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ご近所付き合いと新陳代謝

実家に行ってきた。父の誕生日のお祝いのため。

ワインとチーズとソムリエナイフを誕生日プレゼントに持って行った。
近所のレストランに何年かぶりに行き(コロナ禍だったので、しばらくテイクアウトで利用していた)、やっぱりお店で食べるのは格別とみんなでうっとりしていたところ。

実家からレストランに徒歩で行く際に、斜向かいの家のカーポートが雪の重みで傾いており、危ないなあと話していたら、30分後には倒壊してしまった。しかもお隣の窓に突っ込み窓が大破するという大惨事。しかし我が家は外出していたのでそれに気がつかず。当の斜向かいの家の住人は不在で、突っ込まれた家には耳の遠いおばちゃんがひとりで住んでいる。
古くから住んでいる住人が多くてコミュニティがガッチリしている強みがここで出た。イタリアンにいる母の携帯にうちのお隣から速報が入り、斜向かいの住人の携帯を教えたところ迅速に連絡してくれている間に、別のご近所さんが突っ込まれた家の戸をどんどん叩いて安否を確認し(間一髪で無事だった、本当に良かった)、そうこうしているうちに警察と消防が到着するという。町内会長さんも駆けつけた。

そして私と言えば、このご近所ネットワークにちょっと感動していた。
古くからの住人が多くいるということもあるけど、割と最近越してきた若いお宅のひともババっとうごいて、みんな迅速。

一軒家で暮らすということはこういうことなんだな。
割とご近所事情は筒抜け気味で、実家を出たあとはマンションにばかり暮らしてきた私はなんだかプライバシーが無いねえと思っていたこともあったけども。冬はどうかと思うほどにマメに雪かきや雪降ろしをしていたのは、ご近所の目があるからだと思っていたけども。マジで倒壊の危険性があるから雪の始末はきちんとしなければならないし、いざ大惨事になったらプライバシーなんて言ってられないという側面がある。

古い住民だけで結束していると、年が行った人間だけになり体力が必要な作業やPCやスマホ操作が必要なときに出遅れることもあるから、新参の人間も含めて仲良くしておく必要があるし、無愛想なお宅を放置しておくと、何かあったときに連絡がとれなくて困ることもある。

結束しつつも新しい存在を受け入れていく。
生きていくために重要なことだ。新陳代謝みたいなもんだなあ、と思う。

ちなみにそんななか私は超がつくほどの役立たずで、おばちゃんを無事で良かったと抱きしめることしかできなかった。結果として怪我人がひとりも出ずにいたのは不幸中の幸いだった。本当によかった。


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