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因子持ち全兄弟(妹)一覧@ダビマス

こんにちは。鉱山夫牧場です。
有効因子持ちの全兄(弟)一覧が気になったので,纏めました。
なお,本Noteでは「因名違い」や「自家再現による兄弟」は対象外としています。前者は当たり前,後者は既に別のエントリがあると思われますので。
(希望あれば書きますが)

本Noteは,「この馬同士が兄弟(姉妹)関係だったのか…」と,ふとした時に思い出せるような読み物として想定しています。
そのため,記憶に残るよう,国別,生年代別ごとに予備情報を加えて纏めています。
ただし,書いてある予備情報は殆ど裏取りしていません。そんな説もあるんだという感じで,ツムツムに飽きた時にでもお読みいただければ幸いです。

0.一覧表

図1 有効クロス持ち全兄弟リスト(赤字は牝馬)

追記:ダンテとプイが増えました(22/10月)

1. カナダの種牡馬

(1) Northern Dancer = ノーザンネイティヴ = トランスアランティック(1960年代)

クロス発生例:ゴーゴーゼット x ボンヌショコラ
(Northern Dancer:底)

ノーザンダンサーは説明不要でしょう。セントサイモンに次ぐ世界2位の影響力を持っています。
「北の踊り手」の名は父ニアークティック(新北区),母父ネイティヴダンサー(原住民の踊り子)からの連想。現代まで連綿と続く,踊り子系馬名の基になっている1頭です。
ちなみに,ネイティヴダンサーは父ポリネシアン,母Geisha(芸者)からの連想。実は日本語が根底にあったりします。
ノーザンダンサーが若馬の頃は相当やんちゃ坊主だったらしく,真面目に去勢が検討されたとか。去勢されてたら世界の血統どうなってたんですかね。

血統を買われて日本に島流し輸出されたノーザンネイティヴ・トランスアランティックは残念ながら兄程までには活躍馬を出せませんでした。
実際,ダビマスでもノーザンネイティヴはゴーゴーゼット,トランスアランティックはボンヌショコラ(元ネタ:ケイアイバラード)の血統にしか残っていません。そのため,この3頭のクロスが発生するのは上記の組み合わせだけです。ダビマス運営はこの記事を想定していた…?

(2) ヴァイスリーガル = ヴァイスリージェント(1960年代)

クロス例:クロフネ x シーサファイア
(ヴァイスリージェント:底速)

兄弟ともに,カナダの著名なオーナーブリーダーであるE.P.テイラー氏の生産馬です。兄ヴァイスリーガルは脚部不安に悩まされたカナダの年度代表馬で,代表産駒はゴールドシチーなど。
弟ヴァイスリージェントも同様に脚部不安のため引退するも,良血を買われて種牡馬入り。その血は兄より広く,主にデピュティミニスターから日米に広がっています。

この兄弟の伯父が,ヴィクトリアパークです。同じくE.P.テイラー氏生産。
ダビマスだと娘の子としてノーザンテーストやザミンストレル,ジャッジアンジェルーチが登場しますが,上記兄弟とは裏でヴィクトリアーナのクロスが発生します。牝馬クロスの効果は不明ですが,注意するに越したことは無いと思います。

2.フランスの種牡馬

(1) Pharos = Fairway(1920年代)

クロス例:ジンセイマンザイ x アマノコガネモチ
(Fairway:短)

両方ともに説明要りますかね…?
ファロスはネアルコの父と言えば分かるでしょう。現存する馬,ほとんどの父祖です。馬主のダービー伯は4×3のクロスを愛用したことで有名で,この馬にも例外なく入っています。セントサイモンの4x3インブリードですが
キ〇ガイのインブリードにも関わらず,本馬は至って健康で気性もよかったそうです。マイナスとマイナスを打ち消しあったんですかね…
反対に,本馬の全弟フェアウェイは相当気性が悪かったようです。ほら言わんこっちゃない

余談ですが,イタリアの名馬産家フェデリコ・テシオ氏は当初,自身の所有する牝馬ノガラにフェアウェイを付けたかったそうです。しかし都合が合わず,住み分けの都合でイタリアの隣国フランスにいた,フェアウェイ全兄のファロスを付けたといわれています。これで生まれたのがネアルコだとか。

本馬らに関連する馬だと,ほかにはフェアアイル(Fair Isle)でしょうか。オペラハウスやアイランドホワールなどの血統に出てきますが,いずれも代数が深く,ダビマスではクロスの対象になりません。

