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エレキ、アコースティック兼用ギターの旅

オンラインセッションを進める中で、エレキギターとアコースティックギターの双方が鳴っているような楽曲を演奏する際に、ギタリストが1名の場合ギターを持ち替えることは不可能です。解決するためにはいくつか方法があります。

私の場合は、

ギター1本で出来るだけエレキ、アコギ双方の質感を出したい

という思いが強く、手持ちのギターでもう少し工夫が出来ないかを検討してみました。

※本記事では、「アコースティックシミュレータを使う」といった手法はそもそも想定にないという前提のもと書いています。あらかじめご了承ください。

パターン①:既存のエレキギターにピエゾピックアップを搭載する

どちらかと言うとエレキ寄りのアプローチとなるのがパターン①。調べてみるとエレキギターのブリッジにピエゾピックアップを搭載したモデルがあることが判りました。
Fishman Powerbridgeというパーツで、Gibson系のギターに搭載されているブリッジ(Tune-O-Matic)にピエゾピックアップを付加したものです。

使用するギターとして、フルアコ構造のEpiphone Casinoをチョイスしてみました。Fishman Powerbridgeは高価なため、事前にリペアショップに相談。結果としては、導入は難しいとのことでした。
明確な理由は失念してしまいましたが、カジノの構造上の問題が大きかったと記憶しております。

パターン②:既存のエレアコにマグネティックピックアップを搭載する

Gibson社のJ-160Eというギターがありますが、アコースティックギターにP-90ピックアップを搭載したモデルです。
ジョン・レノンの使用で広く知られていますが、一部楽曲でエレキっぽい音を鳴らすシーンがあり、理想としては近い感じでした。おとなしくJ-160Eを買えばいいのでは?という意見もありますが、天邪鬼な私はなんとか手持ちのパーツで実現できないものか思案しました。
ひとつ案として挙がったのが、手持ちのEpiphone Hummingbird PRO(ピエゾピックアップ搭載のエレアコ。以下、ハミングバード)にエレキ用のピックアップを載せられないかということでした(ピックアップ交換で余ったピックアップが多数あったため)。
こちらもリペアショップに相談。結果、ノイズの問題、ピックアップ自体を載せる土台の作成、完成後の音の仕上がりが読めない、などなどあまりオススメできない要素が多数出てきました。
※ちゃんと相談の上、良し悪しを判断してくれるリペアショップはありがたいですね。

さて困ったな。
そこでアコギ用のマグネティックピックアップの選定を始めました。
サウンドホールに無加工で取り付けられる点が魅力だったので、多少の出費を覚悟しました。
いろいろ調べてみてSeymour Duncan:WOODY XLをチョイス。

ノイズの懸念からハムバッキングタイプをチョイス。また、各弦ごとの高さ調整が可能なモデルをチョイスしました。

Seymour Duncan WOODY XL

最初は取り付けに苦労しましたが、YouTube等を参考になんとか取り付けられました。

早速試奏してみましたが、早くも「弦問題」が発生しました。
それは、アコギ用のブロンズ弦は磁力を拾いにくいということ。レビューやそもそもの仕様から判断して懸念はしておりましたが、今回の試奏でそれが如実に出てしまいました。これでは実戦で使えないと判断し、エレキ用の弦(ニッケル弦)に張り替え。
取り急ぎは、ジャズ用のフラットワウンド弦をチョイスしてみました。

Thomastik-Infeld:JS111

巻弦がニッケルになったため、マグネティックピックアップでも音を拾うようになりました。

ハミングバードに既存搭載のピエゾピックアップとマグネティックとのブレンドを試してみましたが、程よくアコースティック感が出てきたと感じております。
ここから、アンプシミュレーター側のスプリッター機能でエレキ用プリセット、アコギ用プリセットを用意して都度切り替えるように設定してみました。既にいくつか実践しており、なんとなく求めていた形に近いものができております。

BIAS FX2(MOBILE)で音作り
XTONE PROにステレオ入力してiPadに接続

今後の課題は、
ステレオ入力〜ブレンド具合を微調整できる機材の導入(GT-1000あたりか?)、ノイズ対策、リアルライブでの使用、あたりになってくるかと思います。続報あり次第更新していきたいと思います。



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