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【ザンリーグ】三麻でもGTO戦略で生き残れ【企業リーグ観戦記(11/2)】

GTOとは:大雑把に言うと、良いバランスで行動しましょうね。同じ行動ばかりしていると相手に対応されてしまうから、うまい具合にばらけさせましょうね。というやつです

さて、タイトルにうろ覚えのポーカー用語を持ってきたのにも理由があります

企業リーグファイナルも残すところあと3戦です
にまめとザンが首位争いをしている中、リレイズはトップを取らないと優勝どころか準優勝すら難しくなってきます

今日はリレイズのあーく選手の選択を中心に振り返っていきます


そんな佳境の対局動画はこちら


荒れる三麻の海に沈没することなくファイナルまでたどり着いたリレイズは、難破せずに対局を終えることができるのでしょうか


対子チョイスの意図


3対子形の一向聴となったあーく選手
どこの対子を外していくのでしょうか

一般的にはドラ表示牌で1枚見えている🀡切りになるでしょうか
ただ、連続形となっている🀡対子は🀟引きで両面変化ができるので好形を意識するなら🀘になるでしょう

あーく選手はそのどちらでもない🀓切りとしました

🀓は🀡と同じで2枚残しておくことで🀑🀒🀕引きによって🀓周りでフォローの利いた強ブロックを作りやすくなりますので厚く持ちたい部分ではあります

ただ、🀓は最終形が双碰になった際に待ちとしてとても弱い部分であるので弱い対子であることに違いはありません
また、🀒引きで両面ができた際や🀔🀗引きで🀘切りからの手替わりを追っていく際に🀓の外側の待ちが強力になりやすいです


それでも、🀓の対子落としを見せてしまうと他家から索子の下を使っていない疑いを持たれて手組に情報を与えてしまうというデメリットもあります
全赤サンマに於いて🀐🀑🀒🀓から🀓を切ることは殆どありませんからね


その🀓対子落としを見逃さなかったのが東家のザビ子選手です

この聴牌を🀗切りダマとしました

自分が🀔を暗刻持ちで南家のあーく選手は🀓の対子落としですので、放っておけば🀒をツモ切りしてくれそうな見た目をしています

ダマ満貫の照準を下家に合わせに行きます


銃口がこちらを向いているとはつゆ知らず、あーく選手は以下の形で聴牌します

🀐切ると🀘🀡の双碰待ちです

ただ、🀓切ったときには2枚残りだった🀘が1枚残りで、この双碰は見た目残り2枚しかありません

こんな待ちでは立直していられませんね
打点もなんと立直のみで立直しても1000点しかありません

🀖🀝🀟で両面以上の待ちになり平和がつきますし、🀗引きも一盃口の役あり聴牌ができるようになります
現状の待ちが弱すぎるということで聴牌はとりつつ一旦ダマテンに構えました

すると次巡

赤🀝を引いて高目ドラ一通の三面張聴牌です

🀡切って立直

見事🀙をツモり上げて立直平和ツモ一通赤表の跳満となりました




戦闘態勢オープン


続く東二局、南家のにまめY子選手が先制立直

立直赤花の嵌🀑待ちです


親番で加点をしたかったあーく選手ですが

こんな手から押していられません
上家の西家に座るザンのザビ子選手の捨て牌も異常です
🀔🀛🀕🀝🀡🀟
🀛🀝🀅

なんだこりゃ
実際は🀄暗刻🀆ポンで大三元を狙ったなれはてなのですが、字牌が不穏過ぎて字牌を切って回っていくのも危険な道になっています

ということでオリを選択しました


そうしてベタオリをしていたはずなのですが

捨て牌も四段目といったところでなぜだか聴牌してしまいます

待ちは🀐🀓と立直するに値する手ですね

この🀐🀓は先制立直のY子選手には通っていませんし、ザビ子選手はベタオリ模様です

どうせ出ない🀐🀓なのであればここでの選択肢は一つですね


リーチ

オープン


立直開け赤花花花の跳満からです

自身のアガリ牌の🀑が2枚抑えられてて、🀐🀓を切らざるを得ないY子選手

一発目が通った安心感から笑っていますね


お互いの待ち牌は山に少なく、最終ツモ番まで巡って流局かと思ったその瞬間

海底で高目🀐をツモります

立直開け海底ツモ一盃口ドラ4の倍満です
子の跳満に続き12000オールで他二人を大きく突き放します


天国と地獄の境


続く一本場、先制聴牌のあーく選手

一盃口ドラ5の役あり跳満です

🀗🀡の端寄りの双碰ということで立直する手もありますが、🀗が1枚打たれていることもあり、立直をすることで和了率は大分下がってしまいそうです

ということで、🀗切って見た目4枚残っている嵌🀖待ちのダマテンとしました
🀓🀔引きによる両面手替わりをした際には平和ドラの2飜が必ずついてくるため、出上がりもできる上にダマ倍満への手替わり2種というかなり強力なダマテンです


