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お笑い初期衝動
107.ジルの解散
大スベリのネタ見せを終え。
ダメージが大きすぎて何も考えられないような状態で、ロボットのようにただ歩いて、家路についた。
帰宅後しばらくすると、電話が鳴った。
電話の主は、田中三球だった。
「俺ら、、解散しよか。」
田中三球は、解散したい旨を切り出した。
それは気を遣いながらの、やや言いにくそうな口調だったが、僕は即答した。
「うん。解散しよう。」
実は、この2ヶ月ぐらい前から、僕の頭にも"解散"の2文字がよぎるようにはなっていたのだ。
しかし、解散した後に後悔する可能性だってあり得る。調子よくやれてた時期もあっただけに、余計にだ。
しんどくてもギリギリまで辛抱して、コンビでの活動を頑張ろう!
そう度々自分に言いきかせながらやってきたが、本当は解散するべきなのかもしれないという思いも、やはりちらつく日々だった。
まだ芸歴1年にも満たない故、経験値から正しい判断を導く、ということもできない。正解がわからない。。
そんなモヤモヤが続いていた頃に、遂に田中三球が解散を切り出し。
その瞬間、僕も踏ん切りがついて、解散に即同意したのだった。
解散も決まり。
次のネタ見せでは、互いにピンネタをやることを、その電話で確認し合った。
突然ピン芸人になり、2人とも相手のことをかまう余裕など微塵もないはずだが。
「お互い頑張ろな」などと、大人な言葉を口にしながら、電話を終えた。
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