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#76 オロ(3983) 2020/09/08


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       山本潤監修「グロース銘柄発掘隊」 第76号

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 山本潤氏率いる「株の学校」で、山本氏をはじめとする講師陣の薫陶を受けた精鋭アナリスト達が、成長株を発掘し、その内容を詳細にレポートします。

 毎週火曜日配信、1回に1銘柄の深掘りレポートです。


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               【目次】


■はじめに
■オロ(3983) 客員アナリスト 七夜 皐月
■モデルポートフォリオ 9/1更新


※本メルマガの一部内容を、億の近道へ抜粋の上掲載することがございますので、あらかじめご了承下さい。


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■はじめに


 NPO法人イノベーターズ・フォーラムのご協力により、客員アナリスト
たちのレポートの有料メルマガを提供しております。

 グロース銘柄発掘隊の隊長は東京2期生です。
 彼の指揮下、隊員たちは、週に一本のフルレポートをディープに発表します。
 どれも個性あふれるレポートです。

 投資家のみなさまにおかれましては、ぜひ、グロース銘柄発掘隊の客員アナリストたちへのご支援をよろしくお願い申し上げます。

(山本潤)


【発掘隊より】

 グロース銘柄発掘隊は、5年から10年以上の長期投資に耐えると思われる銘柄を発掘し、調査分析するものです。配信した銘柄は短期的に株価調整する場合もありますが、対象企業の前提条件が変化しない限り、問題ないと考えます。
 配信した銘柄は定期的にチェックしております。もし、前提条件が変わったりビジネス環境が大幅に変化した場合には、あらためてフォローコメントを配信致します。


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■オロ(3983)

 競合が多いIT業界で、伸び続けており、前回7/14にレポートさせて頂いたアイル(3854)と同じERPを主ビジネスとしている会社で、アイルの競合となるのか、この会社の強さとは何か、そしてその強さは継続されるのかを探りたいと考えこの会社を調査しました。

【会社概要】

 中堅・中小企業向け自社開発ERPソフト販売とweb活用のマーケティング支援が主。

 売上比率(2019年12期)はクラウドソリューション56、デジタルトランスフォーメーション44。


 ◆ERPのおさらい

 ERPとは、Enterprise Resource Planning(企業資源計画)の略で、業務
統合基幹システム、基幹システムといいます。企業の「会計業務」「人事業務」「生産業務」「物流業務」「販売業務」などの基幹となる業務を統合し、効率化、情報の一元化を図るためのシステムとして誕生しました。

 ERPのメリットは以下です。

 1)統合データベースにより企業のデータを一元管理できる。
 2)本来業務への集中により、生産性が向上。
 3)リアルタイムなデータにより的確な経営判断が可能。
 4)経営のスピードアップが可能。
 5)セキュリティの一括管理が可能。
 6)情報システム部門の負担軽減。
 7)内部統制の徹底により企業の意識が変革される。
 8)短期での導入と運用開始を実現。


 ◆沿革

 1999年1月に統合基幹業務システムの開発、販売を目的とする会社として現在の前身である有限会社オロを創業。
 受託開発を基軸としたBtoBビジネスで社内の業務効率化を図ることや、ウェブ事業の業務にも携わりました。TOW(広告業イベント会社)からの受注がきっかけで評価してもらえて同業の会社を紹介してもらって続けてきました。

 広告業は、WEBサイトとキャンペーンサイトの作成を行いました。同社は、業務システムの作成とサイトを作ることの両輪で成長しました。
 2005年くらいまではカスタムメイドで作ってばかりで利益が出なかったので開発に手をかけること無く儲かるようなビジネスをやりたいと考えていました。

 取引先は、広告産業やプロモーション産業向けの請負ビジネスの成長企業が多く、彼らが求めていることのキーとなるコンセプトは、「なぜ利益が上がっているのかを見える化すること」でありました。そのためには、社員全員が数字を意識できるような環境にすることが必要であり、その意識付けをサポートするためのインフラ導入を強く求めており、単純に伝票をまとめるシステムを求めているのではなく、色々と細かな要望が潜在ニーズとしてあることに気づきそのニーズをパッケージ化し、現在の主力製品であるZACとして2006年に販売開始しました。

 当初はパソコンにインストールするシステムを作りましたが、不具合が多く、不具合を直すために顧客のところに出向いてアップデートして不具合解消するを続けていたところ、顧客からのアンケートで”システムの入力をWEBサイトで出来ないのか”とリクエストがありました。当時はブラウザ機能が貧弱でUI化が進んでおらず、入力するところにマウスで移動し都度入力する事しか出来なかったが、それでも顧客が良いとのことでWEBベース化し、クラウド・SaaSにて提供しました。

 2012年には証券会社の審査も通り、取引所に申請する直前まで漕ぎつけましたが、この時は上場申請を見送りました。理由は上場したい動機であった信用力がZACの導入実績数が積み上がったことにより上がり、上場の動機が無くなったからでした。

 その後BtoBビジネスでは、社名が世の中に伝わっていかないと言う事に気がつき、2015年から再度上場準備をして2017年3月にマザーズに株式を上場、翌2018年3月東証一部へ市場変更しました。


 ◆ビジネスモデル

 1.クラウドソリューション

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