ミツバチの分蜂

分蜂群が飛んできた!
春になると蜂の数が増える。数が増えると群れのおよそ半分と女王蜂が、分家するのです。新しい女王を用意して、その女王が生まれる寸前に古い女王が群れの半分を引き連れて出ていく。
4月20日ごろだったか、お昼を食べていたら、ガラス窓の庭の方がすごいことになっていた。ミツバチの大群が飛び交っているではありませんか!
まさか? 私のミツバチが分蜂したのかしら? 巣箱の所に行って確認した。どうも私のではないようだ。どこからか飛んできた模様。空き巣箱に引きあげた巣枠が入れてあった。そこを目当てに飛んできたようだ。でも、なんだかおかしい。住居が決まればどんどん入っていくのに、躊躇しているように見える。
後で専門家に聞いた話によると、たまたま二つの分蜂群がかち合って喧嘩になったのだという。巣箱が置いてあるので、二箇所に分かれて入居しているけど、落ち着きがない。一つの巣箱には結構たくさん入ってくれた。もう一つは、自然解除状態だった。
翌日、巣箱の中をチェックして女王蜂を探してもいない。きっと喧嘩して両方が死んでしまったのではないかと思う。

女王蜂を作ってもらおう
ミツバチは、女王蜂がいて群れが成立する。一つの群れに女王蜂1匹、その他大勢のハタラキバチ。そして、春から秋口までは雄蜂がいる。
女王蜂の仕事は、卵を産むこと。卵を産みさえすれば、後はハタラキバチが育てる。ミツバチの世界は、分業がしっかりしているのです。生まれて間もなくは、巣箱の中で育児、掃除、料理などをする。その後蜜蝋で巣を作ったり門番をしたり巣箱の中のゴミ捨てに行ったりして、晴れて蜂蜜を集めたり花粉を集めたりする。春の一番多忙な時期のハタラキバチの寿命は、1ヶ月ぐらいです。

少ない群れがあるので、合体させようかと考えたけれど、専門家はうまく行かないだろうという。女王を作らせた方が、手っ取り早くて安全だとのこと。
幼虫や卵のついた巣枠を隣の群れから1枚頂戴して入れてやった。
女王様を作らなければ! 分封して飛んできたハタラキバチは、あっという間に女王の育成にとりかかる。彼女たちは、卵のついた巣を女王様の揺り籠に仕立てて、ローヤルゼリーをたっぷり入れてやる。数個の揺り籠で数匹の女王様が育てられる。その中から一番強い女王が君臨するようになる。
数日して分蜂群の中を確認したら、王台は順調に大きくなっていた。
連休最後の日に中をみたら、女王蜂が生まれていた。まだ結婚飛行には行ってないようである。天気のよい日に結婚飛行が行なわれる。
結婚飛行については、またの機会に述べよう。

養女作戦
分蜂してきた群れは、女王がいれば3週間もすれば蜂が生まれてくるのだが、女王を作ってからなので、群れの数が増えるのが遅れる。
そこで、養女作戦を行うことにした。隣の巣箱の幼女がたくさんいそうな巣枠を、分蜂群の巣箱の真ん前で振り落とす。するとまだ生まれて間もない幼女は、他の巣にもかかわらずゾロゾロ中へ入っていく。その習性を利用して養女作戦をした。
養女作戦は、父が健在だった頃に教えてもらった。
父に実際について教わったわけではない。私がミツバチを飼いはじめた頃には、もう父はリタイアしていた。もっと習っておけばよかった。

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