(2) Sicambre = Senones(1940年代)

クロス例:メジロティターン x エイシンサニー
(Sicambre:難底)

ダビマスでは希少なプリンスビオ系。その1頭がシカンブルです。
プールデッセデプーラン,ジョッケクルブ賞,パリ大賞典などを制した名馬です。気性が大変アレなことを除けば。
ただし種牡馬としては父譲りの気性難な仔を出しつつも相当優秀で,欧州オークス馬4頭を輩出しているほか,カブラヤオーやカミノテシオなど,子孫が日本でも活躍しています。

セノネスはスノッブの母です。ダビマスでは,スノッブはシェリル(ティターン母)の系譜かノーザンビューティーの系譜しか出てきません。

(3) Buisson Ardent = ヴェンチア(1950年代)

クロス発生例:オグリキャップxグロウライト
(ヴェンチア:晩底)

兄ビュイッソンアルダンはシルバーシャークの血統に出てきます。主にマイルで活躍し,プールデッセデプーランや,仏マイルの最高峰ジャックルマロワ賞などを制しています。
弟ヴェンチアは最近因名がガラポンで追加されました。こちらも現役時代は兄同様マイルで活躍し,69年に日本に輸入されています。代表産駒は「犯罪皇帝」クライムカイザーや「華麗なる一族」の牝祖イットーなど。一部の奇特な趣味をお持ちの方には,リトルジャスミン1994の祖父といった方が分かりやすいでしょうか。事故とはいえノアノアを現実でやるんじゃない

3.アイルランドの種牡馬

(1) サドラーズウェルズ = フェアリーキング(1980年代)

クロス発生例:実装済みのため省略
(サドラーズウェルズ:長)

サドラーズウェルズは愛2000ギニーやエクリプスSなどを勝利。同厩にエルグランセニョールが居たことで一度は裏街道に回されていたりします。
種牡馬成績は言わずもがなで,
・北米:エルプラド = キトゥンズジョイ系
・英愛:ガリレオ = フランケル系
・仏:モンジュー = モティベーター系
・豪:ハイシャパラル系
など八面六臂の活躍を見せています。
他はオペラハウス系やインザウィングズ系など。やや重めの系統な印象を受けますが,フランケルなどのスピード型がガリレオから出ているように,代を経てノーザンダンサーのような万能適合性を示しています。

フェアリーキングは兄の業績を買われて種牡馬入り。エリシオやファルブラヴ,シンコウキングなどを通じてこちらも血を繋いでいます。

(2) カーリアン = Video(1980年代)

クロス発生例:スキャン-瞬発- x シンコウラブリイ(※危険)

カーリアンはジョッケクルブ賞の勝ち馬。名牝ラトロワンヌの血を引く1頭でもあります。活躍こそ仏でしたが,引退後は愛名門のクールモアスタッドで繋養されていました。
代表産駒の説明は不要ですかね。後継には残念ながらあまり恵まれず,フサイチコンコルドなども奮闘むなしくといった状況です。
母父としてはかなり優秀な部類で,タイキシャトルやブエナビスタなどの血統に名前が現れます。

妹のビデオは,ダビマスではスキャンの母としてのみ登場します。
スキャンは特にローカルBTCなどで人気だと思います。非凡継承は主にK√と思われますが,本馬を種母父に置く際,ニジンスキーのクロスを取ろうとしてカーリアンを使わないようご注意ください。

4.日本の種牡馬

(1) プリメロ = アスフォード = Avena = Harina =Choclo(1930年代)

クロス発生例:トロットサンダー / パーソロン / エリモジョージ / サクラショウリ x オオシマナギサ
(プリメロ:長)

プリメロは愛ダービー等を制した馬で,小岩井牛乳で有名な小岩井農場が輸入した種牡馬です。種牡馬としても大変優秀で,後継にトサミドリなど。またシラオキの父としても血を残しています。
兄アスフォードも同様に輸入されていますが,こちらは活躍馬を出せず。トロットサンダー位にしか血統に残っていないと思われます。

ダビマス関連の馬に絞ると,妹のハリナからセントクレスピン,アヴェナからマイリージャン,チョクロからサクラショウリが出ています。そのため,上記の馬が血統の浅い位置にある場合,プリメロとのクロスが発生する場合があります。

(2) ライジングフレーム = Rising Hope(1940年代)

クロス発生例:カツラギエース x サフメルディ
(ライジングフレーム:堅速)

