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【ザンリーグ】先切りマスター、そして空切りマスター【企業リーグ観戦記(8/17)】


弊観戦記は、放送直前に前回放送分の記事を上げる速報性の欠片もないものとなっております

そんな前回放送はこちら

↑入場時のダンスでカメラに手をぶつける福地選手がかわいらしいですね


本日のテーマはタイトルにもある通りマスター選手の空切りを含めた立直手順です

弊noteの愛読者(おるんか?)はわたしが空切りめちゃくちゃ下手なことをご存じだと思いますが、それでも取り上げるのは結末と併せて勉強材料として適切だと判断したからです

どうかおつきあいください



序盤手順・役牌先切り


点数若干ビハインドの南一局南家
配牌は以下

3対子1暗刻
いまいちぱっとしませんね

選択肢は🀄🀐🀇あたりでしょうか

打🀄のメリットは役牌先切りによるより強力な立直手順
打🀇のメリットは役牌を重ねることで刻子系の手になったときの打点と和了率アップ
打🀘のメリットは対子手刻子手を強く見て字牌🀄と🀇を残せることです

面子手にする場合🀘くっつきのロスが気になりそうですが、一応5ブロック揃っているので🀘にくっつけて愚形を増やしてもあまりうれしくありませんね
効率的な🀘のロスはないものの🀘🀄🀇といった切り順は七対子などを容易に疑われます
以前の記事で取り上げた🀏止めも🀜🀃の切り順が非常に足を引っ張っていましたね

ここでは打🀄としていました



次巡打🀘

傍目には役牌をうっかり切っちゃった人にも見えます(もしかしたらそうかもしれません)が、🀄🀘の切り順にしておくことで河が自然になり、これだけで刻子手にした時の迷彩度が上がります
1巡目打🀘のデメリットが少し薄れた感じですね



🀟引いて打🀅

🀟引きによって筒子の横伸びにもかなり対応しやすくなったので門前立直手順優先に戻して役牌打ち


🀜引いて打🀇

手からの字牌萬子連打は🀘周りのブロックを持っていないことがバレるので、こういった通常の面子手進行になった場合は若干裏目になった感じはあります



中盤手順・数牌空切り


さて、対子塗れで苦しそうな配牌が7巡目には完全一向聴になっていました

8巡目、🀒を持ってきて手の内から打🀒

一般的に🀒🀒🀓から🀒を先切りして🀒🀓搭子を持っているケースでは、序盤に切った🀒の外側としての🀑🀔待ちの時点でそれなりに強力なので🀒はツモ切ることが多いです

では、なぜわざわざ手出しをしたのでしょうか

河を見てみるとしましょう

手出し🀒 ツモ切り🀆(2切れ) 手出し🀡 手出し🀒


安牌を挟んだ上で二手進んだように見える離れた対子落としになっています
離れた対子落としは2対子を対子+フォロー牌の形にして対子が暗刻になったケースが多めです

🀐🀐🀒🀒、🀑🀑🀒🀒、🀒🀒🀔🀔からの打🀒のようなケースですね(🀒🀒🀓🀓からは🀓切りがち)
それぞれ🀐🀑🀔をツモると🀒を切ることになるでしょう

また、対子に関係しない場合は🀐🀑🀒、🀑🀒🀓、🀒🀓🀔などの出来面子からの空切りやスライドです

これら全てのパターンで🀑の安全度が若干上がりますので、🀑🀔待ちをわずかに強くすることができています

たぶん



中盤手順・危険牌先切り


9巡目、完全安牌の🀁を持ってきました

ここで赤🀝を先切り

完全一向聴は基本的に崩すべきではありません
特に今回は点数ビハインドの南場ですので可能な限り赤🀝を対子や暗刻で使いたいです

ただ、今回はかなり🀝を切りたい要素が2つあります

まず一つは🀝の危険度です
9巡目という四麻ですら立直が飛んでくる巡目にして二人に対する両無筋を抱えていられません(なんなら今回は高田まさひろ選手が嵌🀔の役あり満貫聴牌です)
もし先制立直が入っていたとしても、🀛🀞🀑🀔を引いた時には🀝を押さざるをえないでしょう
そんなリスクは負いたくないです

そしてももう一つは完全一向聴の強度が非常に低くなっているということです
雀頭候補の🀙が2枚切れました
🀝を残すことで増える受け入れは🀝の2枚だけです
筒子の真ん中が切れていないので他家に🀝を使われることが多々あり全く期待できない受け入れのためだけに上で書いたようなリスクを負っていられませんね



終盤手順・搭子空切り


危険牌🀝を先切りした次巡、🀜をツモってきます

🀜を空切り

これはかなり有効な空切りに見えました

一般的には🀝🀜と手出しをすると、🀜🀜🀝🀝からのダブル面子落としを疑われて、🀛🀞の危険度が跳ね上がります
しかし5が全てドラになっている全赤三麻に於いて🀜🀜🀝🀝から🀝を切ることは殆どありません
和了を最優先にしない点数状況の場合は🀝の縦引きや他の雀頭候補の縦引きによる打点ロスが痛すぎます

そのため、ダブル面子落としが否定されると出来面子からの空切りやスライド、🀚🀚🀜🀝からの暗刻手に寄せた🀝切りなどが考えられます
相対的に🀛🀞の可能性が下がります

雀頭候補が切れておりどちらも落とすつもりで🀙🀙🀜🀜🀝🀝のような形からから🀝を切ったケースや、今回のような搭子空切りのパターンもあるので安全とは決して言えませんが、ノーマル無筋よりは安全に見えることでしょう



終盤手順・ツモ切り


🀜を切った次巡、持ってきた🀡
空切りできる牌ですが、これはどうするのでしょうか

🀡はツモ切り

🀒🀆の後に🀡を手出ししているので、既に関連牌であることはバレています
ここでわざわざもう一枚手の中に🀡がありましたよと他家に教えてあげる必要はありませんね
かなり空切りかスライドだとバレるので暗刻形の手を否定させる材料を与えてしまいます

手牌情報を他家に開示することに繋がるので、基本はツモ切りが推奨されます


立直と結末


🀔引いて安牌🀁を切って立直

さて、この河が非常に弱くなっている立直は他家からどう見えるでしょうか

単純に通っていない筋を数えると🀛🀞、🀐🀓、🀑🀔、🀓🀖、🀔🀗の5本です
先ほどの先切りの話を踏まえると、🀛🀞待ちが可能性低め、🀐🀓🀑🀔もまあまあ低め
ということで、🀓🀖と🀔🀗の2筋が本命となりそうです


そんな立直を受けて、危険牌を持ってきた高田まさひろ選手

現状嵌🀔の役あり満貫聴牌です

🀛🀞は無筋で、単純放銃率は20%です
一応ツモ損なし抜きあり赤1ルールにおける抜き無しの子に対して20%牌は4500点あれば押せる計算になるので、全赤によって放銃時失点が1.5倍程度のなると雑~に仮定しても8000点ある聴牌なら押しても許される牌に見えます
トップ目ということでオリ寄りにこそなりますが、抜き無しの子に対してという点では押し寄りになりそうにも思えます

さて、20%の牌だったらギリギリという話でしたが、今回は🀝🀜の手出しにより放銃率はもう少し低く見積もってよいでしょう
であれば、かなり押し寄りになりそうです


高田選手はここで🀞プッシュ

これは9が切れている時は3より6が安全な理論というより(🀝🀜切りから🀛の愚形ケースをほぼ無視できるので)、スライドの有無だと思われます

🀛🀞の危険度は同程度なので🀚を引いた時に現物🀝とスライドできるという点で🀞切りが優れていますね
🀚は刻子手決め打ちの🀚🀚🀜からの打🀜があるので暗刻手に放銃する危険が若干ある牌です


🀞捉えて満貫のアガリとなりました


あとがき


途中でも書きましたが、空切りは手牌の構成情報のヒントを他家に与えることになるので、悪手になることが多いです
それでも今回のようにメリットがはっきり出るケースもあるため、その線引きをしっかりして選択したいですね

むずいですね

何よりも、空切りも同じようなリズムで切らないといけないのが難易度高いです
悩んでツモ切り空切りは悩む要素アリですと教えているようなものなので、相手からの疑いレベルがアップしてしまいます

わたしもがんばります


それでは今回の記事はここまでです

また明日の記事でお会いしましょう😉

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