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お笑い初期衝動

95.お前らやっぱりあかんな


僕と田中三球のコンビ=ジルは、『叫ぶ会』というコントで、事務所ライブに出演した。

結果からいうと、、あまりウケなかった。

少なくとも、自分達が"ここはウケたい"と思っていたネタの核となる部分は、ほぼウケなかった。

ネタの核となる部分というのは、前回のお話で例としてあげた「中までチョコたっぷり」などの、叫んでるフレーズだ。
全部で10個ぐらいのフレーズを叫んでたのだが、これらは空振りしまくった。

逆に、叫ぶフレーズとは関係ないくだりで案外大きくウケて、ダダズベリだけはなんとかまぬがれたのだが。

この舞台を勝利か敗北かで言えば、間違いなく敗北であった。


ライブ後、養成所担当社員の木佐さんからは、「お前らやっぱりあかんな」と言われた。

苦笑いを浮かべながらポツリと発せられた、木佐さんの言葉。

それは、単なる「今回あかんかったな」ではなく。
やっぱりあかんな」という言葉だった。

そして、そこにはある意味が込められていることを、僕は瞬時に察した。



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