重賞勝ち鞍こそないものの堅実な戦績で終えた現役時代同様,種牡馬としてのライジングフレームもコンスタントに活躍馬を輩出しました。代表産駒は初代ヒシマサルなど。

ライジングホープはボイズィーボーイの母。ボイズィーボーイ自体が夭逝したこともあり,ダビマスではカツラギエースやルイーゼの血統位にしか登場しません。

(3) ゲイタイム = Flatter(1940年代)

クロス発生例:サムライゴエモン x サンドピアリス
(ゲイタイム:晩)

ゲイタイムは故エリザベス女王2世の馬(ただしダービー後から)です。
現役時代のG1勝鞍は無いものの,ダービー2着の成績。
ダービーにてタルヤーに酷い進路妨害を受けており,申し立てをすればタルヤーは失格,ゲイタイムが繰り上がりで…と言われていました。
残念ながらゲイタイムがゴール後逸走し,諸々の検査が終わったときには後の祭り。申し立てのタイミングを完全に逃し,着順が確定したという経緯があったりします。
引退後,喘鳴を理由に英国では種牡馬入りできず,日本で種牡馬入り。フェアウェーウィンや二冠馬メイズイなどを出しつつも,内国産不遇の時代にあってか3代続くことなく父系は途絶えました。

フラッターは現状,サムライゴエモンの4代母のみの登場。
サムライゴエモンがあまり使われていないと思うのでこのクロスが成立するセンは相当薄いですが,一応サムライゴエモンのロックフェラをクロスさせようとする場合,手前にゲイタイムがいるとクロスが吸われます。

(4) パーソロン = ペール = ミステリー(1960年代)

クロス発生例:リンドホシ / アブクマポーロ x メジロドーベル
(パーソロン:底速)

パーソロンはシンボリ牧場とメジロ牧場が共同購入した経緯もあってか,ダビマスではシンボリルドルフやメジロアサマの父としての印象が強いかとおもいます。(サクラショウリなどもパーソロン系ですが)

パーソロンの日本における成功を受け,兄ミステリー・弟ペール,マイフラッシュが輸入されましたがいずれもそこまでは成功せず。
ミステリーはリンドホシの血統に,ペールはアブクマポーロの血統にそれぞれ登場します。

(5) テンポイント = イチワカ(1970年代)

クロス発生例:テンポイント-覇魂- x アビスマルラヴァー
(テンポイント-覇魂-:底底速 / 危険な配合)

テンポイント位になると,リアルで見たことのあるダビマサーも出てくるのではないでしょうか。
父コントライトは吉田牧場のシンジケート馬で,コントライトの名声上げのため桜花賞馬ワカクモに付けて生まれたのが「流星の貴公子」でした。
個人的に好きな馬名の1つで,当時標準文字サイズが8ptだった新聞紙に,10ptの大文字で載る活躍をしてほしいという願いを込めてつけられたそうです。
競争実績や悲しき最期などは実際にご存知のファンが多いと思うので,ここでは説明を割愛します。

イチワカはテンポイントの全妹という以外特筆すべきことは無いです。
ダビマスでは,アビスマルラヴァー(孫)が唯一血を受け継ぐ馬です。

余談ですが,下総御料牧場の牝祖の1頭,星若から繋がるこの牝系は今でも生きています。リアルダービースタリオンで舞台となっている藤沢牧場(新ひだか,サブノジュニアなどを輩出)で生まれた馬にハルオーブという馬がいます。こちらがイチワカ経由で星若の血を受け継ぐ馬です。

(6) サッカーボーイ = ゴールデンサッシュ = ベルベットサッシュ(1980年代)

クロス発生例:ステイゴールド / バランスオブゲーム x ウルトラサブマリン

サッカーボーイは現役生活から種牡馬生活までご存知の方が多いと思うので省略します。毛色が尾花栃栗毛と,白毛よりレアな毛並みの馬です。

ゴールデンサッシュはみんな大好き金色旅程の母,ベルベットサッシュはバランスオブゲームやフェイムゲームの祖母としてダビマス内に出てきます。

(7) ダンスインザダーク = ダンスインザムード = ダンスパートナー(1990年代)

クロス発生例:全頭実装済みのため省略

当馬達も省略で良いですかね。名前も似てますし,覚えている人も多いと思います。

本馬に関連して,ディナーパートナー系を抑えておくとよいでしょう。
本馬達の4代母,ディナーパートナーの子孫にはメイショウクオリア,ノヴェル(ルアーヴル父),イーグルカフェ,スマートロビン,スプリングマンボ = スズカマンボ母子,ジムフレンチなどがいます。
スプリングマンボやダンム / ダンパは比較的使われる方だと思いますが,本馬達を血統内に使用すると,こっそり牝馬クロスが発生している場合があります。

