🌹Digital hollywood 30 years aniv. 🌹

実は昨年からソワソワしてたデジタルハリウッド３０周年！！！！

デジタルハリウッド30周年。。。実は勝手に昨年からソワソワしてました。
私自身、様々な学校に行ってきたんですが、強烈な思い出と、色濃く、そして圧倒的に自分の人生のギアをバチコーン入れてくれたのは、デジタルハリウッドだったと思います。今私が会社を持ちつつ、大学で実務家教員なるようなことができているのも、

あの時、あの人に出会っていなければ
あの時、入学していなければ

絶対にその道は開かれなかったと思います。なので、「オルガ先生に出会えてよかった！」と言っていただけることもあるんですが、それは全くもって私のおかげではないのです。
トップの写真は、杉山学長が撮ってくれた大学院成果発表の時のもの。
だいぶ若いです。今見るとめちゃめちゃ幸せそうな笑顔してる。
ここから全てがものすごい勢いで加速していきました。

人生を変えるスタートラインは落書きとともにやってきた。

私がデジタルハリウッド大学院に入った時は、ファッションデザイナーとして自身のブランドを渋谷パルコに直営店で出していました。
ある日知人に、
「絶対にオルガさん好きだと思うよ」
と言われて、杉山ラボにお邪魔したことがありました。
その時は、企業の方が杉山ラボに新作の投影機を紹介しにいらっしゃっていて、いわゆるプロジェクターなんですが、普通は投影した画面には何も書けないですよね。でもこれは専用のペンで書くと投影しているところにホワイトボードのように文字がかけるというもの（うろ覚え）

杉山ラボでは、学長がそのプロジェクターを使って楽しそうに落書きをしていました。謎にその様子が、ものすごくゆるくてですね（笑）
その当時は新しい技術で、すごいんですが、書いているのがスネ夫っていう。スネ夫。スネ夫チョイス。そして謎の星人。

スネ夫と謎の星人。メガネからアンテナ。

学長のこの不思議な空気に完全に飲まれて

「なんだこの人は！」

となり、その後、あれよあれよと大学院の説明を聞き、事務局の皆さんの熱意も感じて入学させていただきました。あの時の私の担当は小野ちゃん。小野ちゃんラブ。今でも思い出します。面談の時、小野さんと池谷さんだったな。
大好きコンビ。我々１２期生にとっては、このキャラの濃い二人なくしては語れないのです。

修士はロンドンでファッションテクノロジー専攻でとっていたのですが、
修士を二つ取るなんて、変ですよね。ええ、変だと思います。
普通はその上の博士を目指します。
博士も素晴らしいけど、他の大学で博士を取っていたら、
ただ学位を取ることだけに留まっていたかもしれないと、今は思います。

「オルガさんは、面白いですね。」

ファッションテックなんて理解されない。新しすぎてイミフ。
CG？？？ゲームでしょそんなの。
みたいなところで、両足抱えてうずくまっていた私を、この大学は面白いと思ってくれた。

理解されないことに慣れていたから、新しいことやオリジナリティあることに両手広げてウェルカム！！！！という姿勢で迎え入れてくれたことに、正直驚きを隠せない院生生活でした。

大学院在学中は、様々な企業と作品作りをさせてもらいました。あの時の私は（今もだけど）「誰よりも成果を残すんだ」という思いしかなくて、仲間の１２期生もジャンルが全然違うけど実績があって面白い人たちばかりだったし、とにかく色んなコンペにも出してました。やったことないことにもチャレンジしまくってました。とにかく見えるもの全てに手をつけた（触れるもの全て傷つけた的な）。
不思議とスベリたおしていたコンペにも引っかかるようになって、自分が今まで信じてきたこと、ファッションテクノロジーはやっぱり楽しい！と思えたこと、そしてそんな変な動きをしている私のことを、この大学はとても温かく見守ってくれました。当時の大学院担当の小野ちゃんや池谷さんに会うたびに、「僕らは院生の活躍を全力で応援するんで」と言っていただき、それがどんなに励みになったことか。

「オルガさんは、面白いですね」

学長はいつも、私の話を笑って聞いてくれていた。
顔をくしゃっとして、まいったなあという顔で。

私、楽しそうだな。楽しいって尊い。

「今日は歴史的な日になります。」

私のアカデミックキャリアがスタートしたのは、ひとえに杉山先生にお声がけいただいたこと、この一点です。大学院在学中に、卒業したら先生になろう！ということになりました。

