで自家製麺は珍しい。
全粒粉入りの煮干しラーメン屋なんかで見られる程度の太さだ。
小麦のプツプツ感が残って美味い。

それを受け止めるのがこの化学調味料に頼らない濃厚な豚骨スープだ。
トロッと感はないシャバ系のスープだが一度口に入れると火がついたように後を引く。
バカ正直に手間をかけてスープを引いているのだろう。
そりゃ美味い筈だ。
あおさ海苔ってのもイイね。

そしてこのスモーキーなチャーシューだ。
厚さは普通なれど燻香を纏っていて歯触りも抜群のモノ。
これが二枚乗っている。
スープにも味を落とし明らかに他の豚骨ラーメンとは一線を画している。

そして特徴的なのがこの極太のメンマだ。
この太さはよく、魚介豚骨の濃厚なWスープに使われたりするモノだ。
味付けも少し変わっていて酸味がある柔らかい仕上がりだ。
これは美味い。

そして満を持しての味変化タイム。

辛子高菜で辛味と旨味を足す。
この辛子高菜に至るで他とは落としどころが違う。
どこかスパイシーな仕上がりなのだ。
普通の辛子高菜なら高菜の風味と辛さがダイレクトに来るモノだが一味違う。
辛味の他にピリリとくる何かがある。
こだわってるねえ、と思わせてくれる。

替え玉
¥100

麩の粉が目立って非常に良い麺だ。
毎日手打ちとは恐れ入ったもんで。
小麦の香りが強く豚骨と合わせるには凄く面白い。
勉強になる。

最後の方はにんにくと辛子高菜をワンさと入れて食べるのが大好きなのだ。
替え玉もう一玉をあっけなく腹に収めた。
待ち客もいる事だし、さっさと出るのが大人。

限定なんかもやってるので限定目当てで来るのもイイね。

帰る頃にはしっかりと行列を成していた。
一風変わった豚骨を廉価で出す職人気質の行列店。
歯切れのいい自家製麺と濃厚な豚骨の組み合わせ、1度でいいから味わって欲しいもんで。

営業時間

不定期営業
※体感的に11:00〜14:40くらいまで

定休日

不定期営業

※月曜日は休みな気がする

備考

行列はキツめ。
少し覚悟して行くことをオススメする。
基本一人で作っているし、麺の茹で時間がかかるので回転が遅め。
営業日、営業時間は行く前に店のTwitterアカウントを見るのが手っ取り早い。
臨時休業などはあらかじめ知らせてくれている。