(8) ダイワメジャー = ウィルロック(2000年代)(9)ディープインパクト = ブラックタイド(2000年代)
(10) ドリームジャーニー = オルフェーヴル(2000年代)

クロス発生例:実装済みのため省略

こちらも省略でいいですかね。(ウィルロックはオリジナル♀ですが…)
私よりも深くご存知のファンの方が多いと思いますので。

5.イギリスの種牡馬

(1) ダンテ = Sayajirao (1940年代)

クロス発生例:タケホープ x グランチャント
(ダンテ:クロス未定 22/10/26)

ダンテはネアルコ産駒の英ダービー馬で,同期はコートマーシャルやロイヤルチャージャーなど。英2000ギニー直前の事故で右目を負傷し,種牡馬生活を送る中で古傷が基に失明してしまいます(左目も何かしらの原因で失明したらしいです)。
産駒は細々と血を繋いでおり(と言っても消えかけらしいですが),代表的なダンテ系はハイトップ,ハンターコム,トロットサンダーなど。

サヤジラオは同期にテューダーミンストレルやペティション,パールダイヴァー,ミゴリなど。兄ダンテに続き英ダービー制覇を嘱望されていましたが勝てず,ただ愛ダービーや,兄が出られなかった英セントレジャーを見事勝利し種牡馬入りしています。ちなみに,同馬や同期のテューダーミンストレル,パールダイヴァーは英国鉄の機関車名として使われていた時期があったりします(戦後~60年ごろまで)。どんだけ競馬好きなんですかねぇ…
にしては当時仏パールダイヴァーが勝った時には国辱っていったり,でも絶対ジャージー規則は手放さなかったくせにw

本馬たちの半兄にはハロウェーがいます。こちらもダビマスではちょくちょく見かけるので,クロスあるなってことは抑えておくとよいでしょう。

(2) Alycidon = Acropolis(1940年代)

クロス発生例:キングズベスト x エイシンサニー
(Alycidon:長1)

アリシドンはアルサイド等が代表産駒で,第17代ダービー伯爵最後の傑作とも言われているステイヤーです。噂では,父ドナテッロや祖父ブランドフォード同様,交配が嫌いだったとか…。

アクロポリスはズベやアーバンシーといったアレグレッタ牝系の他,パシフィカス等の血統でも出てきます。

ダービー製らしく,彼らにもスウィンフォードの4x3が流れています。

(3) リライアンス = Match(1960年代)

クロス発生例:トウケイニセイ x (リライアンス-闘煌- x 適当なセール牝)
(リライアンス-闘煌-:底長)

兄マッチはKGVI&QESなどの勝ち馬で,名馬産家フランソワ・デュプレ氏の自家生産馬。当時の米国最強馬ケルソをワシントンDC国際Sで下した業績を引っ提げて英年度代表馬に君臨しています。種牡馬としては僅か3代を残すのみで夭逝しており,数少ない後継に日本で種牡馬をしたマッチウォンなど。ダビマスではマッチウォン以外に,トウケイニセイの母母父としての登場位かと思います。

弟リライアンスは兄同様デュプレ氏の生産馬。ジョッケクルブ賞などの勝ち馬で,伝説の第44回凱旋門賞メンバの一角でもあります。(出走馬にシーバード,トムロルフ,アニリン,ダイアトム,メドウコートなど。)
種牡馬としては残念ながら後継にあまり恵まれなかったものの,種牡馬の父としては優秀で,クリス = ダイイシス兄弟やズルムー(アカテナンゴ父)を送り出しています。

(4) バステッド = Ellida(1960年代)

クロス発生例:ジェイペグ x ヴィヴロス
(バステッド:晩長)

バステッドはKGVI&QESなどの勝ち馬。3歳時は凡走,4歳時に覚醒した馬で1967年英年度代表にまで輝いています。
なお,凡走の結果として去勢も検討されたとか。されてたら今頃ディープは居ませんね…。

エリダはリファール産駒のエリドールの母。ダビマスでは唯一,ジェイペグの血統にのみ出てきます。

(5) ミルリーフ = メモリーレーン(1960年代)

クロス発生例:実装済みのため省略
(ミルリーフ:底長)

