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Sony機からCanon機に移った話

こんにちは。
自分は2021年9月にSony α7cを購入しいわゆる「フルサイズデビュー」を果たしました。
レンズは純正の24-105 F4 G、いわゆる便利ズームとサードパーティであるSAMYANG 45mm F1.8、つまりズームできない単焦点を1本ずつ購入。
「これからの人生、Sonyユーザーとして良い写真を撮っていくんだ!!!」と決意を新たにしてましたが…

約半年後の2022年2月にCanonのシステムに総取っ換えしました(笑)

予算に限りがある中一度組んだSonyシステム、計35万円近い機材を総取っ換えするのはなかなか相当に葛藤がありましたが、それでもこれ以上このシステムで使い続けることはできない(効率が悪い)と思い至ったので、そこに至るまでの過程を残していければと思います。
これを読んでいる方の何かしらカメラ選びの参考になればうれしく思います。


前提というか立場

・スチル(静止画)オンリーユーザーとしての見解です、動画性能は一度も使っていません
・2022年2月にα7C(中身ほぼα7III)からEOS R6に乗り換えました
・発色がどうの~などの主観的感想多いけどそもそも写真なんて自身の主観があってナンボだしマァご勘弁をということで…


本題です。
手放した理由について箇条書きにしていきます。
上から順に重要度高めです。

・色乗り

α7III系のレビュー見てると皆さん口を揃えて色が…と言っているように感じますが、自分も例に漏れず色味関連がきつかったです。
具体的には緑と青の発色でしょうか。空が空の色にならない、草木が草木の色にならない、と言った感じ。
都会の街並みとか人工物はカッコよくなるんですけどね。
RAW現像でなんとかしようにも、色スライダーをいじってもなかなか記憶通りの色にはならず何か根本的に色の方向性がおかしくなっちゃっているような感覚があり、とにかく色がいじりにくかったです。
特にlightroomデフォプロファイルの風景とかビビットとか使った時の緑と青の発色が、あれなんなんと思うくらい色が変で苦労しました。
あまりにいじりにくいので最終的にデフォプロファイルはもうほぼ使わなくなってました。

実はα7cの前、一番最初に買ったカメラはCanonの型落ちのキスデジだったのですが、もうはっきり言ってキスデジのほうが(色味に関しては)RAW現像しやすかったくらいです(笑)
キットレンズで4万くらいで買った激安の、しかもAPS-Cなんんですけどね…

とはいえそこはフルサイズのRAWデータであり、やはりキスデジのデータより圧倒的にポテンシャルは高かったのでまぁ頑張って色々いじくれば別にやってやれないことは無かったです。
しかしともかくRAW現像で自分が自然に感じる色に持っていくのにすごく時間がかかってきつかったです(現像スキルの問題といわれればそれまでですが、また別のエピソードがあります)
このあたり加味して、(他の方の写真見る限り)α7IVやα7SIIIからは色味を改善されててユーザーの声を反映する能力はやはり高いなぁとは思います。


・スチルオンリーユーザーである自分のニーズとの乖離を感じた

色乗りの話だけであれば、じゃあCanonのR6じゃなく色乗りが改善した(といわれる)α7IV買えばレンズ総取っ換えにならずに済んだじゃん!なんで??となると思いますし実際α7IVは素晴らしいカメラだと思いますが、結局α7IVは自分には合わないなと思った経緯があります。

α7IVの発表前、α7cの色乗りの部分だけでなく高感度性能の面など全体的にもう少し高性能のカメラがほしいなぁと思い始めてました。
具体的にはCanonのEOS R6くらい高感度に強く、スチルにある程度特化したボディがSonyから出ないかなと思ったところにドンピシャでα7IVの発表があり、これはもう買うしかないのでは!!??!??ワクワクしたものです。しかし、蓋を開けてみれば動画撮影とのハイブリットを前提としたような画素数・発表内容であり、「ウチは動画ハイブリット運用をスタンダードにしていきますよ」という方向性が見えるような発表(と感じた)でした。
これを見て正直言って、動画やる気無いのにそんなに動画とのハイブリット打ち出されても…となりSony機を使い続ける意義を見出せなくなりました。いわば、Sonyがメインとしている顧客ターゲット層から自分は外れているんじゃないか?と感じました。

・レンズラインナップが自身の期待値を下回っていた

Sonyと言えばサードパーティ含めた豊富なレンズラインナップも特徴で一つの長所かと思います。
良いレンズが他のメーカーより安く手に入るなんて最高!!!と思ってましたが実際にEマウント運用スタートするとなかなか上手くいかず、、
結論として自分のニーズに合うものが絶妙に無かったな、と感じています。

まず自分はCanonキスデジの頃24-105F4通しを使っていて使い勝手が良かったのでSonyでも同じズームレンジのズームレンズを使おうと思っていました。
しかし、サードパーティだと24-70や28-75などばかりで24-105は純正しかなかったり、28-200などの高倍率ズームはあるけど画質に懸念があったりと絶妙にサードパーティで欲しいズームレンズが無く、結局純正の24-105 F4を買いました。
まぁそれは良いんですが、SIGMA・タムロン・サムヤンのレンズナインナップ見るとそんなめちゃくちゃ安いというわけではないんですよね。

タムロン・SIGMAのF2.8通し標準ズームは安いとはいえ10万程度はするしF2.8通しとはいえ24-105F4より焦点距離が短く画質もそんなに変わらないと感じるレンズのためにそこまでお金はかけられないしなぁ、と。
個人的にボケ感描写はそこまで重視していないのといざとなれば焦点距離でどうにでもなると思ってたのでF2.8通しであることそれ自体にアドバンテージを感じませんでした。
また、サードパーティが豊富とは言っても信頼性を欠くメーカーで安物買い銭失いにはなりたくなかったので調べるメーカーは必然的にSIGMA・タムロン・サムヤンあたりに絞られました。
※SIGMA・タムロンは伝統的なレンズメーカーで信頼性は高い、サムヤンはケンコー・トキナーが代理店に入っていること・著名youtuberからの紹介動画が比較的多く見えたことから信頼性はありそう、と見ていました。

更に、α7IVでサードパーティレンズに一部性能制限がかかったのも警戒ポイントになりました。
この制限はあくまでも動画撮影におけるアクティブ手振れ補正の話なので動画をやらない自分の実用に問題はないですが、つまり今後サードパーティへの待遇(使える機能)が悪くなる懸念はあるよね、という話です。
それなら純正で高品質レンズからコスパ重視レンズまで幅広いラインナップのあるCanonにした方がいいのでは??と段々考えるようになりました。

Canon RFマウントはたとえば50mm F1.8は3万円以下、100-400 F5.6-8なんかも10万円以下で揃えられるし、R6以上のグレードのボディなら恐らくフルサイズミラーレスで一番効きの良い手振れ補正も使え、サードパーティは無いけどそもそもコスパ重視レンズも豊富で必要無くね??という状況。
そんなこんなで「あれ?Canonの方が自分には合ってるのでは…」という思いが積み重なっていきました。


・Sonyシステム全般の軽さに魅力感じてたけど、性能を突き詰めてくとCanonやNikonと結局重さがあまり変わらない

もうそのままです。
レンズもボディもたとえばα7IVくらいのグレードになると重さ658g、EOS R6は670gで正直大差無いです。
それならより平均的に手振れ補正が強いCanonや光学的に質のすさまじいNikon Zに行ったほうがいいのでは?となりました。
もちろん50mm F1.2GMみたいに高性能かつ他メーカーより軽いものもありますが、わずかな軽さ・小ささよりもCanonの性能やNikonの光学クオリティの方が合っているのでは…と思うようになりました。
※50mm F1.2の重さはCanon950g・Nikon1090g・Sony778g

・α7IVのプロモーションでちょっと印象悪くなった

まあ小さな話なんですが、α7IV発表時、連写秒10コマていうのを大きく打ち出出してましたが、無圧縮RAWだと秒6コマに制限されるっていうのカタログ等に小さく注釈されていたのかなりモヤっとしたんですよね。
無圧縮RAWなんて使わねーだろと言われればそれまでですが、自分は無圧縮RAWしか使わないので実用性が変わっちゃうのと、いやそもそも個人的に連写は全然しないんで大きく影響無いと思いますがシンプルに見せ方が気に入らんなと、とちょっと不信感抱きました(笑)


・マウント径の物理的制約による光学設計のハンデ(という推測)

これは自分にあまり知識がなく眉唾程度の認識ですが、つまり
「Eマウントはマウント径が小さく、この小ささにより受光量が減ったりメカ設計がしにくくなり結果高性能なレンズ作りにくいんじゃね? 結果数年後性能が頭打ちになりNikonやCanonにぶち抜かれるんじゃね?」
という説というか噂話です。
未来のことはわからないのでどうなるんでしょうね??くらいの認識だしそもそもSonyは2021年5月に50mm F1.2というスゴいレンズを出してはいるので""現状""、光学的に大きく突き放されているわけではないと思ってます。 しかしここまでの積み重なった「Canonの方が自分には合ってるのでは…」という思いを補強する根拠くらいにはなってたと思います。
主に下記の動画でなるほどなぁと思った次第です。


・やたらセンサーゴミつく

これはα7c使ってた当時は初ミラーレスカメラだったのでこんなもんかという印象でしたが、R6に変えたら半年以上ろくな清掃してない・メンテナンスにもまだ出してないのに一度も写真にチリとかついてたことがないのであれはなんだったんだ…となってます。
というかそろそろR6清掃しないと(笑)


・発色についてびっくりした話

ここまでが大体の理由ですが、更に発色の話で乗り換えを決意した決定的なエピソードがあります。
登山をやっているSという友人がいるのですが、この友人Sが山での写真を少しでも綺麗にということでCanonコンデジのフラッグシップモデルであるG1X MarkIIIを購入しました。
初カメラで10万以上するカメラいくってのはなかなか思い切っていると思います(笑)

当時α7cでの色出しに悩んでいた自分は『身近なところにキヤノン使いが!!!』と、何かヒントになればと思いしばらくしてG1Xmark3のRAWデータを弄らせてもらったのですがこれがもう編集のしやすさったら。
もうα7cの比にならないくらい編集しやすいんですよ。
たとえばシャドウに青を追加しよう、といって追加してもちゃんと青は青で反映されるというか。
緑色もちゃんと自分が想像する緑色で発色しているというか。
というかそもそもRAW現像無しでも全然色に違和感が無いという。
α7cでなら1枚につき3分くらいかけてガチャガチャいじってたであろうRAW現像が、露光とかの基本ステータス10秒くらいサッといじっただけで良い色になったのを見て本当に愕然としました。
こんなに違うのかと。

あまりに発色に関するRAW現像の手間が違いすぎて、このままRAW現像に時間かかる機種使ってるのは人生の時間を浪費することになると思ったのです。
「オマエがα7c(α7III)へのRAW現像に慣れてないだけだ!!!」と言われればそれまでですが、ともかくこの発色に関してRAW現像に時間のかかる機種を使い続けるより上位機種なり別メーカーへ移動するなりしてRAW現像の手間減らさないとやってられんな、となりました。

今思うとこのCanonのG1Xmark3のデータいじらせてもらったのが決定的だったと思います。

ちなみにこの友人Sはその後「Zレンズ、ヤベェ!!!!!」つってNikonのZに移動しました(笑)
Z、いいですよね・・・


まとめ



・買った当初魅力に感じていた部分が自身の考え方の変化により意義がなくなっていった
・発色の悪さを解決するために悩んでたところ、他社のRAWデータ見たら弄りやすすぎて愕然とした

まぁこの2点かなと。
そんなわけで積もり積もった小さな不満とCanon機と比較したRAW現像の手間がきっかけとなり、それまで持っていたSonyシステムを全て売却。
「スチルに特化していて」「レンズラインナップが純正しか無いけど高級ラインから安価なものまでも豊富」「高感度耐性があり」「手振れ補正も強く」「発色が良くRAW現像もしやすいCanon機」であるところのEOS R6を購入しました。

R6を使っての感想はまた別でまとめようと思いますが、マァ~~~圧倒的に使いやすいです。
画素数によるトリミング耐性を除いて全部自分が今まで使ってきたカメラで一番という感じ。
この辺はまた詳細語ろうと思います。


以上ですね〜けっこう長くなっちゃった
長文お読みいただき、ありがとうございます。

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