「超ファッション進化論」という新しい授業が立ち上がり、そして「ファッションテックラボ」というラボも新設されました。
今でこそファッションxテックは聞いたことがある人もいるかもしれません。それでも日本でファッションとテクノロジーに関する学術的な授業やラボを始めたのは、デジタルハリウッドが初めてだったと思います。

こうして私は今日に至るまで、短い期間ながらも1000人以上は授業を担当してきたと思います。日々色んなことがあったけど、沖さんに泣きながら相談したこともあったけど、なんとかやれてます。

この写真は、「今日は歴史的な日になります。」と言って、学長が撮ってくれた、初めて教壇に立った日の写真。

まさかこの先に続く、長い道のりの始まりの日とも知らず。

どんなに忙しくても、学長はとても大切な日はひょっこりと教室にやってきて、ぱしゃっと写真をとってニコニコと出ていく。
それは私だけでなく、いろんな人の大切な日にひょっこり現れるんですが、分刻みの予定の中で、そうやって一つ一つ私たちの予定を入れていてくれたのかと思うと、やっぱり涙が止まらなくなってしまうんですよね。

この時は、あ、学長だ！来てくれた！ぐらいにしか思ってなかった。
他の学生もそうだと思う。
それがどんなに大変なことかもわかってなかったな。

起業する・賞取る・TV出る・私大の先生になる

在学中から賞をいただいたり、メディアに露出するなど、様々なことが加速しました。それは大学院で学んだことや、人脈、アイディアがそのまま生かせていたからだと思います。前述の通り、いつも応援する姿勢を持ってくれていたことがとても支えになりました。

その後、デザイン会社になる今の法人を設立しながら、大学教員の最初の一歩を踏み、今は服飾大学の専任教員とデジタルハリウッド大学院を兼任するなど、実務家教員として可能性を広げていただいたのは、ひとえに学長と、あの時の事務局長の池谷さん、小野さんのおかげだったと思います。スネ夫の落書きをぼんやり見ている時は、こんなに自分の人生が加速するとは、本当に本当に思ってなかったです。

色々やってみて分かったけど、成果って一人で出せるもんじゃないです。
誰かがいたから頑張れた。
実績なんて、あればあるだけいいと思ってた。
攻めろー！と思ってた。
でもそれはやっぱり、そこにいつも誰かがいて、
だからやり切れたんだと思うんです。

Eテレ「ビットワールド」出演時。この後制服のデザインまで発展していく。

前代未聞を長い目で。「僕は待てるんですよ。」

YouTubeで杉山先生と対談させていただいた時、
「今までにない新しい学校を作って、いろんな壁があったと思うんですが、挫けなかったんですか？」
と聞いたことがあります。

先生は「僕って気が長いんですよ、全然待てるんです」とおっしゃってました。
せっかちな私には考えられないほど、
それが杉山先生ならではの「強さ」なんだと心底感動したのを覚えてます。

実はこのYouTube、後半はまだアップされてません。
というのも、コロナ前に収録して、コロナがきて、世界がそれどころではなくなり、私もYouTubeをストップしている間に、学長がALSになりまして。

なぜか、色んな思いが重なって、後半をアップできずにいました。
編集を終わらせたくなかったのかもしれないです。

私も一歩踏み出さねば。

君の未来は。

「誰もやったことがないことをやる」という難しさに直面するたびに、学長や職員のみなさんがどれだけ戦ってきたのかを感じます。
バカにされたい大学。それを背負って広告。
私はこの境地に、いつになったら腹を括って立てるんだろうか。
共感性とか自分の弱さとか、そんなもんもひっくるめて、このポスターを見つめてしまう。

こんなかっこいい大人になりたい。

だからこそ、自分が学生と対峙する時は、曇りなきまなこで見てあげたいと思うんです。

この先はどんな未来を創っていけるかな。
あなたの未来はどうですか？
どんな人になりたいですか？
ありがとうと言ってもらえたり、
勇気をもらえたと言ってもらえたり、
愛すべき仲間がいたり。
感謝したい誰かがいたり。

デジタルハリウッドはこの先も、やっぱり尖っててほしいな。
その姿勢が一番、誰かに勇気を与えると思うから。
ポテンシャルあるのに両足抱えてる誰かを、救える場所であってほしいな。

　＊この記事は「デジタルハリウッドで変わった私の人生」に参加しています。

。。。が、↑がなくても何か書いてたなと思います。
おそらくそんな想いの人はたくさんいると思います。
ほんとおめでとうございます🌹