プリンスキロ肌にネヴァーベンドとおよそ英国らしくない血統ですが,それもそのはず。ミルリーフはアメリカで生を受けています。
馬名の由来はアンティグア・バーブーダの海岸から。均整の取れた小型の美しい馬体,穏やかな性格,走るのが大好きで厩舎に帰るのを嫌がったなどのエピソードがあります。同期にブリガディアジェラードなど。また,凱旋門賞の時にはアメリカ軍基地から専用機で仏入りしたエピソードも有名です。
父系もまずまずの活躍を見せており,母系に入ってもタイトルホルダーなど数多くの名馬にその血を繋いでいます。

メモリーレーンは,今でこそ実装されていますが,少し前まではガンザリボルバーの母としてのみ実装されていました。ダビマスではこれ以外には登場しません。

(6) ハイトップ = Cockade(1960年代)

クロス発生例:オールドヴィック x シンコウラブリイ
(ハイトップ:底)

ハイトップの主な勝ち鞍は英2000ギニー。主にマイル路線を歩んだ馬です。
同期は,ブリガディアジェラードのリボー越えを阻んだ英ダービー馬ロベルトなど。本馬とは異なり,産駒は少し長めの距離を得意とする馬が多いです(トップヴィル:ジョッケクルブ賞 \ カラースピン:愛オークスなど)。
ハイトップの本領発揮はBMSでしょう。イブンベイやオペラハウス = カイフタラ兄弟などを通してその血を残しています。

コッケードの子孫はまずまずの活躍を見せていますが,ダビマスではオールドヴィックの母としてのみ登場です。

6.アメリカの種牡馬

(1) Bull Dog =Sir Gallahad(1920年代)

クロス発生例:アイアンリージ x アイシテマース
(Bull Dog:短 + Sir Gallahad:底)

ブルドッグ,サーギャラハッドは共にテディの代表産駒です。
ブルドッグはブルリーの父・サイテーション祖父ということでダビマスではよく目にします。
サーギャラハッドは息子ギャラントフォックス,孫オマハが揃って米三冠を達成し,恐らくは唯一の親子米三冠ではないのでしょうか。星若(テンポイントの牝祖)ほか,旧い米血統にちょこちょこ出てきます。

彼らの母プラッキーリエージュは「種牡馬の母」としても,牝祖としても優秀でした。
直仔種牡馬にアドミラルドレーク(ターントゥ母父)やボワルセル。
牝系子孫にファピアノ,オジジアン,シーザリオなど。
ターントゥやボワルセルは主に旧い馬で登場してきますが,アクアクやアマノニアマエルノなど,浅い位置に出現する馬も少なからず存在します。
彼らが浅い位置で登場している場合,裏でプラッキーリエージュのクロスが発生している場合もあるのでご注意ください。

(2) Bull Lea = Dogpatch(1930年代)

クロス発生例:カブラヤオー x アイシテマース
(Bull Lea:丈長)

お次は息子のブルリーとドッグパッチ。
ブルリーは前述の通り,サイテーションなどが代表産駒です。

ドッグパッチは調べてもあまり情報が出ず,どんな馬なのかイマイチ分かりませんでした。ダビマスでは,カブラヤオーやダイタクヘリオスの牝祖であるミスナンバイチバンの母父としてのみ血を残しています。

(3) War Relic = Speed Boat = War Kilt(1930年代)

クロス例:ソードダンサー or プルーデント x オオイナルボセイ
(War Relic:底)

この纏めをしていて一番驚いたのがウォーレリックの全姉妹の血がつながっていたことです。ダビマスではソードダンサーの母母母がSpeed Boat,プルーデントの祖母がWar Kiltでそれ以外該当なし。

ウォーレリックは「Big Red」マンノウォーの代表産駒にしてゴドルフィンアラビアン系中興の祖でもあります。代表産駒はインテント,レリックの他,ビュイッソンアルダン=ヴェンチア兄弟,バトルフィールドなど。
長い米競馬史において,唯一,米四冠(Superfecta)を達成した名馬ワーラウェイに土を付けたことでも有名です。

(4) Nasrullah = Rivaz = Malindi(1940年代)

クロス発生例:カラムーン x ハロウィンパーティー
(Nasrullah:難短)

ナスルーラは言わずと知れた糞気性大種牡馬。海渡って気性悪化したリボーよりはマシ
競走馬時代の馬主アガ・カーン3世は大馬産家な一方で,ブレニムや三冠馬バーラムなどの活躍馬を平気で愛や米に売り飛ばす人でした。そのおかげで(?)米競馬の歴史が変わるので競馬って面白いなぁと思います。
米競馬をスピード偏重型にした1頭であることは間違いないでしょう。
後,セントサイモン同様に傘が苦手だったそうです。