やられてばかりもいられないザンのザビ子選手

非常に薄くなっていた萬子双碰でしたが、🀇を引いて🀔暗刻内蔵のドラ4立直です
辺🀟は決して強くはないものの、攻勢に出ます


さて、この立直を受けたあーく選手は一発目で🀜を持ってきます

🀜🀟どちらを切っても聴牌維持できますね

立直に対する安全度を考えるならば、両無筋の🀜よりも🀟の方が安全度が高そうに見えます

しかし、🀟を切ってしまうと役なしになってしまうので立直せざるをえません
また、この🀟も本当に🀜より安全かはかなりあやしいです

ザビ子選手は赤🀝を切ったに🀛🀚をツモ切っているものの🀠🀡は切れていないので愚形が全く否定できません
Y子選手の河にも🀠🀡は見えていないのでザビ子選手の手の内に辺🀟搭子が残っていることも十分考えられます

🀜の愚形がなさそうである以上、🀜は🀚🀛と🀝🀞にあたる牌で🀟は🀝🀞と🀠🀡にあたる牌と考えられ、危険度には差が無いとまで言えるかもしれません

であれば、ここは役ありを優先して🀜を押してダマを続行します


ここで🀟を一発で切ると跳満放銃となりチップも抜かれるので相当損失が大きいところでしたが、しっかり回避していきます


そして🀖を自力で引いて跳満ツモ
10万点を超えるトップ目に立つことに成功します

🀟を切っていたらトップ争いは混戦必至でしたが、🀜切りによってトップをほぼ確定づけることができました


ミックス戦略

二本場まで積んだあーく選手の勢いはとどまるところを知りません
2巡目に聴牌を果たします

🀡切りで役なしドラなしの聴牌です

🀔が赤なのでどまんなか嵌張の2飜手です
あまり魅力がありません

手替わりもそれなりに豊富です

🀐🀓🀕引いての🀄との双碰、🀒🀖引いての両面待ち、🀄を引いたりポンしての🀐🀓ノベタン

手替わり6種かつ、超序盤につきダマにする人も多そうです

しかし、あーく選手はこの手を立直に踏み切ります


理由の一つ目は点数状況とチーム状況です
2着争いをしているザビ子選手とY子選手は、ダントツトップ目の親立直に対して向かっていきたくありませんね
放銃した方が3着と言われているようなものです
また、ザンとにまめは同時に首位争いをしているチームです
放銃した方が2位になると言われているようなものです
立直さえしてしまえば当分は一人旅ができそうですね


理由の二つ目が愚形立直頻度です
あーく選手は今回の対局でもそうであった通りに愚形立直をほとんどしないタイプです
そうなるとほぼ愚形立直がケアされなくなります
他家からすると🀑や🀗が通った後の🀔が相当通りやすく見えることでしょう
それを逆手にとっていった形ですね
こういったパターンも混ぜる事で立直に対応されるのを防ぐGTO的なミックス戦略です
ただ、愚形のパターンがあることを見せられたとしても今期の出場はこれが最後な気がするので効果のほどはあまりなさそうではあります


そんな目論見があったものの、Y子選手によってすぐに打ち砕かれます

なんと現物だけを切って聴牌を果たしました

嵌🀓待ちで追っかけ立直

立直ドラ4で満貫あります
親立直より高いです

しかも

白ぽっちツモ

立直ツモドラ4の跳満からです
ぽっちなのでチップも1枚付きます


のけぞるあーく選手とザビ子選手

のけぞってる場合ではありません

裏が3枚乗って倍満の4枚という超特大アガリとなりました

1枚5000点相当なので実質60000点のアガリです
親の数え役満より高いです



あとがき


その後なんやかんやありつつ、リレイズはトップが取れたもののにまめもチップを稼ぐ結果になりあまり差は縮まりませんでした

それでもまだ条件があるので、残り2戦どう戦うかにも注目です


それでは今回の記事はここまでです

また明日の記事でお会いしましょう😉

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