見出し画像

Rinkaku制作ノート

OLD Jr.の『HAPPY SAD』から最後の1曲。PANORAMA FAMILYプロデュースの「Rinkaku」の制作ノート。

この曲は、PANORAMA FAMILYことゴメスくんに「Ghost」のアレンジをお願いした時に「大久保くんこういう曲やってみたら?」って送られてきた曲。

この曲の制作日記がゴメスくんのnoteで公開されているんで読んでみてください。

この曲は送られてきた時点でトラックにゴメスくんの鼻歌がのっていて、それに合わせて僕が詞をつけるっていう方法で制作しました。

日本語詞の乗せ方

ゴメスくんの鼻歌の時点で適当な英語っぽいニュアンスのメロだったので、それを日本語に落とし込むのに苦労しました。

ゴメスくんの作るメロディーは、本人がラッパーでトラックメーカーでもあるので、とにかくノリが気持ちいい。

日本語詞は、歌詞の意味が入ってくることもあってどうしてもベターっとした歌になってしまう。なので、洋楽っぽいメロをつけるときは、なんとなくサ行・タ行と促音(「っ」)を多めにしてリズムが跳ねるようにしている。

交わしあった言葉も
あのフィッツジェラルドの好きだった一節も忘れちまってる
過ぎ去った夏の海の見える場所においてきた

「あった」「フィッツ」「だった」「いっせつ」「ちまってる」「すぎさった」
 2番のAメロのこの辺りは特に歌っていても気持ちいい。

アルバムの最後の曲にした理由

この曲は、どうしてもアルバムの最後に収録したかった。

「かなしみは喜びを縁取った輪郭のようなもの」という、僕のHAPPY SADという考え方というか哲学みたいなものも表現できているし、曲の最後にリズムが半分になって終わっていくところが、なんだか歩みを緩めたようにも、逆にゆっくりと強く歩き出したようにも聞こえて、いい終わり方だと感じた。

君が素敵だったってこと忘れてないよ

この曲の好きなライン。このアルバムの中で一番好きな一節といってもいいかも。

何より、このフレーズがあるから最後に収録した。

歌詞を書いた時には、おそらくまだ単純に「未練」とか「忘れられない」とかそういう気持ちで書いていたと思う。それが、数年経って、なかなしみを通してできた様々な曲の最後に歌うと、なんだか別の輝きをもった気がした。

記憶は色々薄れていく。君が素敵だったということだけが、鮮明で、僕は今もちゃんとかなしい。

最後に

初のソロアルバム「HAPPY SAD」について、一曲づつ解説してきたnoteはこれで終了。今ままで自分の書いた曲や歌詞についてあまり言及したことはなかったので、どうかなーと思ってたんですが。。。

レーベルのTSUTCHIEさんや、いろんなアーティストに手伝ってもらって初めて自分で企画からリリースまでやった分、思い入れも深く何か語る場が欲しいなと思い全曲分書きました。

DONGURIのメンバーと作ったデザインアートワークに関しても、また別の機会にお話するかもしれません。
↓こういうボツになったロゴとかある。

スクリーンショット 2020-03-18 22.59.21

過去曲や提供曲についても、もし読みたい人がいれば、今後書いていくかもしれません!

とりあえず、OLD Jr.の『HAPPY SAD』リリースからまだ1ヶ月ちょっとしか経ってませんが、より聴き込んで、周りに少しでも広めていただけたら嬉しいです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?