リヴァーズはカラムーンの曾祖母,マリンディはプリンスタジ(Prince Taj:アブクマポーロ母母父父など)の中にその血を遺しています。

…が本当にすごいのは彼(女)らの祖母ムムタズマハル。どれ程ヤバいのかは調べてみてください。少なくともここで書くにはページが足りません。
代表牝系子孫は書ききれませんが,パッと思いつく範囲だと…
【マーマハル系】マームード,ミゴリ,ザルカヴァ,スマートファルコン,ギム爺
【ムムタズベガム系】ロイヤルチャージャー,ナスルーラ,カラムーン,タイトルホルダー,シャーガー,オーソーシャープ,ホクトベガ
【そのほか】アバーナント など
流石に最近の馬ではクロスが発生することはありませんが,~1960年代頃の馬だとムムタズマハルやマーマハル,ムムタズベガム等のクロスが発生したりします。

(5) Spy Song = Mr. Music(1940年代)

クロス例:クリムゾンサタン x リュミエールレイン
(Spy Song:短)

スパイソングは戦中の米生まれ,ケンタッキーダービー2着くらいしか記憶にないです…。

ミスターミュージックに至っては纏めて存在を初めて知りました。多分血が残ってるのはリュミエールレインやチーフベアハート位だと思います。

(6) Swaps = アイアンエイジ(1950年代)

クロス例:サクラサニーオー x ミリタリーガール
(Swaps:ダ底)

スワップスはナシュアのライバルとして有名です。
今では珍しいカーレッド系で,シャトーゲイ(タマモクロス他の母父)やフェートメーカー(ウィポ民大好きカウンテスアップの父)等が代表産駒です。

アイアンエイジは,ダビマスでは専らサニースワップスの系譜に現れます。
孫にサクラサニーオー。他に娘ブルーハワイの枝からトランセンド。ダビマスでは恐らくこの2頭のみだと思われます。

(7) Gallant Man = Mehrabi(1950年代)

クロス発生例:アンバーシャダイ x ファーストオーダー
(Gallant Man:堅長)

ギャラントマンは57年米クラシック世代の1頭。同期はボールドルーラーやラウンドテーブル,アイアンリージと錚々たるメンバです。
W.シューメーカー騎手がゴール板を誤認した結果,アイアンリージに抜き返されたケンタッキーダービーは有名な事故として伝わっています。また,最後のボワルセル系種牡馬とも言われる,デーモンウォーロックの4代父でもあります。

このNote纏めるまでメフラビの存在に気付かなかったんですが,メフラビはローソサイエティの母母母です。ギャラントマンを有する馬自体が少ないことと併せると余り有効に使えるクロスではなさそうです。

(8) ボールドラツド = Bold Consort(1960年代)

クロス発生例:ピルサドスキー x アンヨガジョウズ
(ボールドラツド:ダ底)

2歳時には圧倒的強さを誇り,後に世代を席巻する名馬セクレタリアトのレーティング129を1上回る130を記録したボールドラッド。
その全姉ボールドコンソートはダイナレターの母母母。ダビマスではアンヨガジョウズ(元ネタ:ローレルワルツ)とその息子アスカクリチャンにのみ現れます。

本馬はアメリカの誇る牝祖グレイフライトの孫でもあります。
グレイフライトは実装されており,子孫に(10)で取り上げるワットアプレジャーやタイムフォーアチェンジなど。シンボリインディも同じグレイフライト牝系の出ですが,代数が離れすぎているため,危険配合にはなりません。

(9) グロースターク = ヒズマジェスティ(1960年代)

クロス発生例:実装済みのため省略
(グロースターク:長  / ヒズマジェスティ:底)

恐らくダビマスで最も有名であろう兄弟。素で双方ともに因子持ちなのはこの組み合わせしかいません。

兄"The Big G"ことグロースタークは調教師の過酷な調教や,馬主の意向によって故障中に不良馬場に出走するなどの結果,ケンタッキーダービーに出ることなく競争生活を終えました。
ただし能力は超一流と言われており,8戦7勝で付けた着差合計は約40馬身。当時の一流馬であるバックパサー,ダマスカス,スピード違反ドクターフェイガーすべてに騎乗し,本馬にも騎乗したブラウリオ・バエザ騎手が,上記3頭を差し置いて本馬が最強と述べるほどです。
種牡馬としてジムフレンチやキートゥザミントを輩出しただけでなく,BMSとしてペイザバトラーやブライアンズタイムなどを輩出しており,リボーの血を世界に広めた1頭です。

