悪夢日記

黒と角の通路。全てが平面の組み合わせで出来ており、高級感すら感じる。この黒はむしろ石なのかもしれない。曲がり道がある。曲がる前に扉を開け、側溝のような溝を跨ぐ。溝に床のゴミを蹴って放り込む。ゴミは水に流された。扉の方を向けば、新しいゴミがガチャガチャと出てくる。先ほど溝に放り込んだクリアパーツと互換性があると見えるプラスチック製のゴミも見えた。通路を進もうと、本来の進行方向を見る。通路の脇は壁ではなく緩やかな坂であった。その先はどこへ行く。そういえば、私は大事なものを気づかぬうちに捨てたのだ。クリアパーツの輝きだけが黒い空間の中で輝いて見えたのを覚えている。組み合わせたい衝動に駆られる。しかし片方はもうないのだ。相変わらず、黒い通路は私を故意に脇へと落とそうとしてくるのだった。

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