バタフライピー

花の苗が並んでいる店で、バタフライピーを見かけたのはいつのことだったか。数年前だったかな。2鉢を買って帰り、大きな鉢に植えてツルが捕まることができるように、太い針金でできた支柱を立ててやった。
みるみるうちに大きく育って、花が咲いた。大き目の豆の花。とても鮮やかな青。和語ではその名の通り、「蝶豆」と呼ぶらしいが花屋さんやネットではバタフライピーの表記がほとんどだ。
バタフライピーは東南アジアを原産とする豆科の植物。日本の冬を越すことはできないので、一年草扱いである。はっきりした季節のない熱帯地方では、年中咲くのだろうか。

片仮名が多い歌になってしまったが、1首詠んでみた。

 梅雨の朝蒸し暑けれど涼しげなブルーの花咲くバタフライピー

「ブルー」を「青」にすれば文字もちゃんと収まるけれど、私には青といえば頭に浮かぶのは周りの山々の青のイメージだ。この花の青い色は、ブルーとした方が色のイメージとしてしっくりくる。

夏の花苗が出るころになると、毎年バタフライピーの苗を手に入れる。初めは鉢植えにしたけれど、翌年からは畑に植えてのびのび育てるようにした。支柱を立ててネットを張ってやると一面に花が咲く。

花びらを摘んで熱いお湯を注ぐと、綺麗なブルーの色になる。ガラスの器に注ぎ入れ蜂蜜をたらして、冷たくしていただく。とても洒落たティータイムになるから、友達がきた時などに供するようにしている。
たくさん咲いた花は、摘みとって乾燥させて保存する。
乾燥花は、ハーブティーにしたり草木染めにしたりする。

去年草木染めをした時の写真を上に挙げた。
鍋に入れて煮出すととても濃い青い色の染め液が出来上がる。綿や絹などの布が素敵なブルー色に染まる。
草木染めには周りの植物をいろいろ使う。青い色の出る植物は蓼藍があるけれど使い方が手間がかかるので、このバタフライピーの花が簡単でよい。
今年もたくさん乾燥させて染めたい。
ちょうど先週から咲きはじめた。鮮やかな青い色が、蒸し暑い梅雨の時期を涼しくしてくれている。

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