弟ヒズマジェスティは兄と比較すると競争生活こそパッとしないものの,種牡馬としては兄に勝るとも劣らない活躍をしています。後継にプレザントコロニーやタイトスポットなど。BMSとしてはディンヒルなどを輩出しています。

(10) What a Pleasure = Bold Princess(1960年代)

クロス例:インディアンチャーリー x シュガーハート
(What a Pleasure:短)

ワットアプレジャーは子孫にジャッジアンジェルーチなど。
ボールドプリンセスはソヴリンダンサーの母…なんですが,ダビマスだとソヴリンダンサー自体がインディアンチャーリーにしか出てきません。つまり,このクロスが成立するのは父インディアンチャーリーの時のみです。

なお,先述の通りダビマスでは母グレイフライトがすでに実装されています。そのためボールドルーラーが実装されれば,ワットアプレジャーは自家製再現できます。

(11) ニジンスキー = ミンスキー(1960年代)

クロス例:ダイタクヘリオス x ハニートラップ
(ニジンスキー:底長)

つい最近3因子が追加された,最後の英国三冠馬ニジンスキー。
父ノーザンダンサー(北の踊り子),母フレミングページ(炎の一節)からの連想として,バレエダンサーであるニジンスキー氏から馬名がとられています。ニジンスキー氏は,「空中で制止する」と言われる跳躍力,中性的な怪しい魅力を持ちながらも,若き頃より精神病に苦しんだロシアの天才。「生まれ変わったら馬になりたい」と言ったともいわれています。
馬のニジンスキーは幼駒の頃より「炎の様だ」と言われる荒い気性を持ちながら,天才的と言える素質を持った馬だったそうで,本馬に付ける名前としてはこれ以上ないと思います。また,この由来繋がりでニジンスキー氏の妻ロモラ夫人はニジンスキーのダービーに招待され,本馬の二冠達成を見届けています。

英三冠後,まぁ勝つだろうといわれていた凱旋門賞ではササフラに負けてしまい,そのまま引退。海を渡り米国にて種牡馬生活を送ることになります。皆さんご存知の通り,種牡馬としては日欧で「ニジンスキー系」ともいえるレベルで時代を席巻します。代表産駒にマルゼンスキーやラムタラなど。

ミンスキーの活躍については愛2歳代表と,産駒のサンエムジョオー位で余り記憶にないです。ダビマスではダイタクヘリオスの父母父として登場します。ダイタクはマイル戦の嫌がらせ枠でよく登場しますので,覚えておくと長因子が活用出来る…かもしれません。

また,血統を見れば分かる通り,かなり米国色の強い血統をしています。
それもそのはずで,彼らはE.P.テイラー氏の生産馬。母フレミングページもテイラー氏の生産馬で,彼女の孫(つまりニジンスキーたちの甥っ子)には後述のザミンストレルがいます。

(12) セクレタリアト = The Bride = Syrian Sea(1970年代)

クロス発生例:エーピーインディ x ニシノフラワー / モアクライマックス
(セクレタリアト:難速)

米国のやべーやつ筆頭,二代目"Big Red"こと三冠馬セクレタリアト。
父は大種牡馬ナスルーラ,母はサムシングロイヤル。サムシングロイヤルは当馬やサーゲイロードの母としてだけでなく,子孫にチチカステナンゴ,ロードカナロア,ニシノフラワーなどのいる名牝です。
競走馬としての活躍はご存知の方が多いと思いますのでここでは説明を省略します…というか,三冠全戦Youtubeに上がっているので見ることを推奨します。約50年を経た今でなお,プリークネスSの1:53:0,ベルモントSの2:24:0は不滅のレコードと言われており,特にベルモントSは狂ってるの一言に尽きます。
種牡馬としてはそれほど振るわず,後継として期待されていたリズンスターも後継を残せず13歳で死去。父系は断絶しますが,ストームキャットやエーピーインディ,ゴーンウェストなどのBMSとして今なおその血を後世に伝えています。

全姉シリアンシーから玄孫のモアクライマックス(元ネタ:レディブラッサム,ローカナ母),ザブライドからニシノフラワー(ひ孫)に血を繋いでいます。
ダビマスではこの2頭のみが全兄弟クロス対象です。

(13) ザミンストレル = Midsummer Magic = Far North(1970年代)

