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お笑い初期衝動
61.事務所ライブへの出演権
吉本では、養成所(NSC)に通ってる1年間は、原則舞台には立てない。
よほどのスーパールーキーと認められなければ、養成所の卒業公演が初舞台となる。
が、松竹は違った。
養成所に入った初日に、担当社員木佐さんから「おもろかったら、早ければ3ヶ月で事務所ライブに出れる」と聞いていた。
ネタ見せで木佐さんに認められれば、ダメ出しのときにライブチケットを手渡される。
これが、事務所ライブへの出演が決まる瞬間だ。
そして、ネタ見せでインパクトを残すことができた僕達3人(僕・田中三球・ドクター河合)は。
5月の事務所ライブのチケットを、見事受け取ることができた。
よっしゃあぁぁぁ!!
と声をあげるまではしなかったが。内心はこれぐらい嬉しかった。
それはもう、鳥肌がたつような感激だった。
1月に養成所に入り、4ヶ月後の事務所ライブに出演が決定。
「早くて3ヶ月でライブに出れる」と聞いていたのだから、4ヶ月なら上出来である。
しかも、20~30人ぐらいいた同期の中で、なんと僕達は一番乗りで事務所ライブのチケットを手にすることができたのだ。
僕、田中三球、ドクター河合。
この3人が一番乗りで事務所ライブに出演できるなど、少し前までは同期の誰も予想していなかっただろう。
それぐらい、3人で組む前の僕達は、みんな評価が低かった。
僕自身、ドルバッキー時代には、初舞台など遥か彼方のように感じていた。
しかし、現実に。僕達は同期の中で唯一、ライブチケットを手にすることになったのだ。
おもろかったら、全てをひっくり返すことができるんだなぁ。。
この世界は下克上であること。
これを改めて、いや初めてと言った方がいいだろう。僕達は肌で感じた。
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