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龍笛――太く吹き込んで細くまとめる

龍笛の吹き方は、太く吹き込んで細くまとめるのが基本です。

初心者の方を見ていると、唇を引き締めて細く吹き鳴らす、というやり方が多いです。

最初はそれでも良いのですが(鳴らないと楽しくないですからね)、それが普通だと思われると、龍笛らしい音が、いつになっても出ません。

吹き口は楕円形ですね。長い方(頭←→尾方向)で2センチくらいあります。それだけの幅の息を吹き込んでみましょう。

息は、おなかから1本の太い管が口まで通っているイメージで、喉を開き、吹き込みます。

喉を開くというのは、1つの身体コントロールです。馴れないと難しいですが、意識はしてみましょう。(私は、病気で嘔吐した時に、「この開き具合だ!」と気づきました。そんな感じです)

音は鳴らなくてもかまいません。とにかく、2センチ幅の息を管に吹き込んでください。長くもたなくていいです。私も、この吹き方をしたら3秒で息がなくなります。

2センチ幅の息を入れると、鳴ったり鳴らなかったり、いろいろな高さの音が混じったりします。

いろいろな高さが混じった音を、観念的な言い方ですが、一呼吸のうちに、「真ん中に細くまとめていく」と、音を長く伸ばせます。

龍笛の演奏は、このように、「太く入れて、細くまとめる」の繰り返しです。
時には、一呼吸で、「太く入れて、細くまとめて、また太くする」ということもします。

この練習は、くれぐれも酸欠にならないように、休憩しながら、息をたっぷり吸ってくださいね。

社会人初心者が、実技も座学も基礎から系統的に学べる、雅楽伝習所を宇治に創りたいです。