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【ザンリーグ】「風」よりも「数」が大事な四喜和【企業リーグ観戦記(10/2)】

秋は夕暮れ。 花牌抜きて役満いと近うなりたるに、風牌の四喜和へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど自摸急ぐさへあはれなり。

記事タイトルも575ですし、風流な記事となっております

秋がそうさせるんです


前置きはこの辺にしておいて、今日見ていく対局はこちらです


動画タイトルとサムネでは巧妙に隠されていますが、記事タイトルとサムネからわかる通り、本日は役満記事です

役満手順だけではなく、四喜和に関連して字牌の扱いについても見て学んでいこうと思います


風牌を集める方


配牌何切る

東一局西家マスター選手、花牌2枚を抜いて🀂🀆を持ってきました
🀀🀂🀃の3種が対子なので、かなり小四喜が現実的に見えます(ザンリーグルールは小四喜も大四喜も同じ役満)

これは🀆と🀓の選択になるでしょう

小四喜にするのであれば、数牌では1ブロックあればよいので🀚🀚🀛のブロックがある以上🀓周りの好形変化は別にいらないですね
🀆については🀁が早々に切られてしまった場合に混一の手にするために有用です
ということで🀓を切りたいのですが、🀓を切ると手牌が字牌多めだったり、筒子の染め手に見えてしまうというデメリットがあります

それでも、ここは自分の手牌を最優先として🀓切りとしました


南家福地選手の切った🀃をポンして打🀆
順調に進んでいきます


カンの是非

更に手牌に風牌がやってきます

🀃は既にポンしている牌ですね

槓をするとツモが1回分増えるというメリットがありますが、自分の打点上昇はありません
この手は是非ともアガリたい手であるが故にツモ1回のロスも惜しいところです

ただ、槓をしたところで自分の打点は役満につきドラの有無は関係ないのに対して、他家にドラを乗せてしまいますし裏ドラも乗せるリスクがあります
裏ドラチップの大きいこのルールでは他家が門前で自分が副露手の時の加槓は結構損になりやすいです
捲り合いになった際には槓ドラの分損になることが見込まれます

他家の打点上昇とツモ1回をどう見るかは個性の出るところですね

マスター選手はツモ切りとしました


枚数比較

続々とやってくる風牌、お次は🀂です

ここでの選択は🀘か🀚かでしょう

ブロック構想としては🀀🀂刻子🀁雀頭になるため、残りの数牌で1面子を作らなければなりません

🀘を切ると数牌の受入れは🀙🀚🀜の3種10枚、🀚を切ると🀙🀜🀗の3種12枚です

役満を度外視して考えると🀀と🀚の2対子形はキープしておきたいところですが、🀁雀頭を前提にすると🀚残しは3対子形とする進行になるため効率は決してよくありません
ということで、数牌の面子効率で打🀚としました

打🀘にも🀚ポンできるというメリットはあるものの、見た目2枚差は結構大きいです

南家の🀟🀞手出しから索子には不安がありますが、東家の🀓手出し🀕ツモ切りからは索子の感触はわるくありません
差し引き普通です

🀀をポンして打🀘
🀖の方が危険ですが、🀘から切りましたね
河の違和感が少なくなります


立直VS役満VS立直


それに対して福地選手は🀗を引き入れて先制立直

🀚🀝待ちです


マスター選手、すぐに🀁をツモって小四喜聴牌

🀙🀜待ちです

どちらが勝つのかと思われたところに三人目が現れます


東家のあやじゃん選手もなんとメンホン七対ドラ2の超大物手を聴牌しました

ただ、かなしいかな🀜はマスター選手の役満に放銃、🀝は福地選手の立直平和ドラ5の跳満に放銃です

福地選手の河に🀟が置かれていることと、打点を考えるとここは🀜切り立直となるでしょう


こうして、ザン企業リーグ2度目の役満が発生しました

九蓮宝燈に続くは小四喜です

四暗刻国士無双大三元の御三家は休憩みたいです


風牌を切る方

字牌の順番

オーラスの親番マスター選手の配牌がこちら

4000点差なんてアガリトップと同じようなものなので、アガリに真っ直ぐ向かいます
ということで、ブロック数が足りてない以上は字牌切りなわけですが、何を切るのかが問題です

役牌重ねて鳴いての役牌赤2の6000点や役牌赤の2000オールでトップなので、役牌の価値は高いです
なのでここは自然に🀂切りとなりますね

さて、オタ風を切るまでは良いのですが役牌の順番はどうしましょうか

🀀🀁🀃🀆🀄のどれにしましょうか

まず、🀀は自分だけの役牌なので他家が使いにくい分他の役牌よりは手に残したいですね
真っ先に切られがちな🀀が切られないということは山にいる確率も高めに見積れます

では、他はどうでしょうか
🀁は南家にとってダブ🀁になる牌なので、南家にとって価値が高く南家の手牌に留められがちですので、若干価値が下がります

となると🀁切りが良さそうに思えますが、実はザンリーグルールにおける最弱の役牌は🀆です

というのも、🀆が双碰待ちになった場合の待ち枚数は🀆2枚と片割れ2枚の最大4枚です
しかし、その他の字牌が双碰待ちになった場合は双碰の4枚+白ぽっち1枚の最大5枚です
ぽっちをマイティ牌として扱えないので🀆待ちはそれだけで僅かに損です

ということで、🀆を切っていきました
徹底していますね



南家あやじゃん選手に合わせるようにして1切れの🀀切り


🀁🀃🀄はダブ🀁のある🀁から


🀃🀄は打🀄

どちらも生牌で差はないように見えますが、西家福地選手が🀗の後に2切れの🀅手出しです

🀗よりも🀅が必要ということは、三元役を狙っていた可能性もあり、🀄の保持率が僅かに高いと見ることができるかもしれません


字牌切らず

いよいよ最後に残った🀃の出番です

と思いきやここは打🀙

🀘が暗刻になったことで、索子で三面子できました
筒子で両面ができたので欲しいのは雀頭になっています

雀頭が欲しいのであれば重なりやすい牌を残すのが当然ですね
6巡目に切られた🀃が鳴かれていないということは、かなり山に生きていそうです

また、🀙に🀚がくっついたとしても面子候補はこれ以上不要ですし🀛二度受けで弱いです

それに対して🀠は🀟引きの際に🀃を切ることで暗刻あり両面ふたつのヘッドレス一向聴になるということで、かなり良い形になりますね


聴牌したら


両面が埋まって打🀠のダマテン

🀐🀑🀒🀓🀔🀕🀖🀗🀘で5枚待ち以上の聴牌になります
索子全部が手替りですね(🀐12🀑124578🀒369🀓245🀔24578🀕369🀖2578🀗2578🀘36)



こんだけ手替りがあれば当然のように次巡には索子を引いてくるものです

🀐🀑待ちで立直

🀐ツモってトップ逆転となりました



あとがき


字牌を切っていくという行為は麻雀に於いて基本です
基本であるが故に頻発しますので、価値比較の基礎フォームがきちんとできているかどうかは成績に直結します

字牌を切っているばかりではいけませんし、より良い字牌との付き合い方を学んでいきたいものですね

それでは今回の記事はここまでです

また明日の記事でお会いしましょう😉

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