クロス発生例:ザミンストレル / シャケトラ x ロマニロースト
(ザミンストレル:堅速)

ザミンストレルは英愛ダービーのほか,KGVI&QES(即位25周年記念のためKGVI&QE"ダイアモンド"Sに名称変更)の勝ち馬。馬伝染性子宮炎のため欧州馬の渡米禁止措置が取られる前に引退し渡米しています。同期に「イルピッコロの再来」アレッジドなど。

ファーノースはイスラボニータやシャケトラにしか出現しません。また,ミッドサマーマジックに至ってはロマニローストの母母母としての出現のみです。

(14) リローンチ = Moon Glitter(1970年代)

クロス発生例:リローンチ x アクアドリップ

現役時代はパッとしない成績であった一方,種牡馬としてはスカイウォーカーやシーズティージーなどを輩出し血を繋いでいます。
ちなみに,本馬はこの世代では珍しく完全ネアルコ・ハイペリオン・ネイティブダンサーフリーです。

姉のムーングリッターからは多数の活躍馬が出ています。
ダビマスに関連する馬だと,孫ルビアノ,曾孫タピット,玄孫サマーバードの3頭に出現します。ルビアノはウォーフロントの母父などとして登場します。リローンチは因名持ちが出ているので有効活用できるシーンがあるかもしれません。

(15) ミスワキ = Hopespringsforever(1970年代)

クロス発生例:ジャンプスタート x アーバンシー

ミスワキの現役時代のピークは2歳と目されますが,種牡馬としてはブラックタイアフェアやアーバンシー,マーベラスクラウン,など中~晩成よりの中長距離馬を出しています。

本馬の全妹ホープスプリングスフォーエバーは,ダビマスではジャンプスタートの母母としてのみ出現します。

(16) ラーイ = Morn of Song(1970年代)

クロス発生例:ラーイ x ハルーワスウィート(危険)

ラーイの現役時代はGⅡ級1勝にとどまりましたが,種牡馬としてはセレナズソング,ファンタスティックライトなど,BMSとしても鉄の馬ジャイアンツコーズウェイ経由で活躍を見せます。

全妹モーンオブソングはハルーワスウィートの母母。その子供に大魔神トップ3のヴィルシーナ・ヴィブロス・シュヴァルグランがいます。

ついでに抑えておくべき話として,当馬の祖母バラードから延びる牝系を紹介します。
バラードの子供にデヴィルズバッグ - グロリアスソング - エンジェリックソング兄妹(全兄弟)がいます。
デヴィルズバッグはタイキシャトルやディアブロなどの血統に。
グロリアスソングはラーイやモーンオブソング,シングスピールに。
エンジェリックソングはダノンバラードにそれぞれ出現します。

ラーイ - ハルーワスウィートは危険な配合になります。その他,シングスピールのヘイローはタイキやラーイでは拾えません。これらを使う場合は一度シミュでチェックすると良いでしょう(自分を宣伝するスタイル

(17) マキャベリアン = Coup de Genie(1980年代)

クロス発生例:バゴ x ハルーワスウィート

現役は超早熟だったマキャベリアンですが,種牡馬としてはアムルタワケル・ストリートクライとドバイWC勝ち馬を2頭出しています。
また,アルマームード牝系出身のため,ノーザンダンサーやヘイローなどと裏でクロスが発生します。

全妹クードジェニーは孫にバゴ。バゴの母母父ミスタープロスペクターの部分がマキャベリアンと同じなので察している人も居るかもしれません。

本馬以外にも彼らの母クードフォリーの子孫は活躍しており,バゴの全弟マキシオスや,イグジットトゥノーウェアなど。後々出てくるかもしれません。

(18) キングマンボ = Monevassia(1990年代)

クロス発生例:リアルスティール x スプリングマンボ
(キングマンボ:長)

私が今すぐ実装してほしい繁殖牝馬No.1がこのモネヴァッシアです。
日本では娘ラヴズオンリーミーから延びる系譜としてリアルスティール,プロティガルサン,ラヴズオンリーユーなどが活躍しています。ダビマスではリアルスティールの血統のみに出現します。

キングマンボは説明不要ですね。良血of良血です。
代表産駒はエルコンドルパサーやレモンドロップキッド,キングカメハメハ,ヘンリーザナビゲータなど。


以上となります。
我ながら長々と書いたなとは思いますが,最後までお読みいただきありがとうございました。
次はダビマスのツールに関する事でも書く予定です。それではまた次回。


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