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【ザンリーグ】ミスなくできたはホント?【企業リーグ観戦記(09/25)】


ザン企業リーグもセミファイナルが開幕しましたね



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さて、いきなりネタバレですが、今回のトップを取ったのはThANMチームのザビ子選手でした
立直でめくり合ったり副露で躱したり、本人曰く「ミスなくできた」という充実した半荘でした
途中のベタオリであったりオーラスの副露手順であったりと、良い選択もたくさんあったと思いましたが一部には疑義が生じます

わたしの麻雀レベルではミスがあったと言うまでは中々できないのですが、難しいなと思った選択についていろいろ考えながら学びを深めていきましょう


副露手順


東一局、ザビ子選手は以下の牌姿から

親の麻雀警察選手が切った🀑をポンして打🀠
🀅バックで仕掛けていきます

二向聴から一向聴に手が進みます

進んではいるのですが、これは本当に速度は上がっているのでしょうか?

🀑を鳴いたことでもちろん一向聴ですが、この一向聴の受入れは🀅2枚+🀚🀝8枚の計10枚です
🀅から埋まればもちろんとっても強いのですが、🀚🀝が先に埋まった場合には🀅2枚待ちという弱い待ちになってしまいます

また、変化も🀛🀜引いたとしても受入れが12枚に増えるだけですし、🀘引きに至っては振聴を拒否すると受け入れが🀅🀛🀜の8枚に減ります


ぱっと見二向聴での受け入れも三対子形でかなり弱く見えるとはいえ、門前であれば索子の🀑対子は🀒🀓🀕の3種で両面以上に変化しますので🀑は急所ではありません

二向聴時からの🀘🀟の6枚受けは消えてしまいますし、🀠🀡引きから🀘切りによる対子フォロー変化、🀖🀗引きでの対子フォローなど手牌の変化を殆ど消してしまいます
🀒~🀘、🀟~🀡の麻雀牌25種のうち10種引きが全て裏目になってしまいます

向聴を進めなければいけない場面なら有効な鳴きであることに違いないのですが、変化に使える裏目が多すぎるような気がします

決してミスとは言えないものの、ちょっと難しい選択でした



🀓ツモ打🀀

全体安牌の🀀を切って二人に対して無筋の🀓を手牌に残しました
なぜでしょうか

🀓にくっ付いたとしても筒子の両面を落とす理由がないので、効率の面で残したわけではないでしょう
となると、親の少考からの打🀚を見てダマテンケアをしたように見えますね
ですが、全力で向聴を上げて他家のアガリを蹴りに行っている進行なのですから、抜きドラのない親に対してこんなダマテンケアをするならそもそも🀑から鳴くべきではありません

また、筒子の両面を落としにいく理由があるとすれば、混一移行していくようにも見えます
ただ、🀑3見えで🀓のくっつきが弱いだけではなく、🀛🀜搭子を切るとドラが1枚なくなり赤🀝の受入れもなくなるため、1.5飜下がります
受入れの弱い形にして0.5飜しか上がらない手替わりのために危険な🀓を残すほどの価値はありませんね

この🀓残しは手牌の危険度を上げてしまうミスと言って良い気がします


1切れの🀇残して打🀓

親の🀙切りの辺張落としを見て聴牌ではなさそうと判断しての🀓切りでしょうか
なんにせよ🀇の方が手牌に残しやすいのでいいですね


そしてなかなか聴牌しない中下家のワケベ選手から立直

安牌が尽きて打🀒で押し
ほぼ押すしかありませんね

そして🀅を暗刻にして打🀜で聴牌取り

🀛切れば残り見た目6枚の現物🀚🀝待ちにできますが、🀜切ってドラ🀛と🀘の双碰に構えました

抜きドラ無しの子に対してなら押しても良さそうですね
抜きドラがない故飜数が少なく、押した際に🀛で放銃するのと🀜で放銃するのは打点差が結構ありそうな点で🀜切りにも魅力がありますね


レギュラーシーズンでは結構こう言った愚形待ちを成功させていた印象が強いので、ドラをツモってばちこんしてくれるんじゃないかと期待をしていたのですが、結局捲り合いには負けてしまいました
ざんねん



基礎牌理


東三局、親の下家ワケベ選手が第一打長考からの打🀚、🀏🀇🀃手出しです

この🀑はすぐにツモ切り
🀒引きでの両面や🀔引きでの手牌変化、🀛引きでの雀頭候補など好形を作るにあたってうれしい変化が複数ある牌なので、序盤であればあるほど🀃切った方が良いように思えます

親のワケベ選手がちょっと違和感のある切り順なので現物を持ちたくなる気持ちもわかりますが、しれっと上家の麻雀警察選手も両面搭子を手出ししておりこっちも相当違和感があります
🀃が安牌かどうかも不安になってきますね


そしてこの🀓はツモ切り

🀔の嵌張受けや🀐🀓亜両面を拒否しつつ、🀕🀖🀘引きあたりから🀜切って二度受け解消を狙ったのでしょうか
🀐🀓亜両面を嫌ってまで🀘を残す理由が特になさそうな気がします


あまりにも自然に🀑🀓をツモ切りしているので、なにかわたしが見落としているのかもしれません


そして聴牌逃しです
ただ、🀜🀝の双碰はあまり魅力的ではないので痛みはあまりなさそうです
🀑が残っていればと思わずにはいられません

最速聴牌は取れなかったのですが、結果的には

🀛🀞待ちでの立直にたどり着きました

索子で雀頭を作ることで筒子の45双碰という弱い形を回避できましたね
この盤面だけを見るととても素晴らしい手順だったと言えるでしょう


🀛捉えて裏2枚乗せて立直平和7の倍満2枚です


単騎上等

南場に入ってこの手牌

ここから打🀗

この手から🀗を切ると索子の変化がかなり失われてしまいます

まず思いつくのが🀖引き打🀐
🀞🀟🀒🀓🀓🀔🀔🀕🀖🀗
🀃🀞🀟🀒🀓🀓🀔🀔🀕🀖
前者は🀑🀔🀗🀓🀖🀞🀟の受け入れとなりますが、
後者は🀃🀓🀖だけです

他にも🀒引きでは
🀞🀟🀐🀒🀒🀓🀓🀔🀔🀕🀗
🀃🀞🀟🀐🀒🀒🀓🀓🀔🀔🀕
前者は🀐切って🀝🀞🀟🀠🀒🀕🀖🀗受け
役ありダマも可能な形になります

🀔引きも
🀞🀟🀐🀒🀓🀓🀔🀔🀔🀕🀗
🀃🀞🀟🀐🀒🀓🀓🀔🀔🀔🀕
🀝🀠引きで🀑🀔と嵌🀖を選べたりします

索子周辺での変化をかなり拒否してしまうので効率的には損と言えるでしょう


ただ、この🀃残しには大きなメリットがありますね

筒子の🀝🀠両面がすぐに埋まった場合の🀃単騎立直がとても強力です

瞬間の受け入れは変わらないのですから、索子の細々とした変化よりも最終形を両面か字牌単騎に定めてのこの🀗切りはとても有効な一手と言えるでしょう

何より単騎立直が似合う選手ですから、そう言った意味でも期待させてくれる選択となりました


そして狙い通り

🀃を重ねて両面立直

両面立直が打てたので良いと言えば良いのですが、🀃単騎でアガる姿を見たかった気持ちもあります


めくりあいに勝って満貫のアガリ


その後の南二局はしっかりオリて南三局は副露からの素早いアガリをすることで、上手く局を消化してこのトップを持ち帰りました



あとがき

東場では気になる選択もいくつかありましたね
それでも、南一局の字牌残し構想も含めて南場の立ち回りはミスなしと言えるのではないでしょうか

対局直後のインタビューで南場の記憶に引っ張られてしまうのは仕方ないので、タイトルの結論は半分ホントと言って良いでしょう


ミスが出ることは当然として、そうしたミスがきっかけでどう対局が転んでいくかを見守るのが、観戦する上での楽しみのひとつだと思っています

ミスがないに越したことはないですが、ミスも含めての麻雀ですからあるものとして受け入れたいものですね


それでは今回の記事はここまでです

また明日の記事でお会いしましょう😉

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