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お笑い初期衝動

69.グループ名に表れるワードセンス

ドクター河合が僕達3人のトリオから抜けた後、僕と田中三球は2人でコンビとして活動することにした。

コンビ名は、田中三球の発案で『ジル』となった。

なぜこのようなコンビ名になったのかというと。
実は、3人のときは『煮汁』というトリオ名でやっていて。
ドクター河合が抜けたことで、ニジルのうちの“ニ”がなくなって『ジル』になったということにしよう。そんな後付けのストーリーがコンビ名の由来だ。
「河合はニジルのニやったんかい!」と、僕と田中三球は自虐的に笑っていた。


実のところ、トリオ名の『煮汁』も田中三球の発案である。
グループ名として『煮汁』という案をもってくるあたり、田中三球のワードセンスは、やはりさすがだと感じさせられた。
煮汁だけに、一味違うといったところか。

ちなみに。
トリオ名を何にしようと話し合ったときに、ドクター河合がもってきた案は『シュール部隊』だった。

いやいや、待てと。
「周りからシュールと言われてるからって、自らシュール部隊と名乗ってどうすんねん。恥ずいわ!」と、僕と田中三球は大反対した(笑)

養成所担当社員の木佐さんも、「うちの小学生の子の方がまだマシなの考えれるわ」と呆れながら笑みを浮かべていた。

シュールと言われてるから、シュール部隊。
そのあまりに単純すぎる脳ミソぶりには、田中三球とは別の意味で、これまたさすがだなと感じさせられた。
ワードセンス0点の芸人を前に、一周まわって、もう笑うしかなかった。


この安直な脳をもつドクター河合が、現役京大生だというのだから。
人間の脳というものは、謎だらけである。



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