第7話・肥料①(液肥とフルボ酸)

どうしても可愛がっている植物には肥料をあげたくなるものです。でも栄養である肥料だって与え過ぎれば毒にもなります。

今日はそんな肥料の、液肥とフルボ酸についてです。

液肥

植物全般に多く使われている液肥ですが、速効性肥料がほとんどだと思います。
プルメリアには有機物質を使用した、ゆっくり長く効き目のある緩効性肥料を使用することが多いのではないでしょうか?
速効性肥料はガツンと効いてしまうため、根がしっかり育っていないプルメリアに与えると、枯れてしまうこともあります。
なのでハイポネックスなど有名な液肥がありますが、プルメリアには使わないようにしています。

では何を使うのか?

「フルボ酸」

これを使用します。もちろん単体ではないのですが、ほぼフルボ酸の液肥を使っています。

フルボ酸を使用するとどんなメリットがあるか?

・栄養をしっかり運ぶキレート作用
・余分なものを排除するデトックス効果
・その場に残存する。


他にも色々効果がありますが、まずはこの3つです。
キレート作用によって、使用している肥料などの成分をしっかり根から吸収させるので、肥料の効果のあらわれかたが変わります。

次にデトックス効果。
最初にも書きましたが、肥料の与え過ぎは毒になります。しかしフルボ酸は、もう必要ないと判断したものの吸収をやめたり、排出する効果があり、肥料過多による肥料やけなどを減らすことができます。


そしてその効果は一瞬ではなく、フルボ酸がその場に留まり効果を持続させます。

専門的な知識がなくても凄さがわかります!

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フルボ酸の価格

高価ならいいわけではないですが、
少量高額な物と
多量低額な物の何が違うのか?

まずは濃度が違います。
液肥中の80%がフルボ酸のものと10%がフルボ酸のものとでは価格にだいぶ差がでてきます。
よく高濃度フルボ酸と表記してあっても、一般的な土壌より高濃度なだけであって、液肥中の何%がフルボ酸なのかはわからないんです。
液肥中のフルボ酸濃度が低いということは、他の肥料成分が多いこともあるので、肥料焼けの原因にもなります。

次の違いが品質の違いです。
これは後ほど書きますが、フルボ酸とは呼ぶことができないような商品もあるので注意が必要です。

そんなフルボ酸ですが、そもそもフルボ酸とは何なのか?品質の違いとは?

フルボ酸とは

フルボ酸とは腐食物質の1つで、他にはフミン酸が有名だと思います。

腐食物質とは、落ち葉や倒木が微生物により分解されていく過程で発生する有機物質の総称です。この物質が堆積するほど発生するには一定の条件があり、1cm積みあがるのに100年かかると言われているため、腐食物質が積みあがってできた腐食地層はどこにでも存在しているものではありません。

たまに腐葉土混ぜていれば同じだと思い込んでいる人もいますが、数ヶ月〜数年で人工的に作られた腐葉土とは全然違うわけです。

そして、その腐食物質のなかでも注目されているのがフルボ酸になります。

魚介類・海藻・苔・海水中のミネラル・微生物などが共棲しながら、自然に発酵分解を繰り返してきた、約数十万年前の特殊な太古の地層や地下水から抽出。
古代に形成された腐食地層は地中深くに沈んでいきますが、その後地殻変動や川の浸食などにより地表に姿を現すことがあり、地下約数十mの海綿状の地層や、地下水から抽出される。

これがフルボ酸です。
作物の良く育つと言われる肥沃な土地は、このような成分が地表に現れている場所だと言われています。
そのため連作障害や土のやせてしまった土地の土壌改良などにも使用されています。

私は本業が美容業ですが、美容では九州地方で抽出されるフルボ酸を使用し、プルメリアには地元である千葉のチバニアンで抽出されるフルボ酸を使用しています。

両方ともフルボ酸の中では高品質なものなので安心して使用しています。

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まとめ

今日は液肥の中でもフルボ酸に注目しました。

太古の地球からの恵であるフルボ酸は、
抗菌、抗酸化、発根促進などの効果もあります。

動植物に対して必要なものを吸収し、不必要なものを排出するという性質をもつため、まだ根の弱々しい植え付け直後の苗などにも安心して使用できます。

肥料の与え時や量が分からず心配な時は、
フルボ酸から始めてみてはいかがでしょうか?

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