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#85 木村工機(6231) 2020/11/10


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       山本潤監修「グロース銘柄発掘隊」 第85号

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 山本潤氏率いる「株の学校」で、山本氏をはじめとする講師陣の薫陶を受けた精鋭アナリスト達が、成長株を発掘し、その内容を詳細にレポートします。

 毎週火曜日配信、1回に1銘柄の深掘りレポートです。


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               【目次】


■はじめに
■木村工機(6231) 客員アナリスト 仲田 浩
■モデルポートフォリオ 11/4更新


※本メルマガの一部内容を、億の近道へ抜粋の上掲載することがございますので、あらかじめご了承下さい。


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■はじめに


 NPO法人イノベーターズ・フォーラムのご協力により、客員アナリスト
たちのレポートの有料メルマガを提供しております。

 グロース銘柄発掘隊の隊長は東京2期生です。
 彼の指揮下、隊員たちは、週に一本のフルレポートをディープに発表します。
 どれも個性あふれるレポートです。

 投資家のみなさまにおかれましては、ぜひ、グロース銘柄発掘隊の客員アナリストたちへのご支援をよろしくお願い申し上げます。

(山本潤)


【発掘隊より】

 グロース銘柄発掘隊は、5年から10年以上の長期投資に耐えると思われる銘柄を発掘し、調査分析するものです。配信した銘柄は短期的に株価調整する場合もありますが、対象企業の前提条件が変化しない限り、問題ないと考えます。
 配信した銘柄は定期的にチェックしております。もし、前提条件が変わったりビジネス環境が大幅に変化した場合には、あらためてフォローコメントを配信致します。


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■木村工機(6231)

 最適な空気質 - the best air for the future -


【企業概要】

 ◆沿革


 1945年に創業者である故木村悦造氏により、大阪市において伸銅品と機械工具類の販売を業とする「木村工機営業所」を開所したことが始まりです。
 2年後の1947年に同社を設立、1952年にプレートフィンヒーター・クーラーの製法を確立したことを契機に、空調機器メーカーとして事業を拡大しています。

 1998年に機器の軽量化・コンパクト化を実現できる楕円管熱交換器「オーバーコイル」を開発。2009年に直膨式エアハン(ヒートポンプ式/HP式)を開発し、現在の主力製品として活躍しています。
 また、同年に結露防止効果のある「マイルド誘引エアビーム」の開発にも成功しており、ここ数年の業績拡大に貢献しています。

 人材採用面の改善と官公庁の入札対応のために、2020年3月に東京証券取引所市場第二部に上場。現在は、創業者の次男である木村恵一社長が3代目(二代目は創業者の長男)として指揮を取っています。社長がアイデアを考え、社内のエンジニアが実現していく体制であり、ここ数年は風を与える空調から風を与えない空調を目指しています。


 ◆事業内容


 同社は、ビル空調、大空間ゾーン空調、産業空調などの現場に適した空調システム機器の開発・製造・販売を行う業務用空調メーカーです。

 創業以来、約70年にわたり受注生産で業務用空調の製造販売に特化しています。販売先は、国内の総合建設業者(ゼネコン)、設備工事業者(サブコン)が中心です。フロー型の売上が多くを占め、ストック型のメンテナンス収益(販売先の依頼によるメンテナンス、直接メーカーとのメンテナンス取引)の売上に占める比率は小さいです。

 ゼネコンの世界では、納入実績が重要です。製品納入後、5~10年問題がなければ製品の採用が増え始めます。規模の拡大には時間がかかり、新規参入が難しい業界です。
 2020年3月時点での従業員数は、329名です。営業部門(全国に支店、営業本部が存在)に所属する方の割合が大きく、全体の4割を占めます。主に、売上を取る設備工事業者(サブコン)担当の営業マンと、設計事務所を担当する営業マンとなります。

 サブコンに製品を収める前に、設計事務所へセールスができる強み(利益率が高い理由の一つ)があります。取引流通は、主にゼネコン・サブコンを通しての販売ですが、新聞広告を出し始めており、産業分野(工場)の施主から直接問い合わせをいただくケースが増えてきています。

 また、ここ数年で、同社の営業利益率が改善(10%@2018年⇒15.8%@2020年)しています。他社と違った形での制御が認められて、差別化できたことと省エネによる競争力が高まっていることが理由です。


 ◆主力商品

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