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お笑い初期衝動

114.赤の田中、青の奥山


僕と田中三球の笑いは、どう違うのか。
当時、僕は、頭の中で下のような図を描き、分析していた。

赤:田中三球
青:奥山ツンヂ

ベタが得意か、シュールが得意か。
張り芸(大きい声でボケる)が得意か、ひき芸(ボソッとボケる)が得意か。
それぞれの得意ゾーンを表す図です。

まず、田中三球の特性を表す赤の線を見て頂きたい。
彼は、シュール&ひき芸が得意で。
逆に、ベタと張り芸は得意ではない。
図の右上ゾーンを中心とした芸をうまく活用できれば勝負できる、ということになります。

一方、奥山ツンヂを表す青の線はというと。
田中三球と笑いの方向性がちかいので、重なる部分も多いのだが。
赤の四角形と比べると、青の四角形はやや図の中心寄り。

つまり。ベタもシュールも張り芸もひき芸も、特別ずば抜けてはいない。
が、その代わり、どれもそこそこはできる。
田中三球と比べると、僕はオールマイティタイプなのです。

田中とのコンビ=ジルでやってたときは、僕は、赤の四角形と青の四角形が重なる範囲の中だけで演じている。そんなイメージだった。
しかし。僕の持ち味は、青の四角形の範囲全てであり。決して、赤の四角形と重なる部分だけではない。

僕本来の"奥山ツンヂの引き出し"をしっかりと作り上げるには。自分の笑いを完成させるには…。

【青の四角形の中の、赤の四角形とは重なっていない部分 (※下図の緑の部分)】、ここをもっと使いこなすことがカギだ!!

ジルでやってたときよりも、もう少しベタめでいい。もう少し声を張っていい。
そうすることで、より僕らしいものができるはず。
重なる部分に縛られるな。奥山ツンヂは、青の四角なんだ!!

頭の中で、イメージ図と共に、そんなふうに考えていた。




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