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小説同人誌装丁まとめ2023

2023年ももうすぐ終わりということで、今年出した同人誌の装丁まとめをしたいと思います!
今年は同人誌を作り始めてなんだかんだで3年目でした。
3年も自カプに狂って本を作っていたんだ…と感慨深い気持ちです。
個人誌の他にも今年はアンソロと合同誌の主催も務めさせていただいたのですが、今回は個人誌に絞ってのまとめになります。
アンソロの装丁についてはこちらの記事で触れていますので、もしよろしければこちらもご覧になってみてください!https://note.com/okome00eat/n/n873b608916c8

では参りましょう、まず1冊目は去年の12月に出す予定が、私の原稿が間に合わず落とした本なんですけど…(最初から雲行きが怪しいですね)

①2023/3/19『パパララレレルル、少年S』


こちらは正真正銘私の原稿が間に合わず去年出せなかった本です(懺悔)

  • A6、156p

  • 表紙用紙:OKマットポスト180K

  • 本文用紙:淡クリームキンマリ70K

  • 遊び紙:アストロブライト-FSレモン54.5K

  • 印刷指定:CMYK印刷+蛍光イエロー(特色)

  • PP加工:マットPP

  • 箔押し:リフレックスセレクト(ゴールド)~75cm2

  • デザイン:S_D様

  • 印刷所:STARBOOKS様

「パラレル設定の短編を何本か入れた本を作ろう」と思い立ってから出すまでに結構な時間がかかったように思います、主に私が原稿に手を付けるのが遅すぎて…デザイナー様、その節は申し訳ございませんでした…
パラレル設定の短編集なのでタイトルは最果タヒさんの『パパララレレルル』から拝借しております。マットPPが異様に好きなのでマットPPは絶対付けたくて、表紙用紙もマット感のあるものにしています、マット感が増すかなと思い…
実際すべすべで最高です。
今回「特色の蛍光イエローを使いたい!」というのが一つ目標としてあって、それを早速実現しました。
表紙イメージも、パラレル本だから…(?)というところからポップめのかわいいやつにしたい!という思いがあり、かわいい線が印象的なデザイナー様としてS_D様にご依頼しております。
イメージとしては幾何学模様が散りばめられている感じで、ちょうどイメージを練っている時に金沢の工芸博物館のようなところに行ってちょうど撮影可能の展示物の中にイメージと合うものがあったので、それを写真に撮ってイメージ画像としてご依頼の時に添えています。
とっても素敵なデザインにしていただきました!ポップでかわいい!
箔押しもキラキラしたものを使いたい!と思ったのでホロが反射してかわいいリフレックスセレクトにしています。
遊び紙を特色に合わせてイエローのものにして、どの程度の黄色味のものなのか若干賭けだったんですが実際に出来上がったものを見たら特色の蛍光イエローとぴったり同じ色味だったのでかわいいやったー!になりめちゃくちゃ良かったです。


②2023/11/23『BAD EDUCATION』

6月にアンソロ、8月に合同誌を出しまして、久しぶりの個人誌になりました。

  • A6、122p

  • 表紙用紙:ファンタスピンク200K

  • 本文用紙:淡クリームキンマリ70K

  • 印刷指定:CMYK印刷+蛍光ピンク(特色)

  • PP加工:マットPP

  • 箔押し:HK041(ブラック)~150cm2

  • 小口染め:蛍光ピンク

  • デザイン:ダダとド様

  • 印刷所:STARBOOKS様

こちらは「受けが攻めに教えるシチュエーション」をテーマとしたコンセプト本です。
今年はコンセプト本を2冊出していますね。
ということでパラレル本とある種対になるように作ろうと思い、特色の蛍光ピンクを使うことを目標とし、また、「いかがわしい本を作るぞ!」という意気込みで始めました。
表紙を黒と蛍光ピンクを基調とした色使いでデザインしてもらい、箔押しに黒のホログラム箔を使っています。
表紙用紙にはファンタスピンクという表2.3にピンクの色が付いている用紙を使い、小口染めを蛍光ピンクにしました。
全体を黒とピンクでまとめたのでめちゃいかがわしい感じが出ました。満足です。
箔が実際に見てみると本当に怪しく光る感じの箔だったのでいい感じの雰囲気が出て、思った以上の仕上がりになりました。

③2023/12/17『千年歩行』



12月1冊目。

  • A6、52p

  • 表紙用紙:OKマットポスト180K

  • 本文用紙:淡クリームキンマリ90K

  • PP加工:マットPP

  • 遊び紙:里紙_うす藍_70K

  • デザイン:TW design様

  • 印刷所:STARBOOKS様

こちらはWebに掲載した短編の再録本です。
19,000字程度なのでページ数もそんな感じです。
12月は薄くてかわいい本を作ろうと思い、まあ普段も薄めですが今回2冊とも短編1本のみでまとめています。
本作は日本画の修繕についてのお話なので、表紙デザインにもそれっぽい要素を盛り込んでもらいました。
経年劣化した感じだったりだとかを再現していただきとても素敵なデザインになっております!
遊び紙も里紙という和っぽいものを選んでいます。
これがまた雰囲気に合っていてとても良かったです。

④2023/12/17『アナーキー・イン・ザ・パール』



12月2冊目。

  • A6、54p

  • 表紙用紙:OKミューズパールしろ170K

  • 本文用紙:淡クリームキンマリ90K

  • PP加工:マットPP

  • 箔押し:グリーンレイク〜75cm2

  • 遊び紙:前GLISTERブルートパーズ、後GLISTERブライトゴールド

  • デザイン:ダダとド様

  • 印刷所:西村謄写堂様

これはタイトルを決めた時点でOKミューズパールという用紙を絶対使おうと思い、用紙を取り扱っている印刷所さんを探すところから始めました。
OKミューズパールを取り扱っているところは他にもう2社ほどあったのですが、PPや箔押しが同時にできるところ…というので最終的に西村さんになりました。
遊び紙は個人誌では初めて前後どちらも入れたような気がします。
お揃いの用紙シリーズから推しカラーを選べたのが嬉しかったです。
刷る前に実際に表紙の質感を見ておこうかな…と思い、OKミューズパールを取り寄せたのですが、もうこの紙がものすごい紙でして、羽根のような、花びらのような模様がとても美しいのです。
画像で伝わるでしょうか…とても美しい…とても…
用紙も活かせるように、今回デザインは全体的に淡めの色合いにしてもらっています。
デザインもとても素敵!溶けるような優しい淡いデザイン。
一年の終わりにこんなに素敵な本を出せて嬉しい気持ちでいっぱいです。


こんな感じで今年は個人誌を4冊出していました。
装丁的にも楽しくできたものばかりで嬉しい!最高!
反省としては、使う印刷所さんが固定になってくると装丁的にも結構同じ系統になりがちだな、という気付きがあったので、来年は色んな印刷所さんで色んなタイプの装丁を試してみたいな、というのが目標です。
来年も楽しく本を出したいです。
それでは皆様、良いお年を!
そして良い同人ライフを!

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