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【無料】Midjourneyでサイバーパンク未来都市の景観を表現するプロンプト

AI画像生成の入門時に作りがちな(?)作品の1つが、いわゆるサイバーパンク系の画像ではないでしょうか(私調べ)。
ネオンの光に彩られた近未来的な雰囲気を感じる都市景観の画像は、比較的作りやすいものの1つです。

今回は、そんな「サイバーパンク未来都市」をMidjourneyで表現するプロンプトです。

さっそく作っていきます。

Midjourneyで風景画像を作成する際のコツ

私のMidjourney用プロンプト紹介では毎回記載していますが、Midjourneyで風景系の画像を作成する際のコツは次のとおりです。

  1. 被写体やシーンを決めて基本プロンプトを組む

  2. 「写真」として仕上げる大前提プロンプトを付ける

  3. プロンプトを肉付け・詳細化する

  4. 「疑似カメラの撮影設定」を追加する

  5. 最後にさらなる臨場感や写実感が期待できるプロンプトを追加する

「3」と「4」は同時にやっても良いですし、
「4」のカメラ設定をしっかり仕込むと、意外と「5」は無くても良い感じの画像を作成することができます。

今回はいわゆるSF系の画像なので、フォトリアルな撮影というよりは「サイバーパンク未来都市の雰囲気をそこそこリアルに感じる画像を作る」という方向性です。

Step-1:被写体やシーンを決めて基本プロンプトを組む

基本プロンプトを構成するシーンは次のように設定します。

『ネオンウォッシュでサイバーパンクな雰囲気の未来都市』

  • アスペクト比:16:9

  • シード値は日付から

使用するプロンプト:

Futuristic city with neon wash and cyberpunk atmosphere;
--no people --ar 16:9 --seed 2023060820230608

生成される画像:

はい、イラストとしてはこれイッパツでイケるテイストですね。雰囲気も十分です。MidjourneyにせよStable Diffusionにせよ、サイバーパンク系の画像はだいたい似た雰囲気になりがちではあります。

では、少し作り込んでいきます。

Step-2:「写真」として仕上げる大前提プロンプトを付ける

ジャンルとしては都市景観になるので "Cityscape-photography" を追加します。
ただし、MidjourneyのAIが過去に学習した画像にフォトリアルなサイバーパンク都市は多くないことが考えられるので、仕上がりがイラスト調になるのは許容します。

使用するプロンプト:

Cityscape-photography;
Futuristic city with neon wash and cyberpunk atmosphere;
--no people --ar 16:9 --seed 2023060820230608

既存のSF作品の著作物などの作品名をプロンプトに含めればある程度対処できる可能性はありますが、生成されるAI画像を利用する際の著作権問題も絡んできますので、ここでは使いません。

生成される画像:

Step-1のイラストよりは多少リアル感は出たでしょうか。次はプロンプトを肉付け・詳細化してみます。

Step-3:プロンプトを肉付け・詳細化する

描くシーンをより詳細に説明するように、プロンプトをブラッシュアップします。
そのためのシーン説明は次のようにします。

『ネオンウォッシュでサイバーパンクな雰囲気の未来都市、未来的な高層ビルの谷間に作られた未来的な高速道路、空には未来的なデザインのドローンが飛び交う』

使用するプロンプト:

Cityscape-photography;
A futuristic city with a neon-washed, cyberpunk atmosphere, a futuristic highway built in a valley of futuristic high-rise buildings and futuristically designed drones in the sky;
--no people --ar 16:9 --seed 2023060820230608

生成される画像:

都市景観っぽくなりました。次は例によってカメラ設定を入れてみます。

Step-4:「疑似カメラの撮影設定」を追加

仕上がりがイラスト調に傾くのは前述のとおりですが、ダメ元で疑似カメラ設定を追加します。

カメラ:Camera="Sony a1"
レンズ:Lens="16-35mm F2.8"

Cityscape-photography;
A futuristic city with a neon-washed, cyberpunk atmosphere, a futuristic highway built in a valley of futuristic high-rise buildings and futuristically designed drones in the sky;
Camera="Sony a1";
Lens="16-35mm F2.8";

--no people --ar 16:9 --seed 2023060820230608

生成される画像:

誤差の範囲と言えば誤差の範囲、好みの問題と言えばそうですね。
非現実的な画像を作る際は、カメラ設定はお好みで。

Step-5:最後にさらなる臨場感や写実感が期待できるプロンプトを追加する

さらなるダメ押し的に、雰囲気強化のキーワードを「Tag」として詰め込んでいきます。

Cityscape-photography;
A futuristic city with a neon-washed, cyberpunk atmosphere, a futuristic highway built in a valley of futuristic high-rise buildings and futuristically designed drones in the sky;
Camera="Sony a1";
Lens="16-35mm F2.8";
Tags="architectural, cinematic, clear-reflection, dramatic-lighting, epic-composition, hyper-detailed, luminous-lines, mist, misty, synthwave, urban, wide-angle, 8k"
--no people --ar 16:9 --seed 2023060820230608

特に epic-composition(壮大な構図), hyper-detailed(超精細) あたりの効果を期待したいところです。

生成される画像:

ディテイルが強化された雰囲気はあります。

おまけ:サイバーパンク都市の昼間の景観

サイバーパンク未来都市を描かせるとネオン煌めく夜間の都市景観になるので、この都市の昼間の姿を描いてみました。
プロンプトに "--no neon" を入れた形です。

テンプレ的なサイバーパンク未来都市よりは、意外といい雰囲気です。
プロンプトを改良して、この都市に入り込んだ路上からの景観を作ってみるのも良さそうですね。

まとめ

AI画像生成とサイバーパンク系のネタはとても相性が良いので、割とどなたが作っても似たりよったりの画像になりがちではあります。
なので、同じテーマの中でもどうやって差別化を図っていくかという点を自分なりに設計・実装していくのも楽しいと思います。

AI画像としての近未来都市の描き方というのは作りやすい反面、いろいろいじってオリジナリティも出しやすいと思いますので、自分なりの近未来の都市景観を作り出すと面白いでしょう。


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