ドラえもん(同人誌)最終回
ドラえもんには、公式には存在しないが、非常に有名な同人作品としての最終回がある。一話完結の漫画だ。
物語の内容を簡単に説明すると、ある日ドラえもんが動かなくなってしまい、のび太がドラえもんとの楽しかった思い出を消さないでドラえもんを修理するため開発者になるというものだ。
その時に開発した技術が人類のテクノロジーを引き上げるため、技術の進化が鈍った現代のテクノロジーに革新をもたらし(絶対に到達できないと思われていた)ドラえもんが誕生した未来の世界に繋がるようになる。つまりドラえもん復活の瞬間は人類の歴史を大きく変えるため、決して干渉されないようにタイムパトロールが時空を厳重に監視している……ということが描かれている。この作品は今もネット上で共有されていると思うので、興味があれば是非読んでもらいたい。
この話を知った当初、一瞬だが、物足りなさを感じ、この作品をAIによる合成音声でアニメ化し、公式の声優を使った感じで再現してほしい……とも思ったが、実際にはアニメが見たいわけではないと気づいた。漫画で伝わる感動や余韻がちょうど良かったし、それ以上を求めることも無いと思った。
また、実写で設定をパクった映画が存在するという話も聞いたが、そちらには全く興味がわかなかった。
では一体、何を求めているのか、自分でも少し謎だったが、よく考えてみると、この最終回の少し前のエピソードや、後日談のようなものを見たいのだとわかった。特に、タイムパラドックスや卵か鶏ループを抜けるための理由づけが描かれたエピソードがあれば、もっと深く理解できるような気がする。
この同人作品の最終回自体、ループの矛盾を除き非常に満足度の高いものであるが、その背景や続きがあると、より一層物語の奥行きが広がると思う。
また、こうした背景のエピソードや後日談があれば、物語全体のテーマやメッセージがより明確に浮かび上がるだろう。のび太が実は人類史を変えるほどの大物になるというのは胸熱である。なので、その過程をもう少し詳しく描いてほしいという気持ちが残る。
自分が求めているのは、ドラえもんの最終回そのものではなく、その前後の物語や背景、キャラクターの成長に関する展開や掘り下げだ。そんなエピソードがあれば、オリジナルのほうのドラえもんの各話も、さらに魅力的にもなるだろう。