最強の生産性アップ術

 最強の生産性アップ術は極めてシンプルで、以下をやるだけだ。
1 やることを洗い出す
2 洗い出したものに優先順位をつける
3 重要なものから取り掛かる
 これは、どこかの学術論文でも証明されたそうだが、当たり前のようでおそらく一番最初の「やることを洗い出す」の段からできている人は少ないだろう。
 むしろ「やること」さえテーブルの上に出し切ってしまえば、あとは個人から組織まで、それぞれが携わる範囲において優先度をつけてしまえば良くなるのだ。
 とはいえ、優先度を決めることの難度が高すぎるから、これが実施されることが滅多にないのだろう。優先度を決めるのが難しい理由は色々あり、主要なものを以下に書き出すが、いずれもゴールを見定めておけば何とかなりそうではある。

1 複雑な目標
 目標、つまりゴールが複雑で多岐にわたる場合、どれを最初に優先すべきかが曖昧になるため、優先度を定めるのが難しくなる。この場合はゴールをシンプルに最終ゴールのみにして、途中の複雑化しているポイントはゴールではなくマイルストーンと捉えることで、最終ゴールまでの課題を取捨選択することが可能となりそうだ。

2 情報の不足
 全体の状況や各タスクへの情報が不足していると、優先度を正確に設定することが難しくなる。この場合の情報は「ゴールに対していかに貢献するか」が焦点になってくる。まずはゴールを見据えて、そこに必要だが不足している情報を得ることを先にやる。

3 感情や主観の影響
 ある程度ルーティン化した業務においては、おそらく、これが最悪の影響を与える。感情や主観的な判断は優先度に対して、極めて強烈な影響があるからだ。
 人間は感情的な生き物だ。組織内で自分や相手の立場に配慮できず感情面を逆撫でしてくる奴は、この感情関連の繋がりにおいて悪影響しか与えない(むしろルーティン化した業務には不要)。
 心理的安全性などと便利な(便利過ぎて誤解される)言葉があるが、それを自分のポジションを守るため無意識に潰す輩は多い。この辺の感情的なつながりや好みが入ると、一部のパワハラ野郎などへの忖度や良い顔によって優先度の客観的な評価が難しくなる。

4 緊急と重要の混同
 緊急なタスクと重要なタスクの違いを担当が理解するのが難しい場合も多い。緊急になったのは、ゴールに近づくまで放置や見落とし、不足があったからだ。最初のやることの洗い出しの精度を高めて「緊急事態」を回避するようにしたい。

5 ゴールの変動
 頭の悪い上役がいると、ゴールや目標や状況が変動することが多々ある。それに伴って優先順位もまったく変わる。この判断があると製品品質のものを「叩き台」にするので、膨大な予算だけが注ぎ込まれた後の祭りだ。この変動に素早く対応することが難しいと、優先度の設定が追いつかなくなるので、上役の知能により、組み替える危険性の高さに緊張感を持って取り組むしかない。

 以上から、優先度を正確に設定するには、明確なゴール設定、情報の収集、感情を優先させない客観的な視点、状況への柔軟な対応と緊張感が必要だろう。

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