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厳島

深夜割引の高速はトラックばかり
自分と気の合うスピードの車を見つけて あとにつく 
東行して
月の出に祈る夜もあれば
西行して
昇る朝日を背に受ける事もある
山陽道でくだる時 必ずと言っていい程 宮島サービスエリアに寄る 丁度夜明け頃休むと 空も海も鳥居色に染まるのが美しい
芝生の広場にお洒落なカフェ
中には まだ人の気配は見られない
その脇をぬけて展望台から見おろす街は まばらに目覚めた所もありそうだ 
左からだけ光差すビルの陰陽が はっきりしている この街の沖おはす神も峰々を大きくのびさせて起きている
前に詣でたのはいつだったか
たしか 参道の しゃもじ店で桜木の茶杓を求めた 今 家に見当たらないから誰かに所望されて差し上げたのかも知れない そんな茶杓を儚い定めの桜らしいと思ってみたり 心入れず大切に扱わなかった自分を薄情だと悔いたりもする 

今日と明々後日

特別 何かをする訳ではないけれど
日本人として気持ちだけは寄せねばならない日
理不尽なめぐり合わせに遭遇してしまった人にしか その苦しみはわからないとは思うが 同じ人間として問い続ける事は出来る
繰り返し流される空からの映像と
その当事者が見上げた空は全然別物だろうとも思う

ありきたりだが
本当の平和を願ってやまない



#平和記念日 #黙祷

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