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手順を踏んで基礎を整える〜龍笛の構え方

龍笛インストラクターの凛です。練習サークルを宇治市で開いています。

今回は、龍笛の構え方をお伝えします。

4つの手順で構える

次の4つの手順を1つずつ重ねると、姿勢が整います。動画も下にありますので、参照ください。

① 右手の指で穴をふさぎ、笛を立てつつ左手指で穴をふさぎ、縦に構える。
② 自然に笛を上げる。この時、吹き口は口元に持っていかない。吹き口は、顔の左側に来る。
③ お腹から上半身をひねって、吹き口に口を持っていく。
④ ひねり過ぎの分を、笛と一緒に楽な位置へ戻す。

脇の下は卵1個ぶんぐらい空けます。脇を締めると、吸気の際に胸がふわっと膨らむのを、邪魔してしまいます。

また、②で吹き口を顔の前に持ってくると、左肩が内側へ入るため、肺が広がりにくくなります。

大きく吸い、十分に吐くには、体に逆らわない構えが肝要です。

グループ練習で周りに遅れまいとしたり、注目される場面で緊張したりというときは、構えがくずれてしまいがちです。そんなとき、上の1・2・3・4の手順をなぞってみてください。

プロ野球で、バッターボックスに立ったイチローさんは1球ごとに、バットを立て、袖を引き、ぐるんと回してバットを構え、球を迎えていました。

手順を踏まえることは、事を成す基本だと思います。

私は、鳴り方がうまくいかなかったら、イチローさんを思い起こし、手順を確認しながら笛を構えます。(まったく恐れ多いですが)

譜面は遠くに立てて置くと、姿勢を守りやすい

話しはやや変わりますが、初心者の方を見ていて気になるのが、手元の譜面を見ようとするあまり、うつむき、背中が丸くなっている場合があることです。

姿勢を正せば、息をもっと吸えるはずです。

顔の角度は「畳1畳分くらい先をみるつもりで」とも言われます。

ですので譜面を見るなら、体の斜め前方、やや遠めに立てるのがよいと思います。コロナ前は隣の人の譜面を見るくらいがちょうどいい具合でしたが、今はディスタンスなので、姿勢最優先で十分にスペースを使うのがよいと思います。

基礎なしには何も積み重ならない

構えや姿勢は、龍笛を鳴らす基礎です。

基礎というのは、土台なので、それなしには何も積み重なっていきません。そして見失うと、やっていることがちぐはぐになったり、崩れたりしてします。

龍笛は特に、「吹けば鳴る」ような仕組みがありませんから、息の加減ひとつで、かすれたり途切れたりします。構えや姿勢を整えることで
◎息の通りが邪魔されない
◎安定して息をコントロールできる
ようになります。

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練習サークルについては、
マガジン「龍笛練習サークル「ばう」お知らせ」
を参照ください。


*「基礎なしには何も積み重ならないから 〜龍笛の構え方」を改稿しました。

社会人初心者が、実技も座学も基礎から系統的に学べる、雅楽伝習所を宇治に創りたいです。