陸幼受験に備えての特訓
戦時中、若者の憧れは陸幼(陸軍幼年学校)、海兵(海軍兵学校・江田島)であった。軍人養成の代表的機関。昭和20年(1945年)4月、私が入学した旧制中学の校長は国保護(こくぼまもる)先生。如何にも軍国主義に相応しいお名前。私は入学直後から、陸幼を受験しろと指示され、校長室で一人特訓を受けた。終戦が8月、特訓は10月迄続いたと記憶している。今振り返っても、国保校長の話の内容を全然記憶していない。脚絆(ゲートル)が緩んでいて、注意されたことを覚えて居る位。心理的に拒絶していたのかど