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お笑い初期衝動

116.ダウンタウンに憧れて


理想の相方を探して、新コンビを結成したい。
これが僕の内に秘めたる思いだった。

ではなぜそう思ったのか。なぜピンでやっていこうとは思わなかったのか。

その答えは、至ってシンプル。
やっぱり僕は…

ダウンタウンに強く憧れていたのです。


これ今となっては、なかなか間抜けな理由に思えますが。
実際僕の中では、ダウンタウンの漫才というのは、本当に理想中の理想だったのです。

僕は、サラリーマン生活を一大決心でやめて、貯金を全部はたいて芸人を志した身。(※このマガジンの最初の1~25話を読むとわかります)
1回きりの人生じゃないか。そうだ。妥協せず、理想をとことん追い求めるべきだ!
そんな青臭い思いが、まだ胸の内に堂々と存在していた。

また、ジルを解散した今だからこそ、もう一度初心に立ち返るべき。
そんな気にもなっていた。


いや、わかります。
「お前なんかがダウンタウンになれるわけないだろうが」という、読者の心の声が今にも聞こえてきそうです。

が、当時はまだ芸歴1年にも満たない時期。
自分の力量・潜在能力を正確に把握できるはずもなく、可能性は0にも∞にも思えた。

現に、このわずか1年弱の間に、予測不能なことがたくさん起きたわけで。
冷静に正確に未来を予測して動きなさい、という方がどだい無理なことなのだ。



叶うことが決して約束されていない、しかしそれでも魅了してやまない。
"夢"という巨大な幻に、僕は心をもってかれていた。




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