【1ヶ月書く日記】ブレイク【19日目】
今日も歩いた。
歩きすぎてさすがに身体が重い。石にでもなったような気分だ。いや、さすがに言い過ぎか。
都心に用事があったので、山手線を乗り継ぎ歩き回っていた。いまだに内回りと外回りの感覚が慣れない。
2駅か3駅分の距離なら問題ないが、10駅近く離れた所に行く場合、外と内のどちらが速く着くのか乗り換えアプリの情報がなければ分からない。
電車は楽だし料金も安いのだが、乗り換えに関しては煩雑だ。1つ乗り間違えるだけで、10分以上遅れることもしばしばだ。これがもし本数の少ない路線だったらと思うと絶望する。移動というのはめんどくさい。動かなくて済むならな。
そう思いながら、今は駅前の広場で踏み台に立ち、常に揺れ動く人々と車両と鳩の群れを物言わず、ただじっと眺めている。白熱灯が輝く夜の町、ずっと同じ姿勢で、微笑みを絶やさず。
今日は、ずっとそうしていたい。どうにも、動きたくない。